日本大学工学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/28
関東の有名中堅私立大学群である日東駒専の1つ、日本大学。
1889年(明治22年)に創立された日本法律学校を前身としています。現在は16学部86学科を有する、我が国最大規模の総合大学です。「自主創造」を教育理念として掲げており、自ら学び、自ら考え、自ら道をひらく人材を育成しています。
規模が大きい一方で、ゼミナールや外国語教育、実験・実習は少人数による指導を徹底しています。総合大学の特色を生かしつつ、少人数教育で専門性を高めて個性を伸ばし、社会で求められる専門力・実践力を養う教育を展開しています。
日本大学工学部では、「ロハス工学」をキーワードとした教育・研究活動に取り組んでいます。「ロハス」とは、「健康で持続可能な生活様式」のことで、「ロハス工学」とは、そのような生活様式を工学的観点から支援しようとするものです。工業技術が社会と環境に及ぼす影響を理解し、高い倫理観をもって調和のとれた持続可能な社会の実現に貢献できる、人間性豊かな技術者を育成することを目指しています。
この記事では、そんな日本大学工学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆日本大学工学部の総合型選抜入試の名称
日本大学工学部の総合型選抜入試は「日本大学工学部 総合型選抜」という名称で募集がなされています。
◆日本大学工学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
日本大学工学部の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
日本大学工学部は、日本大学の教育理念である「自主創造」の気風に満ち、自主的に考察して判断できる発想力と解決能力を持つ技術者を養成します。さらに、工学部が提唱する「ロハス工学※」を理解し、調和のとれた持続可能な社会の実現に貢献できる人間性豊かな技術者の育成を目指します。
そのため、工学の各専門分野の知識や技術を修得する意欲を持ち、様々な分野で幅広く、グローバルに活躍することを意識している次のような人材を求めています。
①本学部のカリキュラムを学修する上での基礎となる知識・技能として高等学校等における学習内容を理解している者。
②自ら考え、行動・創造するための思考力・判断力・表現力等の能力を有し、高い倫理観とグローバルな視点を持つ、人間性豊かな技術者になる向上心がある者。
③基本的なコミュニケーション力を有しており、主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ意欲がある者。
また、その入学者選抜に当たっては、知識・技能、思考力・判断力・表現力などの能力や、多様な入学者とともに協働して学修する意欲を多面的に評価するために、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜など、以下に示す様々な方式により選抜します。
※ロハス工学:健康で持続可能な社会実現のために、「人の心と身体、地球にやさしい生き方」を支える工学的技術を研究開発すること。また、それを目的とした学問のこと。
公式HPのURL:
◆出願条件・日程
日本大学工学部の総合型選抜入試は、第1期と第2期の2回行われます。
・出願時期 【第1期(プレゼン型)】 2024年9月2日(月)~9日(月)
【第2期(模擬授業型)】 9月24日(火)~30日(月)
・試験日 【第1期(プレゼン型)】 9月21日(土)
【第2期(模擬授業型)】 10月12日(土)
・合格発表日 【第1期(プレゼン型)】 11月1日(金)
【第2期(模擬授業型)】 11月1日(金)
出願条件は以下のとおりです。
また、インターネット出願サイトから印刷した「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
◆試験内容
第1期と第2期で試験内容が異なります。それぞれの試験内容について説明していきます。
<第1期(プレゼン型)>
①プレゼンテーション
②口頭試問
③面接
①プレゼンテーション
プレゼンテーションのスライド資料はMicrosoft Office Power Point2018以降、5枚以上10枚以内で作成します。プレゼンテーションの時間は5分以内です。
2023年度入試のプレゼンテーションテーマは、『「ロハス工学」に関する様々な研究分野の中から、あなたが一番興味を持ったものを取り上げ、その考え方や研究手法を志願した学科での学修にどのように生かしたいか、あなたの考えを発表してください。』でした。
詳細は、学校HPに過去問が掲載されていますので、確認してください。
(https://www.nihon-u.ac.jp/admission_info/application/past_test/ao/)
②口頭試問
プレゼンテーション資料や発表の内容について、様々な観点から10分程度の質疑応答が行われます。発表内容と異なる内容を説明してしまうと、プレゼンテーションの内容が良くても評価が下がってしまいます。資料や内容についてしっかりと理解しておくことが重要となります。
③面接
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。また、志望理由や入学後に学びたいテーマなどについて、より詳しく説明を求められることが想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
※入学者選抜のポイント、募集要項が工学部の公式HPに掲載されています。
(https://www.ce.nihon-u.ac.jp/admission_information/)
<第2期(模擬授業型)>
①事前レポート
②模擬授業(課題解答を含む)
③面接
①事前レポート
出願時に「事前レポート」を提出します。事前レポートのテーマは、学科ごとに異なります。
2023年度入試の「事前レポート」のテーマは、以下のとおりでした。
【土木工学科】
興味を持っている社会インフラを一つ取り上げ、その整備や維持管理に関する技術的な課題について説明しなさい。また、その課題を解決するために、大学でどのようなことを学ぶ必要があると考えるか、具体的に述べなさい。
【建築学科】
なぜ今、木造建築が増加しているのでしょうか。その理由と、木造建築の魅力について、あなたの考えを具体的に述べなさい。
【機械工学科】
あなたは将来どのような仕事に就きたいと考えていますか。また、その実現のために、機械工学科でどのようなことを学ぶ必要があると考えていますか。具体的に述べなさい。
【電気電子工学科】
進化した電化製品や情報通信機器を一つ以上取り上げ、進化を遂げた理由とその背景について、技術的な側面も含めて説明しなさい。また、その製品や機器が、今後どのように変化すると思うか、あなたの考えを具体的に述べなさい。
【生命応用化学科】
人類に必要な物質や材料を、環境負荷を抑えて生産する新しいアイディアや化学技術について、あなたの考えを具体的に述べなさい。
【情報工学科】
今後の予想される大規模な自然災害に対して、人々への被害を最小限に抑えるためには、どのような情報工学の技術を用いて、どのような対策を行なえばよいと思うか、あなたの考えを具体的に述べなさい。
※工学部の公式HPに、過去5年間の事前レポートのテーマが掲載されています。確認して、対策しましょう。(https://www.ce.nihon-u.ac.jp/problem/)
②模擬授業(課題解答を含む)
各学科専門分野の模擬授業を60分間行った後に、模擬授業の内容についての課題を解く試験を60分間で行います。試験の際には、模擬授業で配布されるスライド資料を閲覧しながら解答することが可能です。知識よりも、授業の内容をいかに理解したかが重要となります。
2023年度入試の模擬授業のテーマは以下のとおりでした。
【土木工学科】
自動車交通流の基礎
【建築学科】
持続可能な建築材料
【機械工学科】
なぜ、飛行機は飛べるのか?
【電気電子工学科】
LEDはなぜ光る?~電気と光の関係~
【生命応用化学科】
生命活動を支えるリンの役割
【情報工学科】
情報社会を支える高信頼なインターネット技術
※工学部の公式HPに、過去5年間の模擬授業のテーマが掲載されています。
(https://www.ce.nihon-u.ac.jp/problem/)
③面接
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。また、志望理由や入学後に学びたいテーマなどについて、より詳しく説明を求められることが想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
◆募集人員・倍率情報
募集人員は
<第1期(プレゼン型)>
土木工学科2名、建築学科2名、機械工学科2名、電気電子工学科2名、
生命応用化学科2名、情報工学科2名
<第2期(模擬授業型)>
土木工学科8名、建築学科12名、機械工学科13名、電気電子工学科12名、
生命応用化学科6名、情報工学科14名 です。
倍率は
<第1期(プレゼン型)>
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
土木工学科 | 2.0 | 1.0 | |
建築学科 | 1.4 | 2.0 | |
機械工学科 | 2.0 | – | |
電気電子工学科 | – | – | |
生命応用化学科 | – | 1.0 | |
情報工学科 | – | – |
<第2期(模擬授業型)>
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
土木工学科 | 1.1 | 1.1 | 1.1 |
建築学科 | 1.3 | 1.6 | 1.4 |
機械工学科 | 1.4 | 1.0 | 1.1 |
電気電子工学科 | 1.0 | 2.0 | 1.1 |
生命応用化学科 | 1.0 | 1.0 | 1.1 |
情報工学科 | 1.4 | 1.5 | 1.1 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、日本大学工学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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