明治大学文学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

受験生に人気の難関私立大学の1つ、明治大学。

1年、2年生の時には和泉キャンパスで大学生らしいキャンパスライフを過ごします。3、4年生になると、駿河台キャンパスに通うことになり、リバティタワーに代表される都会的な建物で学びの総仕上げをおこないます。

GMARCHの中でも特に人気が高く、一般入試の難易度も高い大学です。

文学部は文学、史学地学、心理学など幅広い学科が存在し、資格取得支援にも力を入れていることが特徴的な学部です。

この記事では、そんな明治大学文学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆明治大学文学部の総合型選抜入試の名称

明治大学文学部の総合型選抜入試は「文学部自己推薦特別入試」という名称で募集がなされています。

◆明治大学文学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

明治大学文学部の入試要項にはこのように書いてあります。

(要項より抜粋)

「文学部では専攻単位で志願者を募集します。当該専攻分野に対する明確な問題意識や目的意識、強い学習意欲を持つ志願者を期待します。
 以上のような教育目標、教育方針に基づき、文学部では、次のような学生を求めます。
・本学の建学の精神「権利自由・独立自治」を理解し,世界での活躍を見据えながら,他者や異文化を受容しつつ,確かな「個」の確立に意欲のある学生
・人と人のつながり,人と社会のつながりに関心をもち,人間の創作物や人類の過去,社会事象等のアプローチから人間学の探究に挑戦する意欲のある学生
・他者との関わりの中で,独創的な生き方を模索し,新しい概念や価値観の創出を追究したい学生
・専攻する専門領域において明確な問題意識や目的意識,強い学習意欲を持つ学生

  また、各学科では、次のような学生を求めます。
 文学科では、様々な文化のあり方を学ぶことに積極的で、それに謙虚な理解を示すことが出来る学生、また自らの専門性の確立によって自分の「個」を形成する意欲のある学生を求めます。
 史学地理学科では,自然と人間世界のあり方に幅広い興味を持つ学生,ものごとを歴史的地理的に探究したい学生,文献の読解・分析能力やフィールド調査能力を身につけて職業に活かしたい学生,幅広い歴史・文化の知識を活かして国際的に活動したい学生を求めます。
 心理社会学科では,個人や集団に対する援助的姿勢を持ち,自立的思考のできる社会人となるための多角的視野を持つ学生を求めます。」

明治大学文学部は人と社会のつながりの中でその多様性を認め合える、しっかりとした自我を持った人材を求めていることがわかりますね!

◆出願条件・日程

明治大学文学部の総合型選抜入試には出願条件に制約があります。

・一次選考出願時期 2023年は9月22日~8日 (一次選考は書類審査)

・一次選考合格発表日 10月18日

・二次選考出願期間 2023年は10月20日~11月11日

・二次選考試験日 11月11日 (小論文、面接)

・二次選考合格発表日 11月15日

二次試験は1日のみです。

出願資格

出願資格は高校での評定が求められます。文学部のすべての学科で全体の学習成績が3.5以上が求められています。また、西洋史学専攻を志願する場合はこれに加えて、英語の学習成績が4.0以上であることが求められています。文学部の総合型選抜では英語関係の資格は出願条件に含まれません。

またホームページから印刷した「自己推薦書」などの書類も作成して提出する必要があります。

◆試験内容

①書類選考

②小論文・口頭試問

①書類選考

受験生が提出した書類を大学側が評価し、合否が決定します。

2024年度入試の自己推薦書のテーマは下記の通りでした。

自己評価に関する次の課題について、ア、イ合わせて 2,000 字以内で書いてください。

ア、 この制度を生かして、あなたは本学部の志望する学科・専攻で具体的に何を学びたいと思っていますか。将来の希望も含めて述べてください。

イ、 自ら最も高く評価する特定分野あるいは高等学校時代に行なってきた「研究」または「学習」をアの内容と関連させて述べてください。また、上記の特定分野あるいは「研究」、「学習」の際に読んだ著作について、あなたの意見を述べてください。

②小論文・口頭試問

明治大学文学部は小論文と面接を二次試験に課しています。2023年度からはオンラインではなくキャンパスでの実施となっています。

小論文のテーマは学科によって異なっており、問題形式は課題文を読み、その内容説明と自分の意見の2つを問う形となっています。

面接の内容は王道と言えます。志望理由を中心に、高校での活動や受験生がアドミッションポリシーに合致するかどうかを問われます。過去・現在・未来の軸がしっかりと通っていることがアピールできるように準備をしておく必要があります。

このあたりは必ず信頼できる教員や塾講師など、第三者と練習をし、一貫性があって魅力的なストーリーが表現できているかどうかを確認してください。

要項の<目的>の部分には下記のような記載があります。

(下記要項より抜粋)

この自己推薦特別入試の目的は、これまで自分が真摯に取り組んできた学習、あるいは活動を本学部各学科・各専攻での専門的な教育の中に明確に位置付け、それに挑戦しようとする意欲を持った人材を学生として迎えることにあります。

そのため、従来の一般入学試験による選抜とは異なる資格・条件と選抜基準で選考を行います。

第一次選考(書類選考)では、みなさんから提出された書類すべてが評価対象になります。学力のみによらない判定を行うため、高校生活における課外活動等を十分考慮に入れます。とりわけ重要なのは、みなさんの意志が強く表わされる自己推薦書の内容です。自己推薦書では、本学部で学ぶことへの明確な目的意識や意欲、幅広い知的好奇心、内外の特定分野でどのように優れた能力や実績を示してきたのかなどについて判定します。

さらに第二次選考では、思考の独創性、論理的思考能力など、一般の学力試験では判定しにくいことがらを小論文と口頭試問で問い、合否を総合判断します。

このように大学側が試験問題の意図まで明確に示してくれています。これに答えるかたちで一次、二次ともに準備を進めてアピールしていく必要がありますね。

◆募集人員・倍率情報

募集人員は日本文学科3名、英文学科4名、ドイツ文学科2名、フランス文学科5名、演劇学科5名、文芸メディア学科3名、日本史学科3名、アジア史学科3名、西洋史学科3名、公庫学科2名、地理学科2名、臨床心理学科2名、現代社会学科2名、心理社会学科2名 です。

倍率は

2023年2022年2021年
日本文4.743.5
英文5.35.34.3
ドイツ文3.54.5
フランス文747
演劇5.28.38
文芸メディア101011.3
日本史学4.34.55
アジア史学2.322
西洋史学25
考古学121
地理学3.541.5
臨床心理279.316
現代社会12.36.37.3
心理社会・哲学専攻443.5

出願条件が学校での評定だけだというところもあり、全体的に倍率が高めです。特に、文芸メディア学科、臨床心理学科、現代社会学科の3つは競争が激しい傾向があります。

以上、明治大学文学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

総合型選抜としてはオーソドックスな試験なだけに、自己推薦書や面接の内容で差がつくことになるでしょう。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。また、小論文が課されているので、小論文試験の対策も必須だといえるでしょう。

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