立教大学GLAP(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム)の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関東の難関私立大学群「GMARCH」のひとつである、立教大学。

1874年にアメリカ聖公会の宣教師チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が設立した、聖書と英学を教える私塾「立教学校」をルーツとしています。創立以来、西洋の伝統的なリベラルアーツカレッジをモデルとして、現在まで発展してきました。

150年の歴史を持つ立教リベラルアーツ教育を再構築して生まれた、学びの体系”RIKKYO Learning Style”により、グローバルな課題と社会的要請に対応し、広い視野に立って課題を発見・解決できる能力を持った「新しい」グローバルリーダーの育成を目指しています。

GLAP(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム)は、21世紀のグローバル社会をリードする人材を育成するために、2017年に設置された先進的なプログラムです。入学時から4年間所属し、原則英語のみで学位の取得が可能です。特定の分野に特化した学修ではなく、複数の分野にわたって学ぶため、多様なものの見方や考え方を養うことができます。英語によるコミュニケーション力、思考力、表現力など、実践的な英語力を身につけることができます。

この記事では、そんな立教大学GLAPの総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

 

総合型選抜入試の名称

立教大学GLAPの総合型選抜入試は、「国際コース選抜入試」という名称で募集がなされています。

立教大学GLAP(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム)のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

 

立教大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式ホームページより抜粋)

 

<教育目的>

『自ら考え、行動し、世界と共に生きる「グローバル・リーダー」』を育成します。

「グローバル・リーダー」とは、どのような立場や環境にあっても自身の持つ力を最大限に発揮しながら周囲と協働することができ、かつ豊かな感受性と知性を有し、他者を尊重し寄り添う中で、世界の新たなあり方を見据え、自ら考える能力と人間性を備えた人材のことです。

 

<教育活動>

■教育内容

GLAPのカリキュラムは、「導入期」「形成期」「完成期」の3段階で形成されます。

「導入期」は、「Tutorial」(学びの技法)、「Liberal Arts in Higher Education」(学びの精神)、「GLP基礎科目(リーダーシップ教育)」等の科目を通じ、コミュニケーション能力、批判的思考力、表現力等を身につけます。加えて、「英語リベラルアーツ(ELA)科目」において、人文科学、社会科学及び自然科学等様々な分野に関する学びを深めます。

また、寮生活や正課外での体験を通じ、主体性を持って様々な人々と協働して学ぶ態度を養っていきます。

「形成期」は、「Global Studies Essentials」の3科目において、完成期の学びの中心となる「Global Studies Electives」の各分野の基礎となる知識を学ぶとともに、「Second Year Seminar」における少人数のゼミ形式の授業での議論や発表を通じ、さらにコミュニケーション能力や批判的思考力、表現力を高めます。そして、「Study Abroad」において、1年間、リベラルアーツ校を中心とした、質の高い学部教育を提供する協定校へ留学します。異なる文化・習慣に触れ、異質な他者と共に学ぶことにより、自らの可能性を発見し、コミュニケーション能力を向上させるとともに、国境を超えた幅広い人的ネットワークを形成します。

「完成期」は、「Global Studies Electives」として3つのフィールド「Humanities」「Citizenship」「Business」の提供科目から、各自の興味・関心に合致するものを選び、集中して学ぶとともに、選択した以外のフィールド科目を履修することで、特定の分野にとらわれない複合的な知識と能力を向上させ、「Graduation Paper」の執筆につなげることができます。各科目は少人数科目であるとともに、原則GLAP生以外の学部生・留学生の参加であるため、GLAPの枠にとらわれない、より多様な環境で学ぶことができます。

■指導体制

1学年の定員は30人、かつ授業も原則すべて少人数のため、きめ細かい個別指導が行き届く教育環境を提供できることが特徴です。また、アカデミックアドバイザー制度やオフィスアワーを導入し、学業や大学生活について常時相談が可能です。

1年間、留学を実施します。留学前および留学中の指導はアカデミックアドバイザーを中心に、入学直後から継続的に行います。

GPA制度を導入し、学業相談をはじめ、留学先選考、奨学金の選考などに利用します。

■指導法

「Tutorial」(学びの技法)は統一シラバスによって、教育目標の徹底を図ります。

GLAPの開講科目については、原則すべてが少人数制の授業です。教員と学生、また学生同士のコミュニケーションを促進させ、ディスカッションを重視し、アクティブ・ラーニングの手法を取り入れた授業を行います。また、授業だけではなく、留学準備や正課外活動など、体験をベースとしたプログラムを実施し、学びにつながる気づきの機会を提供します。1年間の留学体験、帰国後の「Global Studies Electives」での学びを通じて、得た知識をより深化し鍛えることで、生涯にわたって活用できる「知性」と「思考」を身につける機会を提供するため、適切な指導を行います。

 

<入学者に求める知識・技能・態度・体験>

■知識

高等学校における外国語(英語)、国語、地理歴史、公民の各教科の内容を理解していることが必要です。また、数学、理科、芸術など幅広い教科に関心を持っていることが望まれます。

■技能

「英語」に関しては、読む、書く、話す、聞くといった能力を高等学校で十分に身につけておくことが必要です。授業は原則英語で行われますので、自分の専門分野の技術的な議論も含め、抽象的な話題でも具体的な話題でも複雑な文章の主要な内容を理解でき、母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやりとりができるくらい流暢かつ自然であり、幅広い話題について明確で詳細な文章を作れる英語力を持っていることが望まれます。

また、コンピューターの基本的な操作をマスターしていることが望まれます。

■態度

高い倫理観を有し、多様な文化的背景や生活体験を有する人たちと良好な人間関係を構築し、共同的に作業ができる素地があることが望まれます。また、言語・芸術など人間の営為全般に関する興味・関心があり、それらを学問的に探求しようとする意欲と志を持つことが望まれます。

■体験

海外渡航経験はなくとも問題ありませんが、学外における英語活動に関わったり、英語を使用する機会に数多く触れたりした経験を持っていることが望まれます。

 

<入試種別の目的>

1.国際コース選抜入試

グローバル社会に貢献できる人材を育成するコースや、英語のみで卒業要件単位を修得できるコース等での学修を希望する者を、提出書類や小論文、面接等の内容により多面的・総合的に評価し、選抜することを目的とします。

2.指定校推薦入学

GLAPが自らの教育目的に基づいて、特色ある教育を行っている高等学校を指定したうえで、GLAPの教育目的を理解し、GLAPが定める一定の学力を有する者を高等学校長が推薦しGLAPが受け入れることを目的とします。

3.関係校推薦入学

日本聖公会に所属する高等学校を対象として、本学ならびにGLAPの教育目的を理解し、キリスト教に基づく教育を継続して学びたいという意欲のある者を高等学校長が推薦し本学が受け入れることを目的とします。

4.学校長推薦による入学(PEACE)

GLAPが実施するPEACEプログラムの教育目的に基づいて、特色ある教育を行っている外国の高等学校を指定したうえで、GLAPの教育目的を理解し、本学が定める一定の学力を有する者を当該の高等学校長が推薦しGLAPが受け入れることを目的とします。

5.英語トラック選抜入試(PEACE)

外国の学校教育のもとで学び得た能力や個性を、本学の英語コースにおいて更に深め 発展させる意欲ある留学生に対し、GLAPの教育目的を理解し、本学が定める一定の学力基準をもとに提出書類により多面的・総合的に評価し、選抜することを目的とします。

 

<入学前学習>

REO(Rikkyo English Online)を利用した英語学習を課しています。指定校推薦入学・関係校推薦入学・国際コース選抜(GLAP)入試合格者については、入学前課題に必ず取り組み、GLAPでの学修を始める準備を行ってください。また、GLAP推薦図書リストから興味のある本を選んで読むことをお奨めします。

 

公式HPのURL:

https://www.rikkyo.ac.jp/about/disclosure/educational_policy/glap.html

出願条件・日程

立教大学GLAPの総合型選抜入試には、出願条件に制約があります。

 

・出願時期  2024 年9月12日(木)~2024年9月18日(水)

・試験日   【第1次選考】  書類選考のみ

                           【第2次選考】 11月17日(日)

 

・合格発表日 【第1次選考】 10月28日(月)

       【第2次選考】 <第1回発表>12月2日(月)

                  <第2回発表>12月13日(金)

 

出願条件は以下のとおりです。

また、大学Webサイトから印刷した「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://www.rikkyo.ac.jp/admissions/undergraduate/guidelines/

 

試験内容

①第1次選考:書類選考

②第2次選考:小論文、面接

 

①第1次選考:書類選考

第一次選考では、出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。「志望理由書」は、大学Webサイトからダウンロードし、「これまでの自分の実績や集中して行ってきたことに触れながら、入学後に何をどのように学びたいのか」について、日本語もしくは英語で2枚にまとめます。

 

②第2次選考:小論文、面接

第2次選考では、小論文試験と面接が行われます。

小論文試験は、与えられた英文を読み、そのテーマについて記述します。試験時間は90分です。読解力、論理的構成力、文章表現力などが総合的に評価されます。

面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。

募集人員・倍率情報

募集人員は

GLAP(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム) 12名程度 です。

 

倍率は 

2024年度入試 2023年度入試 2022年度入試
GLAP

(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム)

5.4 3.3 3.7

 

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。

 

以上、立教大学GLAP(グローバル・リベラル・アーツ・プログラム)の総合型選抜入試についてご紹介しました。

オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。