東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関東の有名中堅私立大学群である日東駒専の1つ、東洋大学。

1887年の設立から130年以上、日本で唯一、「哲学教育」を実践している私立大学です。

ものごとの本質を見極める目を養い、自身の基軸を確立する「哲学教育」をあらゆる専門教育の基盤として重視し、全学共通の講義を設定しています。

「グローバル人財の育成」を教育のスローガンに掲げており、2014年度には文部科学省の「スーパーグローバル大学」に採択されたことを受け、新たな教育プログラムを導入し、大学の国際化への取り組みをさらに推進しています。

キャンパスは、白山キャンパス、赤羽台キャンパス、川越キャンパスがあり、いずれも都内はもちろん、埼玉県や千葉県、神奈川県からもアクセスが良い場所にあります。2024年度からは、朝霞キャンパスが新設されます。

食環境科学部は、2024年度に、板倉キャンパスから新たに設立された朝霞キャンパスに移転しました。

食環境科学部では、人の成長や健康、いのちと深く関わる「食」の知識を総合的・科学的に学び、食の未来を創造し、社会の明日を築くことを目指しています。

この記事では、そんな東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試の名称

東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試は「自己推薦入試」という名称で募集がなされています。

◆東洋大学食環境科学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

東洋大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式ホームページより抜粋)

【東洋大学食環境科学部 食環境科学科】

食環境科学科では、食の環境から自然や命を考え、最先端の食品分析や最新の科学的根拠に基づくフードテクノロジーを用いた低環境負荷で持続可能な自然共生型の統合的高次食産業に関する提案・開発・推進を可能にする知識と技術を教授しています。この観点から食環境科学科では、様々な環境・地域が持つ歴史的な背景や文化、食の生産、機能、安全など様々な事象に興味を持ち、食を取り巻く諸問題に対して積極的・意欲的にチャレンジしたいと考えている人を求めています。

<学科が求める人物像>

食環境科学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

(1)常に自ら積極的に学ぼうとする強い意志がある人。

(2)食に関する諸問題に関心を持っている人。

(3)食の生産や加工、流通、販売に係る分野で活躍したい人。

(4)深い倫理観を持ち、責任を持って食を創造し、提供したい人。

(5)海外の食を取り巻く分野で活躍したい人。

(6)最先端の科学的根拠に基づく食品や食材の機能性の探索、評価、応用をしたい人。

<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

食環境科学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に理科、外国語(英語)について、教科書レベルの知識を修得しておくこと。

(2)食に関する諸問題について関心をもち、その内容について積極的に調査すること。

(3)課外活動などの取り組みに、目的意識を持って臨むこと。

【東洋大学食環境科学部 フードデータサイエンス学科】

フードデータサイエンス学科では、多様な食文化・ライフスタイルのもと日々生活を送る人々すべてが、人生をより豊かに過ごす時間を増やすための「健康寿命延伸を実現するフードシステム(生産ー流通ー消費)」の未来を追求します。この観点からフードデータサイエンス学科では、食と健康をとりまく諸問題を解決するための知識や技術の習得に積極的・意欲的にチャレンジしたいと考えている人材を求めいています。

<学科が求める人物像>

(1)興味あることには失敗を恐れず挑戦し続ける人。

(2)自らの頭と手を使い、他の人と協力して新しい発見をすることに意欲的な人。

(3)自らの目標に到達するために必要な知識の習得に貪欲な人。

(4)「心身の健康寿命延伸」という高度で難解な課題にデータサイエンスを駆使し立ち向かうことに意欲的な人。

(5)食による健康寿命延伸を通じて、地方創生、世界の国々の発展に貢献することに意欲的な人。

(6)理系数学(代数・幾何、微分・積分、統計学)を意欲的に学習できる人。

(7)問題の会が一つではないことを許容できる柔軟性を持って社会問題の処方箋を探求する人。

<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

フードデータサイエンス学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に数学(微分・積分、ベクトル、行列、データの分析、統計的な推測)を学習し、教科書レベルの知識を十分に修得しておくこと。

(2)現代社会が直面している食を中心とした諸問題について関心を持ち、それらに対する自身の考えを論理的に表現できること。

【東洋大学食環境科学部 健康栄養学科】

健康栄養学科では、生命科学の基礎知識に立って、健康と食との間をつなぐ専門的知識と技術を修得し、医療、福祉、栄養教諭、栄養行政、食品、スポーツ・運動栄養等の分野の専門職を目指す管理栄養士として、社会に貢献したいと考えている人を求めています。また、国内だけでなく海外での社会貢献を積極的に考えている意欲のある人を求めています。社会への貢献方法として各業種への就職のみならず、大学等の研究機関で専門的な研究を継続したい人も歓迎します。

<学科が求める人物像>

健康栄養学科では、学士課程教育を行うにあたり、次のような能力を備えていると判断される者を受け入れることとします。

(1)食と栄養に関心を持っている人。

(2)本学科が管理栄養士としての専門的知識・技術を修得する場であると理解し、努力できる人。

(3)高等学校までの基礎的学力を有し、社会性を身につけている人。

(4)社会における食料、資源、環境、健康に関する問題に関心を持つと同時に、様々な事象について考察し、自分の考えをまとめることができる人。

(5)本学科で学んだことを活かして社会に貢献したいという目的意識と向上心のある人。

(6)国内外を問わず、管理栄養士として活躍し、将来的にはその指導的な役割を担う意欲がある人。

<入学までに修得すべき学習等への取り組み>

健康栄養学科に入学する者として、次のように学習等に取り組んでもらうことを求めます。

(1)高等学校で履修する科目、特に理系科目(生物、化学、数学)を履修し、自然科学の基礎知識を習得していることが望ましい。

(2)部活動(運動系、文科系問わず)等において、継続して努力できること。

公式HPのURL:

https://www.toyo.ac.jp/nyushi/undergraduate/fls/policy

◆出願条件・日程

東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試には出願条件に制約があります。

2023年は以下の通りでした。

・出願時期 9月11日(月)~9月14日(木)

・試験日 10月15日(日)

・合格発表日 11月1日(水)

出願条件は、「大学入学資格を有する者(含見込者)で、本学当該学科を第一志望として入学を志す者(合格した場合、必ず入学することを確約できる者)。」です。

高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。

また「自己推薦入試 推薦書」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は、入学試験要項を参照してください。

https://www.toyo.ac.jp/nyushi/admission/admission-data/requirements-special

◆試験内容

東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試は、書類選考、小論文、面接で選考が行われます。配点は、書類選考(30点)、小論文(100点)、面接(100点)です。

①書類選考

②小論文(60分)

③面接

①書類選考

所定の用紙に、志願理由と、これまでの体験をもとにした自己PRを1000字以内で記述する必要があります。大学でどのように学びたいのか、また、大学での学びを将来どのように活かしたいのか、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。自己PRについては、何をアピールするかよく考え、具体的なエピソードと共に記述するようにしましょう。

②小論文(60分)

2023年度入試では、食環境科学科では、日本は食生活からの一人当たりの温室効果ガスの排出量が少ないことや、日本の伝統的な食生活が健康的で持続可能な食生活のモデルとなり得ると言われているが、このようなデータや評価に繋がった日本の食生活の特徴について、自身の考えを600~800字で記述させる問題が出題されました。

健康栄養学科では、SDGsに関連する社会問題の中で最も深刻に考えている問題をひとつあげ、考えられる原因と対策を400字程度で記述させる問題と、「すべての人に健康と福祉を」もたらすために、管理栄養士として卒業後に取り組みたい具体的内容について400字程度で記述させる問題が出題されました。

③面接

面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。

◆募集人員・倍率情報

募集人員は、

食環境科学科 5名、フードデータサイエンス学科 5名、健康栄養学科 5名   

です。

倍率は

2023年度入試2022年度入試2021年度入試
食環境科学科フードサイエンス専攻1.61.1
食環境科学科スポーツ・食品機能専攻1.2
健康栄養学科4.31.1

※フードデータサイエンス学科は2024年度新設学科のため、倍率は記載していません。

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。

以上、東洋大学食環境科学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。

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