関西学院大学神学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/10/11
関西の私立難関大学のひとつ、関西学院大学。
1889年にアメリカ・南メソヂスト監督教会の宣教師 W.R.ランバス によって創立されました。関西学院大学には3つのキャンパスと14の学部があり、キリスト教主義を建学の精神として様々な教育活動が展開されています。戦前から“英語の関学”と語られるほど「英語教育」が充実しており、オールイングリッシュ授業や理工系学生のための英語教育など、英語を学ぶ環境が整っています。AI教育にも力をいれており、日本IBMと共同で開発した日本初のカリキュラム「AI活用人材育成プログラム」により、AIの知識だけではなく、AIを使いこなしてビジネスで活かしたり、諸問題を解決するためのスキルを身につけることができます。
神学部では、「聖書学」「歴史神学」「組織神学」「実践神学」の4つの領域からキリスト教への理解を深めます。聖書の研究だけでなく、様々な人物の思想・著作や活動等の研究を含む歴史、キリスト教の根本的な考え方・立場である教理、礼拝や祈祷などの実践、キリスト教音楽、美術や建築等、様々な側面からキリスト教的見地に基づいて考察を行ないます。神学研究拠点として第一線の研究者が教員として集結しており、ヒブル語・古典ギリシャ語・ラテン語など他大学ではなかなか学べない科目も履修することができます。
この記事では、そんな関西学院大学神学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆関西学院大学神学部の総合型選抜入試の名称
関西学院大学神学部の総合型選抜入試は「探求評価型入学試験」、「グローバル入学試験」、「学部特色入学試験」、「スポーツ選抜入学試験」という名称で募集がなされています。
◆関西学院大学神学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
関西学院大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
神学部では、キリスト教が人類の歴史の中で生み出してきた思想や文化的財などについて専門領域ならびに学際的領域での学びを深め、その精神に基づいて社会に奉仕することができるよう、教育することを目標としています。そこで、高等学校までの基礎的な学習を土台にして、ボランティアや課外活動、あるいは社会人としての経験などから培った多様な能力をもつ者を幅広く受け入れています。そのため、以下の項目を募集方針の要素として、筆記を中心とする一般選抜入学試験と、面接(口頭試問含む)を採り入れた各種入学試験によって、高等学校における基礎学力「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・多様性・協働性」を、それぞれの入学試験において重み付けを行い評価しています。
神学部に入学を望む者に期待することは、以下のとおりです。
1. キリスト教の生み出した思想、文化的財などの学際的な領域に興味をもっている
2. キリスト教について幅広く関心をもっている
3. 世界の歴史や日本の歴史について知識がある
4. 日本語、英語について一定水準の能力がある
5. 「倫理」あるいは「数学」あるいは「地理」について知識がある
キリスト教伝道者コースに入学を許可される者は、上記1~5に加えて、以下のとおりです。
6. 将来クリスチャンワーカーを含めた伝道者となる意志をもっている
7. バプテスマ(洗礼)を受けた者である
8. 聖書、キリスト教について一定量の知識がある
9. 聖書、キリスト教について調べることができる
公式HPのURL:
https://www.kwansei.ac.jp/s_theology/philosophy/policy
◆出願条件・日程
関西学院大学神学部の総合型選抜入試には「探求評価型入学試験」、「グローバル入学試験」、「学部特色入学試験」、「スポーツ選抜入学試験」があります。
それぞれの入試の出願条件は以下のとおりです。
<1>探求評価型入学試験
・出願期間: 2024年9月2日(月)~9月9日(月)
・第一次審査(書類審査)合格発表日: 10月18日(金)
・第二次審査試験日: 10月26日(土)
・第二次審査合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
探求評価型入学試験は、探求学習を通して身につけた力を多面的・多角的に評価する試験です。これまで主体的に取り組んできた探究活動を「新たなデータを収集して知見を明らかにしようとする事を通した探究活動」、「国内外の学校・様々な機関と協働を通した探究活動」、「特定の社会課題等に関する学術的考察を通した探究活動」に区分し、書類審査や面接(口頭試問含む)、プレゼンテーション審査等の多様な審査方法をもって、探究活動の過程を重視した評価を行います。
詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_tankyu.html)
<2>グローバル入学試験
グローバル入学試験は、入学後、インターナショナル・プログラム(国際教育プログラム)に積極的に取り組むことを希望する生徒や、将来、国際的な活躍を目指す生徒を対象に実施する入学試験で、「Ⅰ.国際的な活躍を志す者を対象とした入学試験」「Ⅱ.インターナショナル・バカロレア入学試験」「Ⅲ.帰国生徒入学試験」の3つのカテゴリーに分かれています。
神学部では、3つのカテゴリーのうち、「Ⅰ.国際的な活躍を志す者を対象とした入学試験」「Ⅱ.インターナショナル・バカロレア入学試験」の2つのカテゴリーで試験が実施されます。
カテゴリーごとの出願条件と日程は以下のとおりです。
【Ⅰ.国際的な活躍を志す者を対象とした入学試験】
・出願期間: 2024年9月2日(月)~9月9日(月)
・第一次審査試験日: 9月28日(土)
・第一次審査合格発表日: 10月18日(金)
・第二次審査試験日: 10月26日(土)
・第二次審査合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_006513.html)
【Ⅱ.インターナショナル・バカロレア入学試験】
・出願期間: 2024年9月2日(月)~9月9日(月)
・第一次審査試験日: 9月28日(土)
・第一次審査合格発表日: 10月18日(金)
・第二次審査試験日: 10月26日(土)
・第二次審査合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_006513.html)
<3>学部特色入学試験
・出願期間: 2024年9月2日(月)~9月9日(月)
・第一次審査試験日: 10月26日(土)
・合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_gakubu.html)
<4>スポーツ選抜入学試験
・出願期間: 2024年9月2日(月)~9月9日(月)
・第一次審査試験日: 9月28日(土)
・第一次審査合格発表日: 10月18日(金)
・第二次審査試験日: 10月26日(土)
・第二次審査合格発表日: 11月15日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。詳細は入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_015044.html)
◆試験内容
<1>探求評価型入学試験
①第一次審査:書類審査
②第二次審査:面接審査
①第一次審査:書類審査
第一次審査では、「探究活動の成果物」を含む提出書類をもとに総合的に評価されます。
提出書類のなかでも、「探究活動の成果物」と「探究活動の概要説明書」が特に重要です。
「探究活動の成果物」は、例えば論文やポスター、プレゼンテーション資料、実験の成果物(実験で作成したラボノート、利用した資料)などです。複数ある場合は1つだけ選択して提出します。
「探究活動の概要説明書」は、自身の探究活動の分析や考察結果、探究活動を通じて学んだこと、探究活動を通じて得た経験を踏まえて出願する学部を志望する理由、大学入学後にどのような学びを実現したいのか、などについて記入します。自分が取り組んできた探究の成果やプロセス、探究を通して得た学びを学部での学びにどう活かしていきたいのか、自分の言葉でしっかりと説明できることが重要といえるでしょう。
詳細は、大学ホームページに掲載されている入試要項や、「概要説明書 作成の手引き」を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_tankyu.html)
②第二次審査:面接審査
第一次審査の合格者に対して、第二次審査では面接審査が行われます。面接審査は探究活動に関するプレゼンテーションを含みます。一部、英語にて面接を行なう場合があります。
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。
<2>グローバル入学試験
【Ⅰ.国際的な活躍を志す者を対象とした入学試験】
①第一次審査:書類審査、筆記審査
②第二次審査:面接審査(口頭試問含む)
①第一次審査:書類審査、筆記審査
第一次審査では、書類審査と筆記審査により総合的に評価されます。
書類審査では、出願書類が総合的に評価されます。出願書類の中でも、「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要ですので、入念に準備しましょう。
「志望理由書」には、インターナショナル・プログラム(国際教育プログラム)において志望するプログラムとその志望理由、大学卒業後に目指す将来の進路、関西学院大学の当該学部、学科・専修・コースを志望する理由、について記入します。
筆記審査では、「英語題材論述方式」の試験と、「日本語小論文」の試験が行われます。いずれも試験時間は90分です。なお、大学が指定する英語資格・検定試験(4技能) のスコアCEFR B2 レベル以上を有する者は「英語題材論述方式」の試験は免除となります。
②第二次審査:面接審査(口頭試問含む)
第一次審査の合格者に対して、第二次審査では面接審査が行われます。
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について質問されることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
【Ⅱ.インターナショナル・バカロレア入学試験】
①第一次審査:書類審査、筆記審査
第一次審査では、書類審査と筆記審査により総合的に評価されます。
書類審査では、出願書類が総合的に評価されます。出願書類の中でも、「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要ですので、入念に準備しましょう。
「志望理由書」には、インターナショナル・プログラム(国際教育プログラム)において志望するプログラムとその志望理由、大学卒業後に目指す将来の進路、関西学院大学の当該学部、学科・専修・コースを志望する理由、について記入します。
筆記審査では、「英語題材論述方式」の試験と、「日本語小論文」の試験が行われます。いずれも試験時間は90分です。なお、大学が指定する英語資格・検定試験(4技能) のスコアCEFR B2 レベル以上を有する者は「英語題材論述方式」の試験は免除となります。
②第二次審査:面接審査(口頭試問含む)
第一次審査の合格者に対して、第二次審査では面接審査が行われます。
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。
アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について質問されることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
<3>学部特色入学試験
①講義受講(45分)
②リポート作成(45分)
③面接審査
①講義受講(45分)
「隣人愛の実践」というテーマについての講義を受講します。
②リポート作成(45分)
講義受講後、講義内容についてのリポートを作成します。講義内容の全体構造を理解しているか、個々のポイントを押さえているか、基本的知識を修得しているかが評価の対象となります。
③面接審査
面接は1名の受験生に対して複数の教員で、20分程度の時間をかけて行われます。 神学部の学部特色入試では、神学部で学ぼうとする意欲、キリスト教への関心や将来的な展望を大切にしており、これらの点についての面接が行われます。さらに、講義の理解を確認する質疑応答が行われます。単に質問に答えることが求められているのではなく、対話能力が重視されます。 普段から、あらゆるジャンルの事柄に関心を持ち、自分の考えを本などとの対話を通して形成し、それを自分の言葉で表現することを心がけておきましょう。教会生活を通して、自分の人生における信仰の意味、現代におけるキリスト教の意義について考えておくことも必要でしょう。
※選考のポイント
入試要項には、「神学部の学部特色入試では、高校生、社会人、帰国生徒などの枠を越えて、将来伝道者やキリスト教関係の仕事に従事することをめざして、神学部で学ぶ強い意志を持った志願者を求めています。そのため、まず第1に教会での経験や活動の実績と、伝道者・クリスチャンワーカーとなろうとする志を評価します。第2に、大学の講義を受講してその内容を理解し、それを自分の言葉で表現できることを評価します。」と記載されています。
これを踏まえたうえで対策するようにしましょう。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_gakubu.html)
<4>スポーツ選抜入学試験
①第1次審査:書類審査(競技実績・活動実績証明資料)、筆記試験(小論文)
②第2次審査:面接審査(口頭試問を含む)
①第1次審査:書類審査(競技実績・活動実績証明資料)、筆記試験(小論文)
第1次審査では、書類審査と筆記試験で総合的に判定されます。
書類審査では、スポーツ活動における実績が評価されます。また、筆記試験(小論文)では、大学で学ぶにあたっての基礎学力、知識、表現力、論理的思考が評価されます。
②第2次審査:面接審査(口頭試問を含む)
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。
アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について質問されることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.kwansei.ac.jp/admissions/admissions_015044.html)
◆募集人員・倍率情報
<1>探求評価型入学試験
募集人員は
神学部 キリスト教思想・文化コース 若干名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
キリスト教思想・文化コース | 志願者なし | 1 | 志願者なし |
<2>グローバル入学試験
募集人員は
神学部 キリスト教思想・文化コース 若干名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
Ⅰ.国際的な活躍を志す者を対象とした入学試験 | 1 | 志願者なし | 志願者なし |
Ⅱ.インターナショナル・バカロレア入学試験 | 志願者なし | 志願者なし | 志願者なし |
<3>学部特色入学試験
募集人員は
神学部 キリスト教伝道者コース 10名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
キリスト教伝道者コース | 1.2 | 1.4 | 1.2 |
<4>スポーツ選抜入学試験
募集人員は
神学部 キリスト教思想・文化コース 若干名です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
キリスト教思想・文化コース | 1 | 2 | 1.5 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、関西学院大学神学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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