関西大学法学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/11/05
関西の私立難関大学群、関関同立のひとつ、関西大学。
1886年に関西初の法律学校として設立されました。関西大学には5つのキャンパスと13の学部があり、「学の実化」を学是(理念)に掲げ、様々な教育活動を展開しています。SDGsへの取り組みをはじめ、デジタルトランスフォーメーションに向けた計画の実行など、先駆的な取り組みを行なっています。就職支援も充実しており、専門のカウンセラーが学生一人ひとりを支援しています。学内には各種資格取得、難関国家試験合格を目指す学生をバックアップする専門機関も設置されており、学生の資格取得をサポートしています。
法学部は、法学と政治学の両分野を柱としたカリキュラムを設置しており、自分の興味や目指す進路に合わせて体系的に学ぶことができます。ディスカッションやプレゼンテーションを通して主体的に学べる少人数教育を重視しており、実社会の諸問題や争いを公平・公正に解決できる専門知識と論理的思考、実践力を身につけます。
この記事では、そんな関西大学法学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆関西大学法学部の総合型選抜入試の名称
関西大学法学部の総合型選抜入試は「アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)」「スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)」という名称で募集がなされています。
◆関西大学法学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
関西大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
法学部では、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)に基づく教育を受けるために必要な、次に掲げる知識・技能、思考力・判断力・表現力等の能力及び主体的な態度を備えた人を求めます。
1 次の知識・技能を有している。
(1) 今日の社会制度の歴史的形成過程に関する知識
(2) 外国で行われている議論を理解するための外国語能力
(3) 他者の見解を十分に理解し、かつ、自己の見解を表明し得る日本語能力
2 さまざまな文化的背景や価値観を持つ他者の見解の意義を認めつつ、十分に根拠づけられた議論を通じて他者を説得し、合意を形成する能力。
3 広く社会の出来事に関心を持ち、法と政治を学ぶことで自らの考えを形づくり、さまざまな利益や価値を民主的に調整しながら問題解決に向けて行動しようとする意欲を有している。
公式HPのURL:
https://www.kansai-u.ac.jp/Fc_law/faculty/policy.html
◆出願条件・日程
関西大学法学部の総合型選抜入試には「アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)」と「スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)」があります。
それぞれの入試の出願条件は以下のとおりです。
<1>アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)
・出願期間: 2024年9月1日(日)~9月5日(木)
・第一次選考(書類選考)合格発表日: 10月3日(木)
・第二次選考試験日: 10月20日(日)
・第二次選考合格発表日: 11月1日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、Ⅰ型とⅢ型は「入学志望理由書」、Ⅱ型は「指定図書についての小論文」などの書類を提出する必要があります。
詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/)
<2>スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)
・出願期間: 2024年9月3日(火)~9月6日(金)
・第一次選考(書類選考)合格発表日: 10月3日(木)
・第二次選考試験日: 10月20日(日)
・第二次選考合格発表日: 11月1日(金)
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」や「競技成績証明書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/sf/)
◆試験内容
<1>アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)
法学部のAO入試は、「【Ⅰ型】英語運用能力重視型」、「【Ⅱ型】文献読解能力重視型」、「【Ⅲ型】法曹志望者特化型」の3種類あり、試験内容が異なります。それぞれの試験内容について説明します。
★【Ⅰ型】英語運用能力重視型
(入試要項より抜粋)https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:筆記試験(90分)、面接(口頭試問含む)
①第1次選考:書類選考
第1次選考では「入学志望理由書」と出願書類により選考が行われます。
出願書類の中でも、「入学志望理由書」は自身をアピールする書類として重要ですので、入念に準備しましょう。「入学志望理由書」は、法学部を志望した理由、入学後、何をどのように学びたいかについて、2000字程度で記述します。
②第2次選考:筆記試験(90分)、面接(口頭試問含む)
第2次選考では、筆記試験(90分)と面接が行われます。
筆記試験では、「英文資料の内容を理解する能力を問う問題」が出題されます。与えられた英文資料の要旨を日本語200字程度で作成します。
面接では、「英文資料の内容を理解する能力を問う問題」に対する解答についての質疑応答が行われます。また、「入学志望理由書」に関する質疑応答も行われます。英文資料の内容を正確に理解しているか否か、面接官の質問を正確に理解し、質問に対する的確な答えを論理的に表現する能力があるかどうか、他者からの意見や批判を取り入れて誤りを修正し、さらに自己の見解を発展させる能力があるかどうかが評価の対象となります。
昨年度のAO入試の実施概要や評価のポイント等については、「AO入試ガイドブック」に掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/)
★【Ⅱ型】文献読解能力重視型
(入試要項より抜粋)https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:小論文(90分)、面接(口頭試問含む)
①第1次選考:書類選考
第1次選考では「指定図書についての小論文」と出願書類により選考が行われます。
「指定図書についての小論文」は、指定図書を読み、そこで取り扱われているテーマのうち、最も重要と考えるものについて論じます。その際、テーマが社会全体にとってなぜ重要であるかということを説明する必要があります。著者の見解に従う必要はなく、批判的に考察しても構いません。字数は2000字程度で、2500字を上限とします。
テーマ設定の適切さ、正確で深い思考力、文章全体の構成力、文章表現の適切さ等が総合的に評価されます。
②第2次選考:小論文(90分)、面接(口頭試問含む)
第2次選考では、指定図書についての小論文試験と、面接が行われます。
小論文では、指定図書についての課題テーマが与えられ、それについて記述します。試験時間は90分、字数は1000字程度で、1500字を上限とします。指定図書全体の内容を深く正確に理解したうえで、課題テーマに対して的確な解答をしているかどうかが最大のポイントとなります。
面接では、小論文の内容に関する質疑応答が行われます。小論文に書いた内容やその意図を確認することが面接の主たる目的です。面接官の質問を正確に理解し、質問に対する的確な答えを論理的に表現する能力があるかどうか、他者からの意見や批判を取り入れて誤りを修正し、さらに自己の見解を発展させる能力があるかどうかも評価の対象となります。
昨年度のAO入試の実施概要や評価のポイント等については、「AO入試ガイドブック」に掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/)
★【Ⅲ型】法曹志望者特化型
(入試要項より抜粋)https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:筆記試験(90分)、面接(口頭試問含む)
①第1次選考:書類選考
第1次選考では「入学志望理由書」や「将来計画書」、その他出願書類により選考が行われます。「入学志望理由書」は、法曹を志望する理由について、抱いている法曹イメージを具体的な体験を踏まえて描写しながら記入します。字数は2000字程度で2500字を上限とします。「将来計画書」は、関西大学法学部入学後の4年間でどのように学習していくか、将来法曹と してどのように活動していくか、について記入します。字数は2000字程度で2500字を上限とします。
法曹を志望する意図が明確に示されているかどうか、適切で実効的な学習計画を立てているかどうか、正確で深い思考力、文章全体の構成力、文章表現の適切さなどが総合的に評価されます。
②第2次選考:筆記試験(90分)、面接(口頭試問含む)
第2次選考では、筆記試験(90分)と面接が行われます。
筆記試験では、長文読解(600字程度)と小論文(800字程度、上限1000字)が課されます。
長文読解については、課題資料で論じられている内容を正確に理解しているかどうか、小論文については、課題テーマに対して論理的かつ説得力のある解答をしているかどうかがポイントになります。
面接では、長文読解と小論文に関する質疑応答が行われます。小論文の内容やその意図を確認することが面接の主たる目的です。さらに、面接官の質問を正確に理解し、質問に対する的確な答えを論理的に表現する能力があるかどうか、他者からの意見や批判を取り入れて誤りを修正し、さらに自己の見解を発展させる能力があるかどうかも評価の対象となります。
昨年度のAO入試の実施概要や評価のポイント等については、「AO入試ガイドブック」に掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/ao/)
<2>スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)
①第1次選考:書類選考
②第2次選考:小論文(90分)、面接(口頭試問含む、約30分)
①第1次選考:書類選考
競技成績および学業成績、「志望理由書」の内容から総合的に評価されます。
「志望理由書」は、法学部を志望する理由と将来の抱負を中心に、800字以上1000字以内で記述します。志望理由や入学後の将来設計を明確に記述するようにしましょう。
②第2次選考:小論文(90分)、面接(口頭試問含む、約30分)
小論文では、与えられた文章について自身の見解を記述させる問題が出題されます。
面接では志望理由や高校で取り組んできたスポーツと学業の両立、小論文の内容について質問されます。思考力や意見を表明する能力が評価されます。入学後も学業とスポーツ活動に情熱を注ぎ続けることができる強い意志があるかどうかについても、評価のポイントとなります。
昨年度の過去問が学校HPに掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.nyusi.kansai-u.ac.jp/admission/sf/)
◆募集人員・倍率情報
<1>アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)
募集人員は
法学部 25名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
法学部 | 3.2 | 3 | 2.5 |
<2>スポーツ・フロンティア入学試験(SF入試)
募集人員は
法学部 10名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
法学部 | 1 | 1.2 | 1 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、関西大学法学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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