法政大学文学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関東の難関私立大学群「GMARCH」のひとつである、法政大学。

1880年に発足した日本最古の私立法学校「東京法学社」をルーツとしています。創立以来、「自由と進歩」の精神で、近代日本社会の建設に向けたリベラルでプログレッシブな教育と研究を展開してきました。現在はGMARCH最多の15の学部から構成される総合大学となり、毎年多くの受験生が受験する人気の私立大学となっています。東京六大学の一つでもあり、知名度が高い大学です。

文学部では複雑化する現代社会において、「人間」と「文化」の本質をさまざまな角度から探求します。全員がゼミナールに所属し、問題提起のあり方、調査研究の技術、 魅力的なプレゼンテーションの方法などを学びます。卒業論文指導が充実しており、卒業論文を書き上げるまでの一年間、先生とマンツーマンで指導を受けることができます。

この記事では、そんな法政大学文学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆総合型選抜入試の名称

法政大学文学部の総合型選抜入試は、「自己推薦入学試験」、「グローバル体験公募推薦入学試験」、「国際バカロレア利用自己推薦入学試験」という名称で募集がなされています。

学科ごとに実施される試験が異なります。

「自己推薦入学試験」は、日本文学科、地理学科で実施されています。

「グローバル体験公募推薦入学試験」は、哲学科、日本文学科、英文学科で実施されています。

「国際バカロレア利用自己推薦入学試験」は、哲学科、日本文学科、英文学科で実施されています。

◆法政大学文学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

法政大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式ホームページより抜粋)

文学部は、各種の入学試験(※)をとおして、以下に示すような能力・意欲等を有する受験生の入学を認める。

※A方式入試、T日程入試、大学入学共通テスト利用入試、自己推薦入試、指定校推薦入試、付属校推薦入試、スポーツ推薦入試、グローバル体験公募推薦入試、英語外部試験利用入試(出願資格型)、外国人留学生入試前期日程、帰国生入試、国際バカロレア利用自己推薦入試。

1.高等学校で履修する国語・外国語・地理・歴史・公民・数学・理科等について、卒業が認められる水準で教科内容を理解している。

2.入学後の修学・研究に必要となる基礎的な知識・教養を有している。

3.論理的な思考ができ、自分の考えを明快に表現することができる。

4.志望する学科の専門分野に深い関心をもち、強い学習意欲がある。

<哲学科>

哲学科は、文学部全体の方針に準じ、各種の入学試験(※)を通して以下に示すような能力、意欲を有する受験生の入学を認める。

※A方式入試、T日程入試、大学入学共通テスト利用入試、指定校推薦入試、付属校推薦入試、スポーツ推薦入試、グローバル体験公募推薦入試、外国人留学生入試前期日程、帰国生入試、国際バカロレア利用自己推薦入試。

1.大学での学習のための一般的基礎学力を有している。

2.入学後の修学・研究に必要となる基礎的な学力・知識を有している。また、論理的に思考ができ、自分の意見を表現することができる。

3.哲学に深い関心をもち、強い学習意欲がある。

<日本文学科>

日本文学科では、文学部の方針に準じ、各種の入学試験(※)をとおして、以下に示すような能力・意欲等を有する受験生の入学を認める。能力・資質を的確に判断して学生を受け入れるため、多様な入試経路を用意し、日本文学科で学ぶにふさわしい者に広く門戸を開放する。

※A方式入試、T日程入試、大学入学共通テスト利用入試、自己推薦入試、社会人入試、指定校推薦入試、付属校推薦入試、スポーツ推薦入試、グローバル体験公募推薦入試、外国人留学生入試前期日程、帰国生入試、国際バカロレア利用自己推薦入試。

1.高等学校で履修する国語・外国語・地理・歴史・公民・数学・理科等について、卒業が認められる水準で教科内容を理解している。

2.入学後の修学・研究に必要となる基礎的な知識・教養を有している。

3.論理的な思考ができ、自分の考えを明快に表現することができる。

4.日本の文学・言語・芸能について深い関心をもち、それらの研究や文芸創作に必要となる、知識・読解力・思考力・表現力全般にわたる、より多様でより奥深い人間的な学力・資質を有している。

<英文学科>

英文学科では、文学部の方針に準じ、各種の入学試験(※)を通して、以下の点を重視し、一つの固定した視点にとらわれずに様々な視点から物事を学ぼうという意欲と能力のある受験生の入学を認める。

※A方式入試、T日程入試、英語外部試験利用入試(出願資格型)、大学入学共通テスト利用入試、指定校推薦入試、付属校推薦入試、スポーツ推薦入試、グローバル体験公募推薦入試、外国人留学生入試前期日程、帰国生入試、国際バカロレア利用自己推薦入試。

1.高等学校で履修する国語・外国語・地理・歴史・公民・数学・理科等について、卒業が認められる水準で教科内容を理解している。

2.入学後の修学・研究に必要となる基礎的な知識・教養を有している。

3.論理的な思考ができ、自分の考えを明快に表現することができる。

4.英語への関心、英語文学と英語圏文化への興味をもっている。

5.外国語教育や言語理論の研究に必要な科学的思考を養う意欲を持っている。

6.近年採用した国際バカロレア利用自己推薦入試では、とりわけ、一定の能力を持ちつつ多様な個性をそなえた受験生の入学を認めている。

<地理学科>

地理学科は、各種の入学試験(※)を通して、以下に示すような能力・意欲等を有する受験生の入学を認める。

※A方式入試、T日程入試、大学入学共通テスト利用入試、指定校推薦入試、付属校推薦入試、スポーツ推薦入試、自己推薦入試、外国人留学生入試前期日程、帰国生入試。

1.高等学校で履修する国語、外国語、地理歴史、公民、数学、理科等について、卒業が認められる水準で教科内容を理解している。

2.入学後の学修・研究に必要とされる基礎的な知識・教養を有している。

3.論理的な思考ができ、自分の考えを明快に表現することができる。

4.地理学科の専門分野に深い関心をもち、強い学習意欲がある。

公式HPのURL:

https://www.hosei.ac.jp/bungaku/shokai/policy/admission/?auth=9abbb458a78210eb174f4bdd385bcf54

◆出願条件・日程

法政大学文学部の総合型選抜入試には、「自己推薦入学試験」、「グローバル体験公募推薦入学試験」、「国際バカロレア利用自己推薦入学試験」があり、それぞれ出願条件に制約があります。

<1>自己推薦入学試験(日本文学科、地理学科で実施)

・出願時期  2023年10月3日(火)~13日(金)

・試験日   【第一次選考】  書類審査のみ

  【第二次選考】 11月19日(日)

・合格発表日  【第一次選考】 11月10日(金)

        【第二次選考】 11月28日(火)

出願条件は学科によって異なります。

日本文学科の出願条件は以下のとおりです。

地理学科の出願条件は以下のとおりです。

また、インターネット出願サイトから印刷した「志望理由書(自己推薦書)」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

<2>グローバル体験公募推薦入学試験(哲学科、日本文学科、英文学科で実施)

・出願時期  2023 年 10 月 3 日(火)~ 10 月 13 日(金)

・試験日   【第一次選考】  書類審査のみ

     【第二次選考】 11月19日(日)

・合格発表日  【第一次選考】 11月10日(金)

        【第二次選考】 11月28日(火)

出願条件は、以下の1~4の条件を全て満たす者です。

また、インターネット出願サイトから印刷した「志望理由書(自己推薦書)」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

<3>国際バカロレア利用自己推薦入学試験(哲学科、日本文学科、英文学科で実施)

・出願時期        2023年11月7日(火)~17日(金)

・試験日        12月3日(日)

・合格発表日      12月12日(火)

出願条件は、以下の1~2の条件をすべて満たす者です。

また、インターネット出願サイトから印刷した「志望理由書(自己推薦書)」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

◆試験内容

<1>自己推薦入学試験(日本文学科、地理学科で実施)

①書類審査(第1次選考)

②筆記試験(第2次選考)

③面接(第2次選考)

①書類審査(第1次選考)

第一次選考の書類審査では、出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。「志望理由書」は、各学科の指示に従って記述する必要があります。2024年度入試においては、日本文学科では、最初に本文の内容に合致するタイトルを20字以内で書いたうえで、「これまでどのような読書経験を積んできたか」「文学・言語・芸能・文化にかかわる、何を学びたいのか」について、1600字以内で詳細に記載するよう指示がありました。地理学科では、本文の主題に相当する「見出し」を20字以内で書いたうえで、「地理学に関心を持つようになった理由」「地理学を学んで、それを将来どのように生かすか」について、1600字以内で記述するよう指示がありました。

②筆記試験(第2次選考)

第2次選考では、日本文学科では「国語」、地理学科では「地理B」の筆記試験が行われます。日本文学科の「国語」の出題範囲には、古文、漢文、小論文が含まれます。文章の読解力を問う問題や漢字の知識、古文、漢文の知識を問う問題が出題されます。試験時間は75分です。地理学科の筆記試験では、地形図や図表を読み取って解答する問題が出題されます。試験時間は90分です。学校HPの入試要項に過去3年分の過去問が掲載されていますので、参照して対策するようにしましょう。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

③面接

第2次選考では、日本文学科、地理学科共に面接が行われます。面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

<2>グローバル体験公募推薦入学試験(哲学科、日本文学科、英文学科で実施)

①第1次選考:書類審査

②第2次選考:日本語による小論文(日本文学科のみ)、面接

①第1次選考:書類審査

第一次選考では、出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。2024年度入試においては、各学科を志望する理由について、最初に本文の主題に相当する「見出し」を20字以内で書いたうえで、1600字以内で記載するよう指示がありました。志望理由を明確に説明し、大学でどのように学びたいのか、また、大学での学びを将来どのように活かしたいのか、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。

また、哲学科と英文学科では、出願の際に小論文も提出する必要があります。2024年度入試における哲学科の小論文の課題は、「あなた自身の海外経験を踏まえて、異文化理解の難しさについて論じなさい」でした。英文学科の小論文の課題は、「あなたの海外での経験を将来どのように活かすことができるのか、海外での特筆すべき体験の内容、法政大学での学びにどのように結びつけるかを含めて書きなさい」でした。

②第2次選考:日本語による小論文(日本文学科のみ)、面接

第2次選考では、日本文学科のみ小論文試験が行われます。試験時間は60分です。与えられた4つのテーマの中から2つ選び、それについて記述させる問題が出題されています。詳細は、学校HPの入試要項に過去3年分の過去問が掲載されていますので、確認して対策するようにしましょう。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

面接は哲学科、日本文学科、英文学科の3学科全てで行われます。面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。

<3>国際バカロレア利用自己推薦入学試験(哲学科、日本文学科、英文学科で実施)

①書類審査

②面接

①書類審査

出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。2024年度入試においては、各学科を志望する理由について、最初に本文の主題に相当する「見出し」を20字以内で書いたうえで、400字~600字で記載するよう指示がありました。志望理由を明確に説明し、大学でどのように学びたいのか、また、大学での学びを将来どのように活かしたいのか、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。

なお、哲学科では英語による小論文も提出する必要があります。詳細は、学校HPの入試要項を確認してください。

https://www.guide.52school.com/guidance/net-hosei-tokubetsu/gid/

②面接

面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。なお、英文学科では面接の際に英語による口頭試験も行われます。

◆募集人員・倍率情報

募集人員は

<1>自己推薦入学試験

日本文学科 15名、地理学科10名

<2>グローバル体験公募推薦入学試験

哲学科、日本文学科、英文学科 若干名

<3>国際バカロレア利用自己推薦入学試験

哲学科、日本文学科、英文学科 若干名 です。

倍率は

<1>自己推薦入学試験

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
日本文学科2.52.82.3
地理学科2.61.41.6

<2>グローバル体験公募推薦入学試験

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
哲学科23
日本文学科11
英文学科14.72

<3>国際バカロレア利用自己推薦入学試験

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
哲学科1
日本文学科
英文学科1.31

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。

以上、法政大学文学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。

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