中央大学法学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/16
受験生に人気の難関私立大学であるMARCHのうちの1つ、中央大学。
都内3つのキャンパスを設置しています。メインキャンパスは八王子にあり、MARCHのほかの大学と比べると落ち着いた雰囲気のキャンパスです。硬式野球部など、スポーツでも有名であり、人気の高い大学です。
その中で法学部は圧倒的な知名度を誇っており、難易度は早慶に並ぶとも言われています。また、キャンパスが2023年から茗荷谷キャンパスへと移転し都心で学ぶことが可能になりました。そのため、MARCHの中でも特に人気の高い学部となっています。
この記事では、そんな中央大学法学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆中央大学文学部の総合型選抜入試の名称
中央大学法学部の総合型選抜入試は「チャレンジ入試」、「英語運用能力特別入学試験」という募集がなされています。
◆中央大学法学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
中央大学法学部の入試要項にはこのように書いてあります。
(要項より抜粋)
【法律学科】
「基礎的な法的知見」
法学を中心とした社会に対する体系的理解に基づき、現実に起こる具体的な紛争・問題における利益対立の状況を分析することができる。
「問題解決能力」
具体的な紛争・問題に対してバランスのとれた法解釈を提示する能力を基盤として、その知見を新しい立法の提案、契約書など合意文書の作成、組織内の規則の作成などに結びつけることができる。
「批判的・創造的態度」
既存の学問的成果を習得しつつも、真摯な批判的態度をもって学び、新たな創造に向かうことができる。
【国際企業関係法学科】
「法的素養」
グローバリゼーションや国際社会における国家や企業の行動原理を主体的に理解し、国家間において、または、企業活動から生じる様々な紛争に関する予防と解決について分析することができる。
「豊かな国際性、専門知識、教養を統合し駆使する能力」
濃密な英語学修を通して獲得した世界的な視野と知見、法の多様な文化的背景に関する理解を統合し、自分の専門領域の内容を英語等外国語で適切にコミュニケーションすることができる。
「広く深い教養に裏打ちされた理性的態度」
各国、各地域、各組織において存在する様々な紛争解決基準と、それらの根底にある多様な法文化を尊重する高い倫理性を身につけている。
【政治学科】
「政治学的素養」
政治学の体系的理解と知識に基づき、現代社会における諸課題の背景や現状を分析することができる。
「分析と統合の能力」
政策、国際関係、コミュニケーション、地域づくりなど各種の調整が必要な現場において、歴史・制度・文化等に関する豊かな知識と分析能力をもとに、諸関係の対話と統合を促進することができる。
「批判的・創造的態度」
既存の学問的成果を真摯に習得しつつ、批判的態度をもって課題に挑み、新たな価値の創造をはかることができる。
中央大学法学部は、法学への関心があり、なおかつ批判的、または創造的な学習態度を持っている勉学に熱心な学生を求めていることがわかります。
◆募集要綱
→入試要綱はこちらから https://www.chuo-u.ac.jp/connect/admission/special/guide/
中央大学法学部はチャレンジ入学試験と英語運用能力特別入学試験という2つの入試方式を採用しています。
チャレンジ入学試験方式は3つの部門を設けており、リーガル部門、パブリック部門、グローバル部門があります。
(入試要項より引用)
◆出願条件・日程
・中央大学法学部「チャレンジ入学試験」には出願条件に制約があります。
(1) 2024年3月31日までに、以下①~⑫のいずれかに該当する者(見込み含む)。
①高等学校又は中等教育学校を卒業した者。
②特別支援学校の高等部又は高等専門学校の3年次を修了した者。
③外国において、学校教育における12年の課程を修了した者(注1)。
④外国における、12年の課程修了相当の学力認定試験に合格した18歳以上の者(注1)。
⑤外国において、文部科学大臣が指定した11年以上の課程を修了したとされるものであること等の要件を満たす 高等学校に対応する学校の課程を修了した者。
⑥文部科学大臣が外国の高等学校相当として指定した外国人学校を修了した者(注1)。
⑦高等学校と同等と認定された在外教育施設の課程を修了した者。
⑧文部科学大臣が指定した専修学校の高等課程を修了した者。
⑨外国の大学入学資格である国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEA レベルを保有する者。
⑩国際的な評価団体(WASC、CIS(ECIS)、ACSI、NEASC)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了した者。
⑪高等学校卒業程度認定試験(旧大検)に合格した者(注2)。
⑫本学の個別入学資格審査において認められた18歳以上の者(注3)。 注1:12年未満の課程の場合は、さらに、文部科学大臣が指定した準備教育課程又は研修施設の課程を修了する 必要があります。 注2:2023年度第1回までの実施試験を対象とします。
– (2)以下の①~④の全てに該当する者。
①法律学・政治学を学ぶうえで必要な知識・学力を有し、それを基礎として社会問題等に対して優れた思考力、 判断力を有する者。
②関係者とコミュニケーションを図りながら、協働して問題解決を図る姿勢と能力を有する者。
③将来、以下の3つの部門のいずれかにおいて社会及び自己の未来を切り拓く夢を持ち、その夢に挑戦する意欲と 能力のある者。 【リーガル部門】 法曹、企業法務、市民活動等の法的な分野での問題解決をめざす者。 【パブリック部門】 国、自治体、メディア、NPO 等の公共的な分野での問題解決をめざす者。 【グローバル部門】 国際機関、国際的企業、NGO 等のグローバルな分野での問題解決をめざす者。 ※出願はいずれか1部門に限ります。【リーガル部門】、【パブリック部門】、【グローバル部門】を併願することは できません。
④上記の夢を実現するために、これまで意識的に学修に取り組むとともに、課外の活動(ボランティア活動、地域活 動、学術・文化芸術活動等、正規の教育課程のほかに実施した活動)に積極的に取り組み、優れた成果を挙げた等 卓越した経験と実績を有する者。
・英語運用能力特別入試
中央大学法学部チャレンジ入学試験に英語資格や評定平均などの条件はありません。
以下の(1)および(2)の両方に該当する者。
(1)2024年3月31日までに、以下①~⑫のいずれかに該当する者(見込み含む)。
①高等学校又は中等教育学校を卒業した者。
②特別支援学校の高等部又は高等専門学校の3年次を修了した者。
③外国において、学校教育における12年の課程を修了した者(注1)。
④外国における、12年の課程修了相当の学力認定試験に合格した18歳以上の者(注1)。
⑤外国において、文部科学大臣が指定した11年以上の課程を修了したとされるものであること等の要件を満たす 高等学校に対応する学校の課程を修了した者。
⑥文部科学大臣が外国の高等学校相当として指定した外国人学校を修了した者(注1)。
⑦高等学校と同等と認定された在外教育施設の課程を修了した者。
⑧文部科学大臣が指定した専修学校の高等課程を修了した者。
⑨外国の大学入学資格である国際バカロレア、アビトゥア、バカロレア、GCEA レベルを保有する者。
⑩国際的な評価団体(WASC、CIS(ECIS)、ACSI、NEASC)の認定を受けた教育施設の12年の課程を修了した者。
⑪高等学校卒業程度認定試験(旧大検)に合格した者(注2)。
⑫本学の個別入学資格審査において認められた18歳以上の者(注3)。
(2)以下の①~⑦のいずれかに該当する者。 なお、出願期間初日から遡って2年以内に受験(英検については2次試験)したものに限る。 各受験回の合計点のみを有効とします。複数回受験した場合でも、各技能の最高点の合算は行いません。
①TOEFL iBT®(Home Edition、Paper Editionを除く)80以上(注)。
②ケンブリッジ英語検定試験 C1 Advanced以上合格。
③実用英語技能検定(英検S-CBT、英検S-Interviewを含む)準1級以上合格。
④国際連合公用語英語検定試験(国連英検)B級以上合格。
⑤TOEIC®L&R(IPテストを除く)785以上。
⑥IELTS(アカデミック・モジュールに限る。CDIを含む。IELTS Onlineを除く)6.0以上。
⑦TEAP(4技能パターン)(CBTを除く)300以上(各分野70以上)。 注:TOEFL iBT®(Home Edition、Paper Editionを除く)についてはTest Dateスコアに限ります(MyBestスコアは 使用しません)。
つまり、英語運用能力特別入学試験の出願条件は英検準一級相当の英語資格を保持していることです。
日程については2023年では、
チャレンジ入学試験
第一次審査
出願書類提出期間 :9月1日~9月7日
合格発表期間:10月18日~
第二次審査(第一次審査合格者のみ対象)
試験日:10月28日
合格発表期間:11月8日~
入学手続書類提出締切日:11月8日~11月15日
英語運用能力特別入試
第一次審査
出願書類提出期間 :9月15日~9月22日
合格発表期間:10月13日~
第二次審査(第一次審査合格者のみ対象)
試験日:10月21日
合格発表期間:11月6日~
入学手続書類提出締切日:11月6日~11月13日
第二次審査は茗荷谷キャンパスで実施されます。
◆試験内容
①書類選考
受験生が提出した書類を大学側が評価し、合否が決定します。提出書類で重要となってくるのは、自己アピール書です。ここでしっかりと自分の強みや活動をアピールできているかが重要になってきます。アピールの内容は「あなたの性格と強み・弱みを説明」(800字以内)、「あなたがこれまでに実践してきたこと(課外活動を含む)を具体的に記載し、そこからあなたが何を得たかについて説明」(1000字以内)、「最近(過去5年程度)の課題や出来事を取り上げて、あなたが問題だと思う点を説明するとともに、考えられる政策や対応策を提案」(1000字以内)の3つのことを自分が応募する募集部門に絡めて記述する必要があります。さらに、「課題や出来事を取り上げて」という指示があるので、この題材を選ぶことが極めて難しく、大学が重視しているポイントでもあります。
②講義理解力試験・口頭試問
チャレンジ入学試験の二次審査は講義理解力試験と面接の2つが課されます。
講義理解力試験は講義を90分程度の講義を聴いて、そのあとにその講義内容に関する試験が課されます。講義内容は法律に関する専門的な内容になる傾向があり、過去問では、講義で話された「法律上の争訟」についての考え方を自分の言葉で説明することを求められます。また、講義のなかで、法律上の争訟ではないとされた事例として紹介したもののなかから一つを選び、その事例を裁判で争える対象にするべきだという主張を、理由とともに500字以内で述べるといった問題も出題されています。また、この問題では想定される反論に対して再反論をすることが指示されています。講義の内容を自分の言葉で表現できる文章力や、ある程度の法律の基礎知識が求められています。
また、面接でも法律に関する質問がされる傾向にあるので、対策が必要です。加えて、加えて志望理由を中心に、高校での活動や受験生がアドミッションポリシーに合致するかどうかを問われる可能性が高いです。過去・現在・未来の軸がしっかりと通っていることがアピールできるように準備をしておく必要があります。
このあたりは必ず信頼できる教員や塾講師など、第三者と練習をし、一貫性があって魅力的なストーリーが表現できているかどうかを確認してください。
英語運用能力特別入試
筆記試験・口頭試問
この入試方式では一次審査はなく、最終選考へ進むことができます。筆記試験は日本語の小論文と英語の問題、面接は英語と日本語の3言語で行われます。小論文では、社会や環境に関する質問が聞かれる傾向があり、日常生活で、ニュースなどの内容を知っておくことが対策になる。
また、面接では、「受験した理由」、「卒業後の進路」、「異文化との出会いで感じ、考えたこと」などが聞かれます。この辺りは必ず信頼できる教員や塾講師など、第三者と練習をし、一貫性があって魅力的なストーリーが表現できているかどうかを確認してください。
◆募集人員・倍率情報
募集人員・倍率情報はこのようになっています。
定員 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | ||
法律 | チャレンジ入試 | 15 | 7 | 6.3 | 7.1 |
国際企業関係法 | チャレンジ入試 | 5 | 7.3 | 21 | 6.6 |
政治 | チャレンジ入試 | 10 | 7.9 | 6 | 7.1 |
法律 | 英語運用能力 | 9 | 3.2 | 2.3 | 2.8 |
国際企業関係法 | 英語運用能力 | 2 | 2.3 | 4 | 6.4 |
政治 | 英語運用能力 | 4 | 2.6 | 3 | 3 |
定員
チャレンジ入試では
以上、中央大学法学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
コンセプトが明確な学部であるだけに、そこに対していかに自分が目標を持ち、学びたい気持ちを持っているか、論理的に熱意をもって伝える必要がありそうです。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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