早稲田大学法学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/10
関東の私立最難関大学のひとつ、早稲田大学。
1882年に大隈重信によって創設された「東京専門学校」を前身としています。早稲田大学には多様な領域をカバーする13の学部があり、「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」を建学の理念として、様々な教育・研究活動を行なっています。就職に強い大学としても有名で、様々な業界で毎年高い就職実績を残しています。学部・学年問わず全ての学生が受講できる多彩な教育プログラムが展開されており、なかでも基盤教育では、「アカデミックライティング」「英語」「データ科学」「数学」「情報」の5つの分野を学ぶことができます。文理連携の学びと各学部で修得する専門知識や論理性を組み合わせ、たくましい知性を鍛えることができます。
法学部では、憲法、民法、刑法等の法律の基本専門科目から、発展的な応用力へとつなげる「法律主専攻」と、政治、経済、経営、文化等、法律以外の幅広い分野への見識を深める「副専攻」の履修モデルを設定しています。両専攻の履修モデルをベースに、学生一人ひとりが、自らの関心や希望進路に合わせて自由に履修計画を立てることができます。法の基礎理論や法律文献の検索・引用方法、小論文・レポートの書き方、ディベートの方法などを訓練する導入教育や、外国語教育が充実していることも特長です。
この記事では、そんな早稲田大学法学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆総合型選抜入試の名称
早稲田大学法学部の総合型選抜入試は「地域探求・貢献入試」という名称で募集がなされています。
◆早稲田大学法学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
早稲田大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
法学部で養成する人物像
法学部では、早稲田大学建学の理念と法学部の教育理念に即して展開される高度な学部教育カリキュラムを履修することにより、進取の精神に富んだ、広い意味での法律家として国内外のさまざまな分野でリーダーとして活躍できる人物の養成を目指しています。
法学部は、段階的な法学専門教育を徹底しており、基本から応用までの多彩な科目を含む体系的なカリキュラムを整え、深く幅広い専門知識の教授とその運用能力の涵養を行っています。その一方で、法学の専門教育のみならず、社会科学、人文科学や自然科学の科目のほか、法学と融合した学際的な科目など、多種多様な科目を設置しており、高いレベルで行われている外国語教育と合わせて、充実した語学・教養教育を展開しています。加えて、学んだ知識を具体的な問題に実践的に応用できるように、少人数の演習教育も重視しています。
法律専門科目と語学・教養科目をバランスよく学ぶことによって、公平や公正という鋭い感覚を磨き、法曹はもとより、国家・地方公務員、民間企業や国内・国際機関の職員、法学研究者といった多様な進路、あらゆる場面においても、深い洞察力と的確な法的判断力をもって活躍できる市民を育成します。
入学者に求める素養
このような学部教育に対応できるよう、本学部の志望者には、高等学校までの基礎的な学力を身につけているほか、地域社会から日本社会、さらには国際社会までの多様な問題に関心をもち、自らの頭で考えようとする力を求めています。受験技術や知識よりも、①自ら必要な情報を収集し、②自分なりの視点や意見を形成し、③それらを論理的に整理・分析し、④説得的に表現する力、さらに⑤異なる意見や相反する意見にも耳を傾け、自分の見解を見直し、修正する姿勢を重視します。また、⑥法律学を志す者として、いかなる権威をも恐れぬ強い意志をもって、真理を追究しようとする心構えも肝要だと考えます。
いわゆる文系科目に関心をもち重点的に学習した者だけでなく、文系・理系の枠組みにとらわれず、幅広い興味関心をもって、学部入学後に始まる法学領域の専門的知見の習得、およびその基礎になる教養の習得に真摯に励む、意欲に満ちた学生を求めています。
【外国語】
現在の日本法は西洋法を継受したものであることから、法学部では、英語はもとより、ドイツ語やフランス語など複数の言語の習得を必須としています。また、社会のグローバル化が加速し、地域的な問題であっても国際的な文脈と連動することが多い昨今、法律学においても、これまで以上に外国語の運用能力が求められています。高等学校での学習内容をしっかりと身につけるだけではなく、一つの言語であっても、外国語やその背景にある諸文化に関心をもち、国際的な視野に立って物事を考え学習を進めることが望まれます。
【国語】
法律の解釈や運用には、高度な読解力と論述力、さらにプレゼンテーション能力が必要であり、法学部生にはこれらの鍛錬が不可欠となります。高等学校での国語の学習において、高度な日本語能力を身につけるだけでなく、日頃から新聞の論説や評論などの文章に慣れ親しみ、批判的、創造的な思考力を高め、自分の見解を論理的に表現するような自主的な学びが大切です。また、明治期の判例や文献、科目によっては古書資料を読解するために、古文・漢文の基礎的な素養も求められます。
【日本史】【世界史】【政治・経済】
法律学は社会科学の一分野であり、法律そのものが歴史的な産物であることから、法律学と周辺諸科学を理解するためには歴史的、社会的な考察は欠かせません。法律学は高等学校の科目としては存在しませんが、日本史、世界史、政治・経済の学習内容と密接に関連しています。これらの科目についての基礎的な知識と理解は、法学部での学習にきわめて有益であり、日頃から歴史や社会、経済の諸問題について幅広く関心をもち、関連する書物を読むなど、自主的に知見を深める学習に取り組むことが大切です。
公式HPのURL:
また、入試要項には、「地域探求・貢献入試」の目的は、「地域が抱える課題の解決や地域の発展に向けて、グローバルな視野を持ちつつ、自ら主体的に学び(「地域探究」)、社会的・文化的・学術的に貢献(「地域貢献」)する意欲のある人材を育成・輩出すること」との記述があります。これを踏まえたうえで試験対策を行ないましょう。
入試要項のURL:https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/wacel/
◆出願条件・日程
早稲田大学法学部の総合型選抜入試には出願条件に制約があります。
・出願期間: 2024年9月1日(日)~9月12日(木)
・1次選考(書類審査)合格発表日: 10月11日(金)
・2次選考(総合試験)試験日: 10月27日(日)
・2次選考(総合試験)合格発表日: 11月21日(木)
・共通テスト試験日: 2025年1月18日(土)、19日(日)
・最終合格発表日: 2月11日(火)
出願資格は以下のとおりです。
なお、地域探求・貢献入試では、最終選考において2025年度共通テスト成績を利用します。2次選考合格者は共通テストの受験が必須となります。共通テストに必ず出願してください。
また、「課題レポート」などの書類も作成して提出する必要があります。詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/wacel/)
◆試験内容
①1次選考:書類審査
②2次選考:総合試験(筆記)
③最終選考:共通テスト3教科3科目(数学を選択した場合は3教科4科目)
①1次選考:書類審査
1次選考は、出願書類が総合的に審査されます。
出願書類のなかでも「課題レポート」は自身をアピールする重要な書類といえますので、入念に準備しましょう。
「課題レポート」は、「地域探求・貢献入試」の目的を踏まえたうえで、以下の5点について所定用紙(4枚以内)に項目別に記入します。
②2次選考:総合試験(筆記)
1次選考合格者に対して、2次選考では総合試験(筆記)が行われます。試験時間は120分で、論理的思考力を問う総合試験となります。
試験は2問構成となっており、グラフや表を読み取ったうえで自身の意見を記述させる問題と、受験生自身に関する内容について記述させる問題が出題されます。グラフや表を読み取る力、自身の意見を論理的に記述する力が求められます。1問目、2問目共に記述量が多いため、時間内に書き終えることができるように練習しましょう。
大学ホームページに過去3年分の問題が掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/past-test/#anc_24)
③最終選考:共通テスト3教科3科目(数学を選択した場合は3教科4科目)
2次選考合格者のうち、共通テスト(配点300点)の得点が240点以上で最終合格となります。法学部が指定する教科と科目は以下のとおりです。
なお、英語はリーディング100点、リスニング100点の合計200点を100点に換算します。また、英語以外の外国語は配点200点を100点に換算します。
国語は配点200点を100点に換算します。
地歴・公民の得点における2科目受験の場合は、第1解答科目の成績を合否判定に利用します(第2解答科目は利用できません)。
入試要項のURL:
◆募集人員・倍率情報
募集人員は
法学部 若干名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
法学部 | 33 | 8 | 27 |
例年倍率が高いですが、専願ではないため他の入試制度や他大学の受験も可能です。合格のチャンスを広げるためにも、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、早稲田大学法学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
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