早稲田大学スポーツ科学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/11
関東の私立最難関大学のひとつ、早稲田大学。
1882年に大隈重信によって創設された「東京専門学校」を前身としています。早稲田大学には多様な領域をカバーする13の学部があり、「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」を建学の理念として、様々な教育・研究活動を行なっています。就職に強い大学としても有名で、様々な業界で毎年高い就職実績を残しています。学部・学年問わず全ての学生が受講できる多彩な教育プログラムが展開されており、なかでも基盤教育では、「アカデミックライティング」「英語」「データ科学」「数学」「情報」の5つの分野を学ぶことができます。文理連携の学びと各学部で修得する専門知識や論理性を組み合わせ、たくましい知性を鍛えることができます。
スポーツ科学部では、スポーツというテーマを通して、医科学、生理学といった自然科学系の学問から社会学や心理学、教育学などの人文・社会学系の方法論まで、幅広い学問領域で総合的・学際的に学ぶことができます。スポーツを通したコミュニケージョン、とくに外国語能力の研鑚にも力を入れており、少人数制の英会話指導や、海外での実践的教育プログラムなど、独自のカリキュラムが設けられています。
この記事では、そんな早稲田大学スポーツ科学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆総合型選抜入試の名称
早稲田大学スポーツ科学部の総合型選抜入試は「地域探求・貢献入試」、「総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)」、「総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)」、「スポーツサポート歴入試」という名称で募集がなされています。
◆早稲田大学スポーツ科学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
早稲田大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
スポーツ科学部は、早稲田大学の教旨に基づき、大学をより豊かで充実した学問の場とし、スポーツ界はもとより多種多様な分野でグローバルリーダーとなり得る人材を輩出することを目指している。また、スポーツには「する」という関わり方だけではなく、「みる」、「ささえる」、「しる」など幅広い関わり方があるため、様々な立場でスポーツひいては社会の発展を成し遂げられる人材の育成を目指している。そのために、学際的な学問であるスポーツ科学を真摯に探究しようとする強い意欲に加えて、これまでの学習やスポーツ経験等を通じて培われた以下の能力や素養を、各種の入学試験形態に応じて総合的に評価し、多彩な個性を持つ学生を国内外から広く受け入れる。
■グローバルに活躍するための語学力
■スポーツ科学の探究を支える高い基礎学力と経験
■課題を定義し解決に導くための思考力や判断力、そして表現力
■スポーツ科学を活用して自らの成長のみならず、スポーツひいては社会の発展を成し遂げようという強い意志と利他の精神
公式HPのURL:
◆出願条件・日程
早稲田大学スポーツ科学部の総合型選抜入試には「地域探求・貢献入試」、「総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)」、「総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)」、「スポーツサポート歴入試」があります。
「地域探求・貢献入試」は、地域が抱える課題の解決や地域の発展に向けて、グローバルな視野を持ちつつ、自ら主体的に学び(「地域探究」)、社会的・文化的・学術的に貢献(「地域貢献」)する意欲のある人材を育成・輩出することを目的とした入試です。
「総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)」は、スポーツ科学に強い関心を持ち、オリンピックや世界選手権等、国際舞台での活躍を期待できる、優れた潜在能力を持つアスリートを求める入試です。
「総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)」は、一定の高い競技能力を有し、スポーツに対する旺盛な熱意を持つと同時に、その体験を通じてスポーツを科学的に探究する能力を培ってきた学生を求める入試です。
「スポーツサポート歴入試」は、運動部活動やスポーツチームなどにおける課題発見や解決に向けた「ささえる」活動経験および高い学力を有し、スポーツを科学的に探究できる学生を求める入試です。
それぞれの入試の出願条件は以下のとおりです。
<1>地域探求・貢献入試
・出願期間: 2024年9月1日(日)~9月12日(木)
・1次選考(書類審査)合格発表日: 10月11日(金)
・2次選考(総合試験)試験日: 10月27日(日)
・2次選考(総合試験)合格発表日: 11月15日(金)
・共通テスト試験日: 2025年1月18日(土)、19日(日)
・最終合格発表日: 2月16日(日)
出願資格は以下のとおりです。
なお、地域探求・貢献入試では、最終選考において2025年度共通テスト成績を利用します。2次選考合格者は共通テストの受験が必須となります。共通テストに必ず出願してください。
また、「課題レポート」などの書類も作成して提出する必要があります。詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/wacel/)
<2>総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)
総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)出願にあたっては、出願期間前に行われる「事前セミナー」を受講し、「個別面談」に参加することが必須となります。
「事前セミナー」は第1回、第2回のいずれかに参加する必要があります。
【第1回】
・事前セミナー申込期間:2024年4月15日(月)~4月19日(金)
・事前セミナー参加可否通知:5月下旬
・事前セミナー受講期間(オンデマンドコンテンツの受講):参加可通知受領後~個別面談実施前まで
・個別面談日程:6月1日(土) ※Web会議システムによる実施
【第2回】
・事前セミナー申込期間:2024年6月17日(月)~6月21日(金)
・事前セミナー参加可否通知:7月初旬
・事前セミナー受講期間(オンデマンドコンテンツの受講):参加可通知受領後~個別面談実施前まで
・個別面談日程:7月13日(土)
【出願期間】
2024年9月2日(月)~9月6日(金)
事前セミナーの参加資格は以下のとおりです。
詳細は、事前セミナー申込要項を確認してください。
(https://www.waseda.jp/fsps/sps/applicants/admissions/)
※本出願以降の内容について、HPに入試要項が掲載されておらず、昨年度の入試要項も見当たらないため、ここまでで保留にしておきます。
<3>総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)
・出願期間: 2024年9月13日(金)~9月26日(木)
・第1次選考(書類審査)合格発表日: 10月25日(金)
・第2次選考試験日: 11月 9日(土)
・第2次選考合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「スポーツ競技歴調査書」や「スポーツ競技成績証明書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.waseda.jp/fsps/sps/applicants/admissions/)
<4>スポーツサポート歴入試
・出願期間: 2024年9月9日(月)~9月13日(金)
・第1次選考(書類審査)合格発表日: 10月25日(金)
・第2次選考試験日: 11月10日(日)
・第2次選考合格発表日: 11月15日(金)
・共通テスト試験日: 2025年1月18日(土)、19日(日)
・最終合格発表日: 2 月16日(日)
出願資格は以下のとおりです。
なお、スポーツサポート歴入試では、最終選考において2025年度共通テスト成績を利用します。第2次選考合格者は共通テストの受験が必須となります。共通テストに必ず出願してください。
また、「スポーツサポート歴調査書」や「レポート課題」などの書類も作成して提出する必要があります。詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.waseda.jp/fsps/sps/applicants/admissions/)
◆試験内容
<1>地域探求・貢献入試
①1次選考:書類審査
②2次選考:総合試験(筆記)
③最終選考:共通テスト3教科3科目
①1次選考:書類審査
1次選考は、出願書類が総合的に審査されます。
出願書類のなかでも「課題レポート」は自身をアピールする重要な書類といえますので、入念に準備しましょう。
「課題レポート」は、「地域探求・貢献入試」の目的を踏まえたうえで、以下の5点について所定用紙(4枚以内)に項目別に記入します。
②2次選考:総合試験(筆記)
1次選考合格者に対して、2次選考では総合試験(筆記)が行われます。試験時間は120分で、論理的思考力を問う総合試験となります。
試験は2問構成となっており、グラフや表を読み取ったうえで自身の意見を記述させる問題と、受験生自身に関する内容について記述させる問題が出題されます。グラフや表を読み取る力、自身の意見を論理的に記述する力が求められます。1問目、2問目共に記述量が多いため、時間内に書き終えることができるように練習しましょう。
大学ホームページに過去3年分の問題が掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/past-test/#anc_24)
③最終選考:共通テスト3教科3科目
2次選考合格者のうち、共通テスト(配点300点)の得点が240点以上で最終合格となります。スポーツ科学部が指定する教科と科目は以下のとおりです。
なお、英語はリーディング100点、リスニング100点の合計200点を100点に換算します。
国語は配点200点を100点に換算します。
地歴・公民の得点における2科目受験の場合は、第1解答科目の成績を合否判定に利用します(第2解答科目は利用できません)。
「理科」の科目である『物理基礎/化学基礎/生物基礎/地学基礎』はこれら4つの出題範囲のうち2つを選択解答することになりますが、当該科目は1科目として数えます。
入試要項のURL:
<2>総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)
<3>総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)
①第1次選考:書類審査
②第2次選考:小論文、面接
①第1次選考:書類審査
第1次選考は、出願書類が総合的に審査されます。
「スポーツ競技歴調査書」や「スポーツ競技成績証明書」は、入試要項を熟読のうえ、必要書類の不足や証明内容の不備がないよう、十分に注意しましょう。
「競技活動および学業に関する調査書」は、競技力や競技活動の目標とそれに向けた努力のプロセス、入学後に学ぼうとする意欲について確認するためのもので、以下の事項について記入する必要があります。
・自身の競技力について、同じ種目に取り組む高校生全体の中でどのような位置づ
けにあると考えるかおよびその理由
・高校入学後の、競技活動に関するこれまでの目標およびそれに向けた努力のプロ
セスについて
・現在の学業への取り組みおよび早稲田大学スポーツ科学部入学後の学習計画につ
いて
提出する書類がたくさんあるので、不備がないようにしっかりと確認しましょう。
②第2次選考:小論文、面接
第1次選考の合格者に対して、第2次選考(小論文、面接)が行われます。
小論文試験では、与えられた文章や資料等の内容を踏まえて、自分の意見を記述させる問題が出題されます。大学ホームページに過去3年分の問題が掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/past-test/#anc_24)
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。
アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。競技活動についてなど、出願書類の内容について質問されることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
<4>スポーツサポート歴入試
①第1次選考:書類審査
②第2次選考:口述試験
③最終選考:共通テスト3教科3科目
①第1次選考:書類審査
第1次選考では、出願書類が総合的に審査されます。
出願書類のなかでも「スポーツサポート歴調査書」や「レポート課題」は自身をアピールする重要な書類といえますので、入念に準備しましょう。
「レポート課題」は、①なぜサポート活動をはじめたのか、②どんなサポート活動を行なったか、③行ってきたサポート活動に加え、スポーツ科学部での学びを通じてどのように成長を遂げたいか、④成長した自分が社会に出た時に、人々にどのような影響を与えられるか、の4点について1000字以内で記述します。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.waseda.jp/fsps/sps/applicants/admissions/)
②第2次選考:口述試験
第1次選考の合格者に対して、第2次選考では口述試験が行われます。口述試験では、その場で提示された課題についてのプレゼンテーションを行ないます。詳細については、第1次選考の合格者に案内されます。
③最終選考:共通テスト3教科3科目
第2次選考の合格者に対して、共通テストの点数で最終的な合否が決定します。なお、合格最低点は非公開となっています。
合否判定に必要な共通テストの科目は以下のとおりです。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.waseda.jp/fsps/sps/applicants/admissions/)
◆募集人員・倍率情報
<1>地域探求・貢献入試
募集人員は
スポーツ科学部 若干名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツ科学部 | 18 | 21 |
<2>総合型選抜Ⅰ群(トップアスリート入試)
募集人員は
スポーツ科学部 若干名です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツ科学部 | 1.8 | 1.8 | 1.8 |
<3>総合型選抜Ⅲ群(スポーツ自己推薦入試)
募集人員は
スポーツ科学部 60名です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツ科学部 | 3.5 | 3.1 | 3.4 |
<4>スポーツサポート歴入試
募集人員は
スポーツ科学部 若干名です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツ科学部 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、早稲田大学スポーツ科学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
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