慶應義塾大学理工学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関東の私立最難関大学のひとつ、慶應義塾大学。

1858年、福澤諭吉が江戸に開いた蘭学塾から始まりました。慶應義塾大学には多様な領域をカバーする10の学部があり、建学以来「実学の精神」のもと、特色ある教育・研究活動を行なっています。就職に強い大学としても有名で、様々な業界で毎年高い就職実績を残しています。学生・卒業生・教職員など、全ての慶應義塾関係者(=社中)が固い絆でつながり、互いに協力しあう「社中協力」の精神は慶應ならではのもので、在学中はもちろん、卒業後も強固なネットワークから多くのチャンスや出会いがあります。

理工学部は、11の学科で構成されています。1年生では専門分野を特定せず、学門という広い枠組みで入学し、基礎となる数学、物理学、化学、生物学、科学実験、プログラミング、語学、総合教育科目(人文科学・社会科学)などを学びます。2年生に進級する際に学科の選択を行います。4年生では、指導教員を決めて卒業研究に取り組みます。国際的な人材育成のためのプログラムも豊富に用意されており、意欲ある学生が留学を体験する様々な機会が用意されています。

この記事では、そんな慶應義塾大学理工学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆総合型選抜入試の名称

慶應義塾大学理工学部の総合型選抜入試は「AO入試」という名称で募集がなされています。

◆慶應義塾大学理工学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

慶應義塾大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式HPより抜粋)

理工学部では、その教育・研究理念に沿って、未知の領域に挑戦する強い意志と、深い洞察力と豊かな創造力をもち、幅広く国際教養を身につけ、これからの日本と国際社会を先導すべき優れた人材の育成を目標としており、これに応えることができる、意欲ある学生諸君の入学を歓迎します。一般選抜を筆頭に多様な入試(指定校推薦、留学生、帰国生、AO、一貫教育高校からの推薦入学)を実施し、様々な能力をもつ学生が互いに切磋琢磨し、創発効果を生み出せる教育研究環境を目指します。

公式HPのURL:

https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/examinations/policies/#section06

また、募集要項には「求める学生像」が記載されています。こちらについても必ず確認しておくようにしましょう。

(募集要項より抜粋)

募集要項のURL:

https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/examinations/ao-st

◆出願条件・日程

慶應義塾大学理工学部の総合型選抜入試には出願条件に制約があります。

・出願期間        2024年 9 月30日(月)~ 10月 3 日(木)

・第1次選考合格発表       10月25日(金)    

・第2次選考           12月 7 日(土)

・第2次選考合格発表       12月 7 日(土)

・第3次選考           12月 8 日(日)

・第3次選考合格発表          12月13日(金)

出願条件は、以下のとおりです。

また、大学ウェブサイト入学案内ページから印刷した、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。

◆試験内容

①第1次選考:書類選考

②第2次選考:基礎力審査、応用力審査 ※化学科では第2次選考は実施しません。

③第3次選考:面接

①第1次選考:書類選考

第1次選考では、出願書類が総合的に判断されます。「志望理由書」は、自身をアピールする書類として重要となりますので、入念に準備しましょう。「志望理由書」は、大学ウェブサイト入学案内ページ

https://www.keio.ac.jp/ja/admissions/examinations/ao-st/)からダウンロードして作成します。「志望理由書」には、慶應義塾大学理工学部を強く志望する理由、入学後に、どのような分野・テーマについてどのように学び、どのような夢・希望を実現したいと考えているかを、2000字以内で記述します。また、学科ごとに以下の点を踏まえたうえで記述するように指示されています。

【電気情報工学科】電気情報工学の分野に関連して深い興味を持つに至った理由や、どのような夢・希望を実現したいと考えているかなどを具体的に記載してください。

【数理科学科】数理科学科が求める学生像を踏まえ、自分の数学への思い・情熱を具体的 に記載してください。

【化学科】化学に関わる活動があれば、併せて言及してください。

②第2次選考: 基礎力審査、応用力審査 ※化学科では第2次選考は実施しません。

第2次選考では、基礎力審査と応用力審査が行われます。

【電気情報工学科】

基礎力審査では、数学の基本的な考え方を問う筆記問題が出題されます。応用力審査では、課題解決型記述問題(物理、数学およびそれらの応用)が出題されます。

【数理科学科】

基礎力審査では、数学の基本的な考え方を問う筆記問題が出題されます。応用力審査では、数学的な思考を問う記述問題が出題されます。

③第3次選考:面接

第2次選考合格者(化学科は第1次選考合格者)に対して、面接試験が行われます。

論理的思考の確認に加えて、希望する学問分野に対する旺盛な知的好奇心と探究心、豊かで柔軟な発想力、といった資質を備えているかが評価されます。

それぞれの学科の面接時間と質問内容は以下のとおりです。

また、面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかが問われます。アドミッションポリシーや募集要項に記載されている「求める学生像」をしっかりと確認し、大学が求める学生であることをアピールできるようにしましょう。「志望理由書」の内容について、より詳しく説明を求められることも想定されます。信頼できる学校の先生や塾の先生と練習し、自信を持って面接に臨むことができるように対策しましょう。

◆募集人員・倍率情報

募集人員は

電気情報工学科     最大10名程度

数理科学科    最大10名程度

化学科      最大4名程度    です。

※理工学部では2年生から学科に所属しますが、AO入試による入学者は1年生から学科に所属し、学科に設定されたプログラムを1年生から活用することができます。なお、学科の併願および入学後の学科の変更はできません。

倍率は

2024年度入試2023年度入試2022年度入試
理工学部4.03.5

※2025年度のAO入試から学科別の募集が始まりました。2024年度以前のAO入試では学科別の募集ではなかったため、学科ごとの倍率のデータはありません。

参考までに、学部全体の倍率のデータを記載します。

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、学びたい分野が決まっている人には是非チャレンジしていただきたい入試です。

以上、慶應義塾大学理工学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。

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