東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/10/02
関東の有名中堅私立大学群である日東駒専の１つ、東洋大学。
1887年の設立から130年以上、日本で唯一、「哲学教育」を実践している私立大学です。
ものごとの本質を見極める目を養い、自身の基軸を確立する「哲学教育」をあらゆる専門教育の基盤として重視し、全学共通の講義を設定しています。
「グローバル人財の育成」を教育のスローガンに掲げており、2014年度には文部科学省の「スーパーグローバル大学」に採択されたことを受け、新たな教育プログラムを導入し、大学の国際化への取り組みをさらに推進しています。
キャンパスは、白山キャンパス、赤羽台キャンパス、川越キャンパスがあり、いずれも都内はもちろん、埼玉県や千葉県、神奈川県からもアクセスが良い場所にあります。2024年度からは、朝霞キャンパスが新設されます。
健康スポーツ科学部は赤羽台キャンパスに設置されています。
健康スポーツ科学部は、健康づくりからアスリートのサポートまで幅広い分野を扱っています。健康やスポーツ、食や栄養についての専門知識を学び、人々のQOLに寄与する人材を育成します。
この記事では、そんな東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います！
◆東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試の名称
東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試は「AO型推薦入試」「自己推薦入試」という名称で募集がなされています。
「AO型推薦入試」は、健康スポーツ科学科で実施されています。
「自己推薦入試」は、健康スポーツ科学科と栄養科学科で実施されています。
◆東洋大学健康スポーツ科学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
東洋大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
（公式ホームページより抜粋）
＜東洋大学健康スポーツ科学部 健康スポーツ科学科＞
健康スポーツ科学科の人材の養成に関する目的や教育目標に基づき、以下のような意欲と能力を備えた人物を受け入れる。
（１）健康スポーツ科学に関心を持ち、スポーツを通じて人々の健康に寄与する意欲がある。
（２）スポーツを「する」人、「みる」人、「支える」人として社会に貢献する意欲がある。
（３）積極的に学ぼうとする意欲を持ち、他者と協働して取り組む姿勢がある。
（４）多様性を理解し、様々なライフステージや生活状況にある人々に対する関心や理解を持ち、愛情を持ってコミュニケーションをとる姿勢と能力がある。
（５）健康スポーツ科学科で学ぶために必要な基礎的学力を有する。
＜東洋大学健康スポーツ科学部 栄養科学科＞
栄養科学科の人材の養成に関する目的や教育目標に基づき、以下のような意欲と能力を備えた人物を受け入れる。
（１）食品の栄養学的機能が身体活動に与える影響について関心がある。
（２）健康・スポーツを支援する専門人材として栄養管理に携わり活躍する意欲と能力がある。
（３）専門知識や技術を活かし社会に貢献したいという目的意識と向上心をもつ。
（４）広い視野と柔軟な発想をもち、常に自ら積極的に学ぼうとする強い意欲があ る。
（５）「栄養」、「スポーツ」、「健康」を総合的に理解するために必要な基礎学力を有し、生物学や化学などの必要とされる基礎科目も意欲的に勉学する姿勢をもつ。
公式HPのURL：
https://www.toyo.ac.jp/nyushi/undergraduate/hcs/policy
◆出願条件・日程
東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試には「AO型推薦入試」「自己推薦入試」の２種類があり、それぞれ出願条件に制約があります。
１．東洋大学健康スポーツ科学部 AO型推薦入試（アスリート型）
※AO型推薦入試を実施する学科：健康スポーツ科学科
2023年は以下の通りでした。
・出願時期 9月11日（月）～9月14日（木）
・試験日 10月15日（日）
・合格発表日 11月1日（水）
出願条件は以下のとおりです。
高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。
また、「課題レポート」などの書類も作成して提出する必要があります。
２．東洋大学健康スポーツ科学部 自己推薦入試
※自己推薦入試を実施する学科： 栄養科学科、健康スポーツ科学科
2023年は以下の通りでした。
＜栄養科学科＞
・出願時期 9月11日（月）～9月14日（木）
・試験日 10月15日（日）
・合格発表日 11月1日（水）
＜健康スポーツ科学科＞
・出願時期 11月1日（水）～11月4日（土）
・試験日 11月19日（日）
・合格発表日 12月1日（金）
出願条件は、栄養科学科、健康スポーツ科学科共通で、
「大学入学資格を有する者（含見込者）で、本学当該学科を第一志望として入学を志す者（合格した場合、必ず入学することを確約できる者）。」です。
高校での評定平均値などは出願条件に含まれません。
また、「自己推薦入試 推薦書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入学試験要項を参照してください。
https://www.toyo.ac.jp/nyushi/admission/admission-data/requirements-special
◆試験内容
１．東洋大学健康スポーツ科学部 AO型推薦入試（アスリート型）
※AO型推薦入試を実施する学科：健康スポーツ科学科
東洋大学健康スポーツ科学部のAO型推薦入試は、書類選考、小論文、プレゼンテーション・質疑応答で選考が行われます。配点は書類選考（50点）、小論文（100点）プレゼンテーション・質疑応答（100点）です。
①書類選考
②小論文（60分）
③プレゼンテーション・質疑応答
①書類選考
出願書類の中でも「課題レポート」は、自身を大学にアピールできるものであり、入念な準備が必要です。
2024年度入試の「課題レポート」は、「自分が実施しているスポーツが社会の課題や人々の健康に寄与できる可能性」というテーマで、1200字以内のレポートにまとめるという内容でした。
②小論文（60分）
2023年度入試では、「国際スポーツ」「エスニックスポーツ」「ニュースポーツ」の定義について、それぞれ50字以上で説明させる問題と、スポーツ全般を通じた現代的課題の解決の可能性について、具体例を挙げて350字以上で記述させる問題が出題されました。
試験時間は60分です。自身の考えを論理的にわかりやすく説明できるよう、練習しましょう。
③プレゼンテーション・質疑応答
プレゼンテーションは受験生１名に対し試験官２名の形式で、８分間で行います。
2023年度入試のプレゼンテーション課題は「自分が実施しているスポーツの紹介、これまでの競技成績、今後の抱負」でした。プレゼンテーションは、パワーポイントを用いて作成したスライドを投影して行います。スライドの枚数は10枚以内です。
プレゼンテーション終了後、受験生１名に対し試験官２名の形式で、質疑応答が７分程度行われます。
２．東洋大学健康スポーツ科学部 自己推薦入試
※自己推薦入試を実施する学科：健康スポーツ科学科、栄養科学科
健康スポーツ科学部の自己推薦入試では、書類選考、小論文、面接で選考が行われます。
配点は、学科によって異なります。
健康スポーツ科学科の配点は、書類選考（50点）、小論文（100点）、面接（100点）です。
栄養科学科の配点は、書類選考（30点）、小論文（100点）、面接（100点）です。
栄養科学科では、出願時に文系型、理系型、いずれか一つを選択して出願します。理系型を選択した場合、面接の際に口頭試問も行われます。出願時に、口頭試問を化学「天然高分子化合物」で受けるか、生物「ヒトの体の調節（生物の体内環境の維持）」で受けるか、選択する必要があります。
①書類選考
②小論文
③面接（栄養科学科の理系型は口頭試問含む）
①書類選考
所定の用紙に、志望理由とこれまでの体験をもとにした自己アピールを1000字以内でまとめて提出する必要があります。志望理由を明確に説明し、大学でどのように学びたいのか、また、大学での学びを将来どのように活かしたいのか、論理的にわかりやすくまとめるようにしましょう。
②小論文（60分）
2023年度入試では、健康スポーツ科学科では、多様なスポーツ種目が社会課題の解決に貢献することについて、与えられたキーワードを使って600字以上800字以下で記述させる問題が出題されました。
栄養科学科（文系型）では、糖尿病の患者さんに食事療法を守ってもらうようにするにはどうすればよいか、自身の考えを300字以上400字以内で記述させる問題が出題されました。
栄養科学科（理系型）では、口頭試問で選択した科目（化学または生物）の用語について200字程度で説明させる問題が出題されました。
また、文系型理系型共通で、ここ最近一年の間に新聞、テレビ、インターネットなどで話題となった栄養と健康に関するトピックについて、例を一つ挙げて300字以上400字以内で説明させる問題が出題されました。
③面接（栄養科学科の理系型は口頭試問含む）
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。
また、栄養科学科（理系型）は、面接の際に口頭試問も行われます。口頭試問は、出願時に選択した、化学「天然高分子化合物」もしくは、生物「ヒトの体の調節（生物の体内環境の維持）」に関する内容から出題されます。
◆募集人員・倍率情報
１．東洋大学健康スポーツ科学部 AO型推薦入試（アスリート型）
募集人員は、
健康スポーツ科学科 １０名 です。
倍率は
| 2023年度入試 | 2022年度入試 | 2021年度入試 | |
| 健康スポーツ科学科 | 3.8 |
２．東洋大学健康スポーツ科学部 自己推薦入試
募集人員は
健康スポーツ科学科 １５名、栄養科学科 １０名 です。
倍率は
| 2023年度入試 | 2022年度入試 | 2021年度入試 | |
| 健康スポーツ科学科 | 3.1 | ||
| 栄養科学科（文系型） | 1.6 | ||
| 栄養科学科（理系型） | 1.3 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、東洋大学健康スポーツ科学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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