立教大学スポーツウエルネス学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/06
関東の難関私立大学群「GMARCH」のひとつである、立教大学。
1874年にアメリカ聖公会の宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が設立した、聖書と英学を教える私塾「立教学校」をルーツとしています。創立以来、西洋の伝統的なリベラルアーツカレッジをモデルとして、現在まで発展してきました。
150年の歴史を持つ立教リベラルアーツ教育を再構築して生まれた、学びの体系”RIKKYO Learning Style”により、グローバルな課題と社会的要請に対応し、広い視野に立って課題を発見・解決できる能力を持った「新しい」グローバルリーダーの育成を目指しています。
スポーツウエルネス学部は、「全ての人の生きる歓びのために」を教育理念としています。身体運動、処方、援助、コミュニティ形成など、多様な専門的課題について考察し、運動やスポーツに対する様々な支援を通じて、人々のウエルネス向上と高度なウエルネス社会の構築を目指します。
この記事では、そんな立教大学スポーツウエルネス学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆総合型選抜入試の名称
立教大学スポーツウエルネス学部の総合型選抜入試は、「自由選抜入試」、「アスリート選抜入試」という名称で募集がなされています。
◆立教大学スポーツウエルネス学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
立教大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式ホームページより抜粋)
<教育目的>
「すべての人の生きる歓びのために」という基本理念に立ち、スポーツウエルネス学の教育研究活動を通じて、人間の可能性の追求と誰もが快適で活力に満ちたウエルネス社会の実現に寄与する人材を養成する。
<教育活動>
■教育内容
スポーツウエルネス学部ではスポーツウエルネス学を教育研究の中心に位置付ける。スポーツウエルネス学は、すべての人間の適応可能性を広げ、スポーツパフォーマンスの向上とスポーツ文化の創造に寄与するための理論と方法論の構築をめざすスポーツ科学と幸福で充実した人生を送るために、より創造的に心身の健康を探求し、維持・発展させる理論と方法論の構築をめざすウエルネス科学とを融合させた学問体系であり、スポーツ並びにウエルネスに関わる様々な課題を対象として総合的に研究し、スポーツ推進とウエルネスの向上に寄与することを目的としている。
スポーツウエルネス学部では、スポーツウエルネス学を構成するスポーツ分野とウエルネス分野の2つの研究分野を対象とする。中心的な学問分野は以下のとおりである。スポーツ分野としては、「トレーニング科学」、「スポーツ医学」、「バイオメカニクス」、「スポーツ心理学」、「スポーツ方法学」、「スポーツ栄養学」、「トレーナー科学」、「スポーツマネジメント」であり、ウエルネス分野としては、「スポーツ社会学」、「環境教育学」、「環境生理学」、「ジェンダー学」、「健康心理学」、「分子細胞生物学」、「データサイエンス」、「スポーツ・健康産業」である。また、卒業後の進路に関連する、アスリートパフォーマンス、ウエルネススポーツ及び環境・スポーツ教育の3つの領域を掲げ、それぞれに関連する科目群を履修モデルとして提示している。
また、1年次より少人数の基礎的な演習科目で学び、2年次より3年間にわたり専門分野に関する演習科目で学ぶ。さらに、全学共通カリキュラムで開講されている多様な科目を履修し、専門分野の枠を超えた幅広い知識と教養を身につけるとともに、外国語(英語に加えてもう1言語)運用能力と情報処理能力を身につける。
■指導体制
・専任教員1名あたり少人数(10名程度)での教育を行っている。
・在学期間を通して学生1名につき専任教員1名が担任(アカデミック・アドバイザー)として適宜アドバイスを与えるとともに、オフィスアワーを導入し学業や大学生活について常時相談できる体制を作っている。
・演習科目と実習科目は教員および大学院生のティーチングアシスタント(TA)を複数配置し、一人一人の学生に指導が行き届くような環境を用意している。
・コンピュータ室および実験室を開放し、授業時間以外での自習ができる環境を提供している。
・生理学、心理学、栄養学、生化学、バイオメカニクス、トレーニング科学などの実験のための多様な実験室および実験設備を用意している。
・基幹的な科目については主な教科書・参考書・演習書が図書館に蔵書されている。毎年蔵書数を増やし、学生が深く・広く学ぶ環境を用意している。
・3年次の専門演習、4年次の卒業研究等を通して、1名の教員あたり少人数の学生が分析的・論理的に調査・研究に取り組み、主体的に学ぶ力、課題解決能力、発表力を高めるための指導を行っている。
・正課としての「キャリア形成論」や「キャリア教育実習」などを通じてキャリア教育を積極的に展開している。
・スポーツ・ウエルネス関係団体やアスリート・パラアスリート、企業人等を積極的に講師に迎え、現場の課題に対する関心を深めることができる。
・大学院進学希望者には4年次から大学院前期課程に開講された講義を受講できる特別進学生制度を導入している。
・指導力向上のための教員研修(FD)を実施し、指導力の向上に日々努めている。
・留学や海外への短期訪問など、海外体験を推奨している。
■指導法
・基礎を重視した講義・実習・演習を交えた体系的カリキュラムで、専門とする科学を系統立てて学修する。
・学生自らが課題設定をして企画・実行する活動を導入している科目がある。
・筆記試験やレポートだけでなく、プレゼンテーションを重視した科目がある。
・演習科目は高度な専門教育はもちろん、プレゼンテーション、ディスカッション、グループワークなど少人数授業の特性をいかした指導を行なっている。また、演習科目は、教員と学生が身近に接する場でもあり、合宿や多様な企画を通じて単なる学問を超えた人生観や社会生活全般にわたった教育を行なっている。
<入学者に求める知識・技能・態度・体験>
スポーツウエルネス学部の教育目的に賛同し、以下のような知識・技能・態度・体験を有する学生を求めている。
■知識
高等学校教育課程の全ての科目に対し真面目に取り組み相応の知識を有している必要がある。
■技能
授業を理解し、調査・分析・発表・討論を行うために必要となる日本語の能力を有することが必要である。コンピュータの基本ソフトをある程度操作できることが望まれる。「英語」に関しては、読む、書く、話す、聞くといった能力を高等学校で十分に身につけておくことが必要である。
■態度
文化の差異・性別・しょうがい等に対して偏見をもたず、さまざまな文化背景・生活体験を有する人たちと良好な人間関係を構築し、協働的に活動できる素地があることが重要と考えている。また、スポーツウエルネス学に関する興味・関心があり、学問的に探求する志を有していることが必要である。
■体験
基本的には高等学校で学習や行事に積極的かつ真面目に取り組んできた体験が大事である。その上でスポーツやクラブ活動、生徒会活動、ボランティアなど、何か真剣に取り組んできたことがあればより望ましいことと考える。これまでの体験の意味を深く考え、それを今後に生かしていこうとする気持ちを持つことが望まれる。
<入試種別の目的>
1.一般入試
本学ならびにスポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、スポーツウエルネス学部での教育を志望する者に対して、高等学校における教科・科目の学習の達成度を測り、選抜することを目的とする。
2.大学入学共通テスト利用入試
本学ならびにスポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、スポーツウエルネス学部での教育を志望する者に対して、高等学校における教科・科目の学習の達成度を、大学入学共通テストを利用して測定し、選抜することを目的とする。
3.自由選抜入試
志望する学部に関連した高い能力をもつ者、あるいは学業以外の諸活動の分野に秀でた個性をもつ者で、本学ならびにスポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、そこで学びたいという熱意を提出書類及び面接等の内容により多面的・総合的に評価し、選抜することを目的とする。
4.アスリート選抜入試
スポーツ競技の実績が優秀であるだけでなく、人格的にも優れ学業に対する高い意欲をもつ者を、競技実績や提出書類、小論文、面接等の内容により多面的・総合的に評価し、選抜することを目的とする。
5.外国人留学生入試
国際交流の一環として、交換留学制度とは別に、本学での教育を希望する外国人留学生を選抜することを目的とする。
・書類選考による募集制度
外国人留学生を、提出書類および日本留学試験の成績等の内容により、多面的・総合的に評価する。
6.社会人入試
大学で学ぶ意欲をもつ社会人を、提出書類や小論文、面接等の内容により、多面的・総合的に評価し、一般入試とは別の入学試験によって選抜することを目的とする。
7.指定校推薦入学
スポーツウエルネス学部が自らの教育目的に基づいて、特色ある教育を行っている高等学校を指定したうえで、スポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、スポーツウエルネス学部が定める一定の学力を有する者を高等学校長が推薦しスポーツウエルネス学部が受け入れることを目的とする。
8。関係校推薦入学
日本聖公会に所属する高等学校を対象として、本学ならびにスポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、キリスト教に基づく教育を継続して学びたいという意欲のある者を高等学校長が推薦し本学が受け入れることを目的とする。
9.学校長推薦による入学(NEXUS)
NEXUSプログラム日本語集中履修期間のカリキュラム内容ならびに2学期目以降に接続するスポーツウエルネス学部カリキュラムにおける教育目的に基づいて、特色ある教育や言語教育を行っている外国の高等学校を指定したうえで、次世代に繋がるグローバルな協働共生について日本語コミュニケーションを通じ実践する姿勢を持ち、かつスポーツウエルネス学部の教育目的を理解し、本学が定める一定の学力を有する者を当該の高等学校長が推薦し、スポーツウエルネス学部が受け入れることを目的とする。
<入学前学習>
REO(Rikkyo English Online)を利用した英語学習を課している。また、指定校推薦入学・関係校推薦入学・自由選抜入試合格者・アスリート選抜入試の合格者に対しては入学前に読んでおくべき推薦図書リストを送付している。
公式HPのURL:
https://www.rikkyo.ac.jp/about/disclosure/educational_policy/sw.html
◆出願条件・日程
立教大学スポーツウエルネス学部の総合型選抜入試には、「自由選抜入試」、「アスリート選抜入試」があり、それぞれ出願条件に制約があります。
<1>自由選抜入試
・出願時期 2024年9月12日(木)~9月18日(水)
・試験日 【第1次選考】 書類審査のみ
【第2次選考】 11月16日(土)<1日目>
11月17日(日)<2日目>
・合格発表日 【第1次選考】 10月28日(月)
【第2次選考】 12月2日(月)
出願条件は以下のとおりです。
また、「競技実績報告書」や「活動報告書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/undergraduate/guidelines/)
<2>アスリート選抜入試
・出願時期 2024年9月2日(月)~5日(木)
・試験日 【第1次選考】 書類審査のみ
【第2次選考】 10月16日(水)
・合格発表日 【第1次選考】 9月27日(金)
【第2次選考】 11月1日(金)
出願条件は、以下のとおりです。
また、大学Webサイトから印刷した「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.guide.52school.com/guidance/net-rikkyo-tokubetsu/gid)
◆試験内容
<1>自由選抜入試
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:小論文、面接
①第1次選考:書類選考
第一次選考では、出願書類が総合的に判断されます。
出願条件5、資格Ⅰ・Ⅱで出願する場合は、「競技実績報告書」と「説明資料」を提出する必要があります。
出願条件5、資格Ⅲ~Ⅶで出願する場合は、「活動報告書」を提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.guide.52school.com/guidance/net-rikkyo-tokubetsu/gid)
②第2次選考:小論文、面接
第2次選考は、2日間にわたって行われます。1日目は、小論文試験と面接が行われます。
小論文試験では、独創的発想、問題理解力、論理的構成力、文章表現力、知的素養が評価されます。試験時間は90分です。小論文試験終了後、個別面接が行われます。
2日目は、プレゼンテーションとグループディスカッションが行なわれます。プレゼンテーションとグループディスカッションの詳細については、試験当日に発表されます。
<2>アスリート選抜入試
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:小論文、面接
①第1次選考:書類選考
第一次選考では、出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。
「志望理由書」はすべての志望学科(専修)に共通する内容を記述する「志望理由書①」と、各学科(専修)の志望理由を記述する「志望理由書②」の2種類提出する必要があります。
「志望理由書①」は、「高校在籍中の競技実績と、スポーツ活動を通じて学んだこと」、「立教大学を志望した理由」、「入学後の学業と体育会活動との両立に関して、どのような目標を定め、取り組みたいか」について、1500字以内で記述します。
「志望理由書②」は、志望学科(専修)に入学後、何をどのように学びたいかについて、500字以内で記述します。
②第2次選考:小論文、面接
第2次選考では、小論文試験が行われます。試験時間は60分です。与えられたテーマについて記述します。論理的構成力、文章表現力、知的素養、独創的発想などが総合的に評価されます。
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
◆募集人員・倍率情報
募集人員は
<1>自由選抜入試
スポーツウエルネス学科 30名程度
<2>アスリート選抜入試
スポーツウエルネス学科 若干名
倍率は
<1>自由選抜入試
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツウエルネス学科 | 4.1 | 3.8 | 9.1 |
<2>アスリート選抜入試
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
スポーツウエルネス学科 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、立教大学スポーツウエルネス学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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