東洋大学社会学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/10/02
関東の有名中堅私立大学群である日東駒専の１つ、東洋大学。
1887年の設立から130年以上、日本で唯一、「哲学教育」を実践している私立大学です。
ものごとの本質を見極める目を養い、自身の基軸を確立する「哲学教育」をあらゆる専門教育の基盤として重視し、全学共通の講義を設定しています。
「グローバル人財の育成」を教育のスローガンに掲げており、2014年度には文部科学省の「スーパーグローバル大学」に採択されたことを受け、新たな教育プログラムを導入し、大学の国際化への取り組みをさらに推進しています。
キャンパスは、白山キャンパス、赤羽台キャンパス、川越キャンパスがあり、いずれも都内はもちろん、埼玉県や千葉県、神奈川県からもアクセスが良い場所にあります。2024年度からは、朝霞キャンパスが新設されます。
社会学部は、白山キャンパスに設置されています。
社会学部では、人間や社会の本質を「フィールド」の観察を通して導き出すために、社会調査関連科目に重きを置いています。理論と実証で、社会の諸問題に多角的に挑みます。
この記事では、そんな東洋大学社会学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います！
◆東洋大学社会学部の総合型選抜入試の名称
東洋大学社会学部の総合型選抜入試は「自己推薦入試」という名称で募集がなされています。
社会学部の中で総合型選抜入試が実施されている学科は、社会学科（第１部・昼）と社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕）です。
◆東洋大学社会学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
東洋大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
（公式ホームページより抜粋）
＜東洋大学社会学部 社会学科＞
グローバル化した現代社会を生きる個々人の境遇をより大きな歴史的・社会的な背景と関連づけて理解することのできる市民となるポテンシャルをもつ次のような人物を選抜し受け入れる。
（１）自分とは異なる意見を尊重し、他者との活発な意見交換を通じて自分自身の考えをさらに深める姿勢をもち、また自分自身の考えを発信することができる人
（２）現代社会について書かれた文章を精確に読み、理解できる言語能力をもつ人
（３）教室で学んだことや他者から聞いたことに関心をもち、自分自身でさらに深く調べることのできる積極性をもつ人
（４）さまざまな社会現象や社会問題を理解するための前提となる地理、歴史、現代社会に関する基本的な知識をもつ人
（５）哲学を中心とした幅広い教養を身につけるための土台となる語学力を含めた基礎学力をもつ人
＜東洋大学社会学部 社会学科 イブニングコース＞
現代は、様々な社会問題や社会現象を正確に読み、その解決に向けて積極的に行動することが問われる時代である。社会学科（イブニングコース）は、理論とフィールドワーク（社会調査）の切り口で、刻々と変化する社会を知り、自分を見つめる心の目を育成していく。社会学科（イブニングコース）では、社会学科、国際社会学科、メディアコミュニケーション学科、社会心理学科の教員の協力により、様々な社会問題や社会現象を自分の力で調査し、それらを理論に基づいて自ら整理、思考、説明、討論のできる主権者の育成を目標としている。この教育目標を達成するために、少人数の演習（ゼミナール）と社会調査の実習授業を重視している。上記の教育理念や教育目標に照らして、以下の点に該当する方が入学することを強く望んでいる。
（１）これまで学校教育だけでなく、広く社会において、見聞きしたことに強い問題意識を持つ方。
（２）それらの問題を、学問をとおして見つめなおし、世の中や将来に役立てたいと考える方。
（３）他者の意見をしっかり聞き、それに対して自分の意見を自分の言葉で表現しようと努力する姿勢のある方。
（４）高校までの基礎学力を身につけている方。
公式HPのURL：
https://www.toyo.ac.jp/nyushi/undergraduate/soc/policy
◆出願条件・日程
東洋大学社会学部の総合型選抜入試には出願条件に制約があります。
2023年は以下の通りでした。
＜１＞社会学科（第１部・昼）
【第１次選考】
・出願時期 9月11日（月）～9月14日（木）
・試験日 10月15日（日）
・合格発表日 11月1日（水）
【第２次選考】
・出願時期 11月1日（水）～11月4日（土）
・試験日 11月19日（日）
・合格発表日 12月1日（金）
＜２＞社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕）
・出願時期 9月11日（月）～9月14日（木）
・試験日 10月15日（日）
・合格発表日 11月1日（水）
出願条件は、第１部、第２部ともに「大学入学資格を有する者（含見込者）で、本学当該学科を第一志望として入学を志す者（合格した場合、必ず入学することを確約できる者）。」です。
高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。
また「志願理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入学試験要項を参照してください。
https://www.toyo.ac.jp/nyushi/admission/admission-data/requirements-special
◆試験内容
東洋大学社会学部の総合型選抜入試は、書類選考、小論文、面接で選考が行われます。
社会学科（第１部・昼）は、第１次選考として書類選考が行われ、合格者のみ第２次選考に進み、小論文と面接試験を受験することができます。
社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕）の選考は１日のみで、受験者全員が書類選考、小論文、面接試験を受験します。
配点は第１部、第２部共通で、書類選考（100点）、小論文（100点）、面接（100点）です。
それぞれの学科の試験内容の詳細について、説明していきます。
＜１＞東洋大学社会学部 社会学科（第１部・昼）
①書類選考
②小論文（60分）
③面接
①書類選考
「志願理由書」を3000～4000字で作成する必要があります。社会学科（第１部・昼）では、二段階選考を実施しており、第１次選考の書類選考に合格しないと第２次選考に進むことができません。提出された全ての書類が総合的に審査されますが、中でも「志願理由書」が占めるウエイトは大きいと思われますので、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。
入試要項には、以下の項目を参考にするようにとの記載があります。大学側が求めている文章を書くようにしましょう。
②小論文（60分）
ジェンダーなどの社会問題に関連する文章が与えられ、その内容理解を問う問題や、自身の考えを記述させる問題が過去には出題されています。自身の考えを論理的に説明する力だけでなく、文章を読解する力も求められます。
③面接
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。
＜２＞東洋大学社会学部 社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕）
①書類選考
②小論文（60分）
③面接
①書類選考
所定の用紙に自己評価を600字以内で記入する必要があります。自身の何をアピールするかよく考え、具体的なエピソードと共に記述するようにしましょう。
②小論文（60分）
2023年度入試では、経済的に豊かな国々で社会的孤立の問題が深刻化することにどのような要因や背景があると考えられるか、また、その解消に向けてどのような取り組みが必要か、自身の考えを記述させる問題が出題されました。普段から現代の社会問題に関心を持ち、自分の意見をまとめるようにするとよいでしょう。
③面接
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。
◆募集人員・倍率情報
募集人員は、
社会学科（第１部・昼）１０名、 社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕） １０名 です。
倍率は
| 2023年度入試 | 2022年度入試 | 2021年度入試 | |
| 社会学科（第１部・昼） | 3 | 4.3 | |
| 社会学科（第２部・イブニングコース〔夜〕） | 1.7 | 1.5 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、東洋大学社会学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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