東洋大学生命科学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関東の有名中堅私立大学群である日東駒専の1つ、東洋大学。

1887年の設立から130年以上、日本で唯一、「哲学教育」を実践している私立大学です。

ものごとの本質を見極める目を養い、自身の基軸を確立する「哲学教育」をあらゆる専門教育の基盤として重視し、全学共通の講義を設定しています。

「グローバル人財の育成」を教育のスローガンに掲げており、2014年度には文部科学省の「スーパーグローバル大学」に採択されたことを受け、新たな教育プログラムを導入し、大学の国際化への取り組みをさらに推進しています。

キャンパスは、白山キャンパス、赤羽台キャンパス、川越キャンパスがあり、いずれも都内はもちろん、埼玉県や千葉県、神奈川県からもアクセスが良い場所にあります。2024年度からは、朝霞キャンパスが新設されます。

生命科学部は、2024年度に、板倉キャンパスから新たに設立された朝霞キャンパスに移転します。

生命科学部では、微生物からヒトに至るまでさまざまな生命現象を探究し、遺伝子レベル、細胞レベル、個体レベルで明らかにし、「いのち」の総合的な理解を目指します。「いのち」の在り方を思索する哲学と倫理を基盤に、再生医療や食糧・環境問題などの諸問題の解決を目指し、社会に貢献できる人材を育成します。

この記事では、そんな東洋大学生命科学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆東洋大学生命科学部の総合型選抜入試の名称

東洋大学生命科学部の総合型選抜入試は「AO型推薦入試」「自己推薦入試」という名称で募集がなされています。

◆東洋大学生命科学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

東洋大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式ホームページより抜粋)

【東洋大学生命科学部 生命科学科】

生命科学科では、学科の掲げる教育目標をもとに、「教育課程の編成及び実施に関する方針」を実施するために、入学を希望する者に対して各種選抜試験を実施し、下記の要件を満たすと判断した者に入学を許可します。

<学科が求める人物像>

生命科学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

(1)高等学校で履修する理科(化学・生物)、外国語、数学等について、高等学校卒業相当の知識を有している。

(2)自らの考えをまとめ、他者にわかりやすく説明することができる。

(3)生命・健康・自然環境・生物多様性等に関する問題に関心をもち、解決に向けた行動、貢献をする意欲がある。

(4)他者との相互理解に努め、自ら学び行動することができる。

(5)新しい分野を切り開き、困難なことに挑戦しようとする意欲がある。

<入学までに習得すべき学習等への取り組み>

生命科学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に理科(化学・生物)、外国語(英語)、数学について、教科書レベルの知識を十分に修得しておくこと。

(2)目的意識を持って課題等に取り組み、自らの考えを論理的に表現できるようになること。

(3)現代社会が直面している諸問題について関心をもち、問題の背景も含めた基礎的知識を深めること。

【東洋大学生命科学部 生体医工学科】

生体医工学科では、学科の掲げる教育目標をもとに、「教育課程の編成及び実施に関する方針」を実施するために、入学を希望する者に対して各種選抜試験を実施し、下記の要件を満たすと判断した者に入学を許可します。

<学科が求める人物像>

生体医工学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

(1)高等学校で履修する理科(物理・生物)、外国語、数学等について、高等学校卒業相当の知識を有している。

(2)自分が学習した内容を的確に表現し、伝えることができる。

(3)自然界のシステムや生物の構造・機能の観察を通じて、医療・福祉・健康等に関する諸事象に興味と関心を持ち、これら課題の解決に貢献する意欲がある。

(4)対話等により他者との相互理解に努め、自ら学び行動する態度を有する。

<入学までに習得すべき学習等への取り組み>

生体医工学科に入学する者として、次のような学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に理科(物理・生物)、外国語(英語)、数学について、教科書レベルの知識を十分に修得しておくこと。

(2)医療・福祉・健康・スポーツ等、生体医工学の分野に興味と関心をもち、「医学と工学の融合領域で国際的に役立ちたい」との考えを持っていること。

(3)工学の技術を駆使して、細胞、個体等生命の多階層に応じた解析や測定法に興味を持っていること。

(4)モラルや倫理観及び国際感覚を持ち、責任ある行動を取ることができること。

【東洋大学生命科学部 生物資源学科】

生物資源学科では、学科の掲げる教育目標をもとに、「教育課程の編成及び実施に関する方針」を実施するために、入学を希望する者に対して各種選抜試験を実施し、下記の要件を満たすと判断した者に入学を許可します。

<学科が求める人物像>

生物資源学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

(1)高等学校で履修する理科(化学・生物)、外国語、数学等について、高等学校卒業相当の知識を有している。

(2)自分が学習した内容を的確に表現し、伝えることができる。

(3)生物(植物や微生物等)とそれらに由来する生物資源に加え、日本や国際社会が直面する課題に関心を持ち、これら課題の解決に貢献する意欲がある。

(4)対話等により他者との相互理解に努め、自ら学び行動する態度を有する。

<入学までに習得すべき学習等への取り組み>

生物資源学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に理科(化学・生物)、外国語(英語)、数学について、教科書レベルの知識を十分に修得しておくこと。

(2)目的意識を持って課題等に取り組み、自らの考えを的確に表現できるようになること。

(3)日本や国際社会が直面する諸問題について関心を持ち、これらの問題に対して自分の考えを持つため知識を深めること。

公式HPのURL:

https://www.toyo.ac.jp/nyushi/undergraduate/lsc/policy

◆出願条件・日程

東洋大学生命科学部の総合型選抜入試には「AO型推薦入試」「自己推薦入試」の2種類があり、それぞれ出願条件に制約があります。

1.東洋大学生命科学部 AO型推薦入試

※AO型推薦入試を実施する学科:生命科学科、生物資源学科

2023年は以下の通りでした。

・出願時期 9月11日(月)~9月14日(木)

・試験日 10月15日(日)

・合格発表日 11月1日(水)

出願条件は、

「大学入学資格を有する者(含見込者)で、本学当該学科を第一志望として入学を志す者(合格した場合、必ず入学することを確約できる者)。」です。

高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。

また「課題レポート」や「志願理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。

2.東洋大学生命科学部 自己推薦入試

※自己推薦入試を実施する学科:生命科学科、生体医工学科、生物資源学科

試験日程は学科によって異なります。

2023年は以下の通りでした。

<生体医工学科>

・出願時期 9月11日(月)~9月14日(木)

・試験日 10月15日(日)

・合格発表日 11月1日(水)

<生命科学科、生物資源学科>

・出願時期 11月29日(水)~12月2日(土)

・試験日 12月17日(日)

・合格発表日 1月10日(水)

出願条件は全学科共通で、

「大学入学資格を有する者(含見込者)で、本学当該学科を第一志望として入学を志す者(合格した場合、必ず入学することを確約できる者)。」です。

高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。

また、「自己推薦入試 推薦書」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入学試験要項を参照してください。

https://www.toyo.ac.jp/nyushi/admission/admission-data/requirements-special

◆試験内容

1.東洋大学生命科学部 AO型推薦入試

AO型推薦入試を実施する学科:生命科学科、生物資源学科

東洋大学生命科学部のAO型推薦入試は、書類選考、プレゼンテーション・質疑応答、面接で選考が行われます。

配点は書類選考(50点)、プレゼンテーション・質疑応答(100点)、面接(100点)です。面接には口頭試問も含まれます。

①書類選考

②プレゼンテーション・質疑応答

③面接(口頭試問含む)

①書類選考

出願書類の中でも、「課題レポート」の内容はとても重要です。試験当日には「課題レポート」の内容についてプレゼンテーションを行ない、その後に質疑応答が行われるため、それらを見据えたうえでの準備が必要となります。

2024年度入試の「課題レポート」は、生命科学科は、「生物や化学に関連する分野で、これまでに興味を抱いて自主的に取り組んだ内容」について、生物資源学科は「生物や化学に関連する分野で、これまでに熱中したこと、あるいは興味を抱いて自主的に知識を蓄えたこと」について、A4用紙に2000字程度でまとめるというものでした。

②プレゼンテーション・質疑応答

課題レポートに記載した内容について、パワーポイント、書画カメラ、ポスター等を使ってプレゼンテーションを行います。時間は8分程度です。プレゼンテーションの際は、出願時に申請した機器を使用することができます。

③面接(口頭試問含む)

プレゼンテーション終了後には面接が行われます。時間は7分程度です。面接では化学・生物に関する内容の口頭試問も行われます。

面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。また、志望理由や入学後に学びたいテーマなどについて、より詳しく説明を求められることが想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。

2.東洋大学生命科学部 自己推薦入試

※自己推薦入試を実施する学科:生命科学科、生体医工学科、生物資源学科

東洋大学生命科学部の自己推薦入試は、書類選考、小論文、面接で選考が行われます。配点は、生命科学科と生物資源学科は、書類選考(30点)、小論文(100点)、面接(100点)、生体医工学科は、書類選考(50点)、小論文(100点)、面接(100点)です。面接には口頭試問も含まれます。

①書類選考

②小論文(60分)

③面接(口頭試問含む)

①書類選考

所定の用紙に、志願理由と、これまでの体験をもとにした自己PRを1000字以内で記述する必要があります。大学でどのように学びたいのか、また、大学での学びを将来どのように活かしたいのか、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。自己PRについては、何をアピールするかよく考え、具体的なエピソードと共に記述するようにしましょう。

②小論文

生命科学科では、1問目に、生物や化学に関する語句が複数与えられ、その中から2つを選択して、70~100字で説明させる問題が、過去3年間においては毎回出題されています。2問目では、カーボンニュートラルを達成するための具体的な取り組みを示したうえで、自身がどのように貢献するか記述させる問題や、mRNAワクチンの仕組みを説明したうえで、mRNAワクチンが今後人類にもたらす恩恵と懸念事項について、自身の考えを記述させる問題などが出題されています。なお、生体医工学科と生物資源学科は2024年度新設の学科のため、過去問はありません。

③面接

面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。また、志望理由や入学後に学びたいテーマなどについて、より詳しく説明を求められることが想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。また、生命科学科と生物資源学科は化学・生物に関する内容について、生体医工学科は理科に関する内容についての口頭試問も行われます。

◆募集人員・倍率情報

1.東洋大学生命科学部 AO型推薦入試

募集人員は、

生命科学科 5名、生物資源学科 5名 です。

倍率は

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
生命科学科2
生物資源学科

※生物資源学科は2024年度新設学科のため、倍率は記載していません。

2.東洋大学生命科学部 自己推薦入試

 募集人員は

 生命科学科 5名、生物資源学科 5名、生体医工学科 5名 です。

倍率は

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
生命科学科11
生物資源学科
生体医工学科

※生物資源学科、生体医工学科は2024年度新設学科のため、倍率は記載していません。

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。

以上、東洋大学生命科学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。

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