東海大学教養学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2025/08/19
東海大学は、北海道から九州まで、全国にキャンパスを展開する国内最大級の私立総合大学です。「文理融合」を教育理念とし、知識偏重教育を取らず幅広い視野と柔軟な発想力を持つ人材の育成を目指しています。7つのキャンパスには23学部、62学科が設置されており、文理ともに幅広い学びの分野で深い専門性や複眼的な視野を育む教育を実践しています。教育、研究、国際交流、産学連携に力を入れ、学生の多様な興味・関心を尊重する文化があります。スポーツやキャリア支援にも強く、実社会への結びつきを重視しています。
教養学部は湘南キャンパスにあり、人間環境学科と芸術学科の2つの学科が設置されています。人間環境学科では、私たちが生きる社会に存在する様々な問題の解決に向けて、「自然環境」「社会環境」「生活文化」の領域からアプローチします。1年次からフィールドワークを行なうなど、実体験を重視するカリキュラムが特徴です。芸術学科では、「アート」「デザイン」「音楽」の技術と思考を身につけます。学生一人ひとりが専門性を高め、表現活動をすることで、よりよい社会を創造することを目指します。
この記事では、そんな東海大学教養学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆東海大学教養学部の総合型選抜入試の名称
東海大学教養学部の総合型選抜入試は、「総合型選抜 学科課題型」、「総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型」、「総合型選抜 適性面接型」という名称で募集がなされています。
◆東海大学教養学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
東海大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式ホームページより抜粋)
【人間環境学科】
■求める学生像
教養学部人間環境学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲を持った人材。及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身につけられると期待できる基礎学力を十分有する人材。
■入学者に求める知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1)知識・技能
英語では、高校の英語の科目の履修を通して英語の文章理解力、表現力、コミュ ニケーション能力を身につけておくことが望ましい。 国語では、高校の国語の科 目の履修を通して日本語の文章理解力、表現力、コミュニケーション能力を身に つけておくことが望ましい。 社会では、高校での社会(世界史、日本史、地理、 政治・経済、倫理、現代社会)の科目の中から選択し、個々の項目の内容を理解 していることが望ましい。 理科では、高校での理科(生物、化学、物理、地学) の科目の中から選択し、個々の項目の内容を理解していることが望ましい。
(2)思考力・判断力・表現力
人間を取り巻く環境について基本的知識を理解し、持続可能な社会に向けてSDGs に関連する広範な知識を総合的に習得し、思考し判断する力が期待できること。
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
多様な価値観を理解し、良好な人間関係を築くことができること、物事に対して 挑戦的に取り組むこと、及び、失敗や挫折を乗り越えて目標を実現しようとする ことが期待できること。
【芸術学科】
■求める学生像
教養学部芸術学科の教育目標を理解し、この目標を達成するために自ら学ぶ意欲をもった人材。 及び、ディプロマ・ポリシーで求められている能力を、身につけられると期待できる基礎学力を十分有する人材。
■入学者にもとめる知識・技能・思考力・判断力・表現力・態度
(1)知識・技能
英語では、高校での英語科目の履修を通して、英語の文章理解力、表現力、コ ミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。
国語では、高校での国語科目の履修を通して、日本語の文章理解力、表現力、コ ミュニケーション能力を身につけておくことが望ましい。
社会では、高校での社会(世界史、日本史、地理、政治・経済、倫理、現代社 会)の科目の中から数科目を選択し、個々の項目の内容を理解していることが望 ましい。
数学及び理科については、文系の学問を学ぶ上で必要な自然科学的な知識を幅広 く理解していることが望ましい。
芸術については、音楽か美術かデザインの少なくとも一つの専門内容に関する基 礎的な知識や実践能力を身につけておくことが望ましい。
(2)思考力・判断力・表現力
身体を通した実体験から思考しようとする意欲(身体指向)。
現代社会で求められる芸術の役割を、常に模索し判断しようとする意欲(社会指 向)。
自身の成果を、他者に、社会に呈示(表現)しようする意欲(発表指向)。
(3)主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
自身の適性を自覚し、それに合った専門能力を自ら磨く意欲を持ちながらも、芸 術の他の分野領域にも興味を持ち理解し、他分野の仲間達とも協働して創造しよ うとする姿勢。
公式ホームページのURL:
◆出願条件・日程
東海大学教養学部の総合型選抜入試には「総合型選抜 学科課題型」、「総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型」、「総合型選抜 適性面接型」があり、それぞれ出願条件に制約があります。
【総合型選抜 学科課題型】
・第1次選考出願期間: 2025年9月1日(月)~9月7日(日)
・第1次選考合格発表日: 9月26日(金)
・第2次選考出願期間: 9月26日(金)~10月3日(金)
・第2次選考試験日: 10月19日(日)
・第2次選考合格発表日: 11月1日(土)
出願条件は以下のとおりです。
また、「志望理由書」、「活動報告書」、「課題」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
【総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型】
・出願期間: 2025年10月10日(金)~10月18日(土)
・試験日: 11月9日(日)
・合格発表日: 11月18日(火)
出願条件は以下のとおりです。
また、「志望理由書」、「スポーツ活動報告書または音楽活動報告書」、「課題」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
【総合型選抜 適性面接型】
・出願期間: 2025年12月5日(金)~12月15日(月)
・試験日: 12月24日(水)
・合格発表日: 2026年1月9日(金)
出願条件は以下のとおりです。
また、「志望理由書」や「活動報告書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
◆試験内容
【総合型選抜 学科課題型】
①第1次選考:書類審査
②第2次選考:課題発表(プレゼンテーション)、面接試験(口述試験含む)
①第1次選考:書類審査
第1次選考は、出願書類により総合的に評価され合否が決定します。
「志望理由書」は、入学後に学びたいことや取り組みたいことを含め、出願する学科・専攻を志望する理由を600字以内で記入します。
「課題」は学科ごとに指定された内容について作成します。2026年度入試における各学科の「課題」の内容は以下のとおりです。
<人間環境学科>
今や、私たちが生きていくうえで、「環境」は、どの分野においても欠かすことのできないキーワードとなっています。下記の3 つの課題から1 つを選び、その課題に取り組んだ内容について、「あなたが人間環境学科で身につけたい力や取り組んでみたいことがら」も含めてまとめたものを提出してください。
(1)身近な自然環境について、その特徴や状態を調査し、人間活動とのかかわりについて説明してください。
(2)地球環境問題とされるもののうち1 つを取りあげ、その問題の現状と課題及びその問題の解決手段について説明してください。
(3)地域問題、社会問題のいずれかに関する新聞記事を1つ取りあげて、①その記事になぜ関心を持ったのか、②その記事にどのような意見を持っているかを述べてください。なお、①は400 字程度、②は800 字程度でまとめるようにしてください。選択した新聞記事をA4 用紙にコピーして、その記事の出典を「○○新聞、○○年○○月○○日付朝刊(あるいは夕刊)」のように明記して、同封してください。新聞は全国紙が望ましいです。
※形式は、手書きの場合はA4レポート用紙(ヨコ書き)、1,600字以内、2枚以内、パソコン等で作成する場合:A4用紙(ヨコ書き)、1,600字以内、2枚以内で、必ずタイトルをつけてください。
※参考にした書籍や雑誌等は参考文献として記述してください。なお、図表・参考文献は指定された字数・枚数には含みません。
※課題の主な評価ポイントは以下のとおりです。
・課題作成において参考としたもの(体験や調査の内容及び結果、書籍や雑 誌、新聞記事など)が示されているか。
・読む人にわかりやすい記述になっているか。
・タイトルと課題の内容が一致しているか。
・あなたの意見を明確に述べているか。
<芸術学科>
下記の2つの課題から1つを選び、所定の形式に沿って作成したものを提出してください。
(1)あなたが魅力的に感じた芸術的作品もしくは活動を取り上げ、その概要とそれが社会にもたらした意味を述べてください。
(2)あなたが高校在学中に取り組んだ作品(作曲、演奏、絵画、デッサン、立体作品、イラストレーション、写真、動画等)のデータを作成し、以下の形式で提出してください。複数点も可能です。学校の課題やプロジェクトなどグループで取り組んだ成果も含みますが、その場合は自身が何を担当したのかを明確にしてください。
※形式は以下のとおりです。
※課題の主な評価ポイントは以下のとおりです。
課題(1)について
・課題の内容を理解する力があるか。
・自分の考えを展開する力があるか。
・アイデアをまとめて整理する力があるか。
・自分の考えを伝えるために、丁寧に文章を作成する力があるか。
課題(2)について
・作品にふさわしいタイトルがつけられているか。
・作品にコンセプトが反映されているか。
・色や形や音、またそれらの組み合わせ等に創意がみられるか。
・材料を工夫して制作されているか。
・(特に演奏の場合)表現しようとする意図が感じられるか。
その他の出願書類についての詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
②第2次選考:課題発表(プレゼンテーション)、面接試験(口述試験含む)
第1次選考の合格者に対し、第2次選考では課題発表(プレゼンテーション)と面接試験(口述試験含む)が課されます。試験時間は、課題発表と面接試験合わせて25分程度です。
各学科の課題発表と面接試験の内容は以下のとおりです。
<人間環境学科>
課題発表では、第一次選考の際に提出した課題について発表します。発表については、以下の2つの発表形式から1つ選んでください。
① B1 判程度の大きさの模造紙(枚数自由)で発表資料を作成し、それを用い て発表する。
②コンピュータソフトで発表資料を作成し、それをプロジェクターで投影して 発表する。
なお、課題発表時にメモを持参しての発表は可能ですが、メモを読み上げるだけの発表はしないことが望ましいです。また、上記の発表形式に加えて資料を配付することは可能です。
課題発表で使用できる機器等については以下のとおりです。
面接試験では、志望動機等についての一般的な質問の他に、志願者が興味・関心をもっている環境問題(地球環境・地域環境・自然環境等)や社会問題及びそれが人類や我々の生活に与える影響についての口述試験が行われます。
<芸術学科>
課題発表では、第一次選考の際に提出した課題について発表します。課題(2)を選んだ場合は、発表の際は、作品あるいはその写真等を提示しつつ、タイトル、コンセプト、技法や材料等の創意工夫について説明してください。なお、選考会場での実演(演奏、パフォーマンス等)はできません。
課題発表で使用できる機器等については以下のとおりです。
面接試験では、志望動機等についての一般的な質問の他に、音楽・美術・デザイン等、芸術分野に関する基礎知識及び各芸術分野が連携する領域(芸術学科での学びに関係が深い領域)に関する興味や知識についての口述試験が行われます。
【総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型】
「総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型」では、「調査書」、「志望理由書」、「スポーツ活動報告書または音楽活動報告書」を基本資料に、指定する課題に対する取り組みと、試験会場で実施される「課題発表〈プレゼンテーション〉」と「面接試験(口述試験含む)」を併せて総合的に判断され、合否が決定します。
①書類審査
②課題発表(プレゼンテーション)
③面接試験(口述試験含む)
①書類審査
「志望理由書」は、入学後に学びたいことや、取り組みたいことを含め、出願する学科・専攻を志望する理由を600字以内で記入します。
「スポーツ活動報告書または音楽活動報告書」は、大学ホームページからダウンロードして作成します。中学校を卒業した年の4月1日以降の活動について記入します。作成は、出身校または所属クラブ・音楽系団体等に依頼し、出身校または所属クラブ・音楽系団体等で厳封します。
「課題」は、以下の中から一つ選んで作成し提出します。
<スポーツ競技能力で出願する場合>
A スポーツ(競技)活動を通して、将来あなたは、社会においてどのような活躍 をしたいと思うか、具体的にまとめてください。
B あなたが行ってきたスポーツ競技における、あなた自身の今後の課題と、その 課題への具体的な取り組みについて、書籍等の資料に基づき、まとめてくださ い。
C これから開催されるスポーツイベントについて、具体的な名称を挙げ、その意 義と課題についてまとめてください。
<音楽的能力で出願する場合>
D あなたは、音楽活動を通して、社会に対してどのような貢献をしたいと考えま すか。
E あなたの音楽活動がこれからの学生生活にどのように活かされるか、あなたの 考えを述べてください。
なお、手書きで作成する場合は、「課題提出用原稿用紙(ヨコ書き20字×20行)」を使用し2〜3枚程度で作成します。パソコン等で作成する場合は、A4用紙を使用し、ヨコ書き、800~1200字程度で作成します。
その他の出願書類についての詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
②課題発表(プレゼンテーション)
提出した課題内容について、試験当日にプレゼンテーションを行ないます。時間は質疑応答を含め10分程度です。その際、よりわかりやすく説明できるように、パネル、模造紙、印刷物等の準備をするなど、何らかの工夫をしてください。パソコン等機器の使用はできません。
③面接試験(口述試験含む)
面接試験(口述試験含む)では、出願する学科・専攻に対する志望動機等についての一般的な質問と出願する学科・専攻に 関連ある基礎学力・基礎能力についての口述試験が行われます。口述試験の内容は以下のとおりです。
<人間環境学科>
志願者が興味・関心をもっている環境問題(地球環境・地域環境・自然環境等)や社会問題及びそれが人類や我々の生活に与える影響について。
<芸術学科>
音楽・美術・デザイン等、芸術分野に関する基礎知識及び各芸術分野が連携する領域(芸術学科での学びに関係が深い領域)に関する興味や知識について。
【総合型選抜 適性面接型】
「総合型選抜 適性面接型」では、 「調査書」「志望理由書」「活動報告書」を基本資料に、試験会場で実施される「適性面接試験(口述試験含む)」を併せて総合的に判断され、合否が決定します。
①書類審査
②適性面接試験(口述試験含む)
①書類審査
「志望理由書」は、入学後に学びたいことや、取り組みたいことを含め、出願する学科・専攻を志望する理由を600字以内で記入します。
「活動報告書」は、大学ホームページからダウンロードして作成します。中学校を卒業した年の4月1日以降の活動について、該当する箇所を記入します。
その他の出願書類についての詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.u-tokai.ac.jp/examination-admissions/exam/)
②適性面接試験(口述試験含む)
<人間環境学科>
適性面接試験では、自己PRを含め10分程度のプレゼンテーションが課されます。自 身が興味や関心をもっている環境問題(地球環境・地域環境・自然環境等)や社会 問題を一つ取り上げ、その現状や解決すべき問題点と今後の課題に関して、パワー ポイントまたは配付資料を用いて発表します。発表後、その内容に対する質疑応答 が行われます。
※試験の際はパソコンを持参します。液晶プロジェクターは大学で準備されたもの を使用します。なお、パソコンの接続不良に備え、USBメモリでのバックアップ データを持参してください。
口述試験では、志願者が興味・関心をもっている環境問題(地球環境・地域環境・自然環境等)や 社会問題及びそれが人類や我々の生活に与える影響について問われます。
<芸術学科>
適性面接試験では、自己PRを含めて、自身の作品や活動について10分程度のプレゼンテーションが課されます。詳細は以下のとおりです。
口述試験では、音楽・美術・デザイン等、芸術分野に関する基礎知識及び各芸術分野が連携する領域(芸術学科での学びに関係が深い領域)に関する興味や知識について問われます。
◆募集人員・倍率情報
【総合型選抜 学科課題型】
募集人員は
人間環境学科16名、芸術学科10名 です。
倍率は
2025年度入試 | 2024年度入試 | 2023年度入試 | |
人間環境学科 | 1.1 | 1.2 | 1.0 |
芸術学科 | 1.3 | 1.1 | 1.1 |
【総合型選抜 スポーツ・音楽自己推薦型】
募集人員は
人間環境学科 若干名、芸術学科 若干名です。
倍率は
2025年度入試 | 2024年度入試 | 2023年度入試 | |
人間環境学科 | 1.0 | 1.0 | 1.0 |
芸術学科 | – | – | – |
【総合型選抜 適性面接型】
募集人員は
人間環境学科 若干名、芸術学科 若干名です。
倍率は
※2025年度は志願者数しか掲載されておらず、2024年度、2023年度は教養学部のデータが掲載されていないためブランクです。
2025年度入試 | 2024年度入試 | 2023年度入試 | |
人間環境学科 | |||
芸術学科 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、東海大学教養学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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