早稲田大学文化構想学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2024/09/10
関東の私立最難関大学のひとつ、早稲田大学。
1882年に大隈重信によって創設された「東京専門学校」を前身としています。早稲田大学には多様な領域をカバーする13の学部があり、「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」を建学の理念として、様々な教育・研究活動を行なっています。就職に強い大学としても有名で、様々な業界で毎年高い就職実績を残しています。学部・学年問わず全ての学生が受講できる多彩な教育プログラムが展開されており、なかでも基盤教育では、「アカデミックライティング」「英語」「データ科学」「数学」「情報」の5つの分野を学ぶことができます。文理連携の学びと各学部で修得する専門知識や論理性を組み合わせ、たくましい知性を鍛えることができます。
文化構想学部では、6つの論系で構成されたカリキュラムによって、文化・人文学分野を系統的かつ領域横断的に学びます。自分の関心に沿って学び、論系の枠を超えて履修できる自由なカリキュラムが大きな魅力です。横断的な学びにより、幅広い視野や教養を身につけ、柔軟で豊かな発想力を駆使して、既存の枠組みを超えた新しい文化の世界をダイナミックに構想できる人材を育成しています。
この記事では、そんな早稲田大学文化構想学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆総合型選抜入試の名称
早稲田大学文化構想学部の総合型選抜入試は「地域探求・貢献入試」「国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試」という名称で募集がなされています。
◆早稲田大学文化構想学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
早稲田大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。
(公式HPより抜粋)
早稲田大学では、「学問の独立」の教育理念のもとで、一定の高い基礎学力を持ち、かつ知的好奇心が旺盛で、本学の理念である進取の精神に富む、勉学意欲の高い学生を、わが国をはじめ世界から多数迎え入れる。文化構想学部が特に入学者に求める資質・能力は、次のとおりである。
・「文化の様相と構造を解明し、表象の分析と文芸の創造に取り組み、人間と社会の本質に迫ることによって、新しい時代にふさわしい文化を構想する」 「文化学の叡智を現代の課題で照らし、これまでの学問領域の枠組を大胆に乗り越えて、広領域的・学融合的アプローチを実践する」という学部の理念・目標を理解し、学位取得に積極的に取り組む意欲がある。
・文化構想学部の基礎から専門に亘るカリキュラムを理解して、入学後の修学に必要な基礎学力を有する。また入学以前に幅広い学習と経験を積んでいる。
公式HPのURL:
◆出願条件・日程
早稲田大学文化構想学部の総合型選抜入試には「地域探求・貢献入試」と「国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試」があります。
「地域探求・貢献入試」は、地域が抱える課題の解決や地域の発展に向けて、グローバルな視野を持ちつつ、自ら主体的に学び(「地域探究」)、社会的・文化的・学術的に貢献(「地域貢献」)する意欲のある人材を育成・輩出することを目的とした入試です。
「国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試」は、国際日本文化論プログラム(JCulP)への入学者を募集するものです。国際日本文化論プログラム(JCulP)は、文化構想学部多元文化論系内のプログラムのひとつとして置かれており、日本学生15名、海外学生15名のクラスで、英語で日本文化を学びます。
それぞれの入試の出願条件は以下のとおりです。
<1>地域探求・貢献入試
・出願期間: 2024年9月1日(日)~9月12日(木)
・1次選考(書類審査)合格発表日: 10月11日(金)
・2次選考(総合試験)試験日: 10月27日(日)
・2次選考(総合試験)合格発表日: 11月21日(木)
・共通テスト試験日: 2025年1月18日(土)、19日(日)
・最終合格発表日: 2月10日(月)
出願資格は以下のとおりです。
なお、地域探求・貢献入試では、最終選考において2025年度共通テスト成績を利用します。2次選考合格者は共通テストの受験が必須となります。共通テストに必ず出願してください。
また、「課題レポート」などの書類も作成して提出する必要があります。詳細は入試要項で確認してください。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/system/wacel/)
<2>国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試
・出願期間: 2024年9月3日(火)~9月9日(月)
・第1次試験合格者発表: 11月21日(木)10:00~
・第2次試験: 12月8日(日)
・第2次試験合格者発表: 12月19日(木)10:00~
出願資格は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項を確認してください。
(https://www.waseda.jp/flas/cms/applicants/admission/)
◆試験内容
<1>地域探求・貢献入試
①1次選考:書類審査
②2次選考:総合試験(筆記)
③最終選考:共通テスト3教科3科目
①1次選考:書類審査
1次選考は、出願書類が総合的に審査されます。
出願書類のなかでも「課題レポート」は自身をアピールする重要な書類といえますので、入念に準備しましょう。
「課題レポート」は、「地域探求・貢献入試」の目的を踏まえたうえで、以下の5点について所定用紙(4枚以内)に項目別に記入します。
②2次選考:総合試験(筆記)
1次選考合格者に対して、2次選考では総合試験(筆記)が行われます。試験時間は120分で、論理的思考力を問う総合試験となります。
試験は2問構成となっており、グラフや表を読み取ったうえで自身の意見を記述させる問題と、受験生自身に関する内容について記述させる問題が出題されます。グラフや表を読み取る力、自身の意見を論理的に記述する力が求められます。1問目、2問目共に記述量が多いため、時間内に書き終えることができるように練習しましょう。
大学ホームページに過去3年分の問題が掲載されていますので、確認して対策しましょう。
(https://www.waseda.jp/inst/admission/undergraduate/past-test/#anc_24)
③最終選考:共通テスト3教科3科目
2次選考合格者のうち、共通テスト(配点300点)の得点が240点以上で最終合格となります。文化構想学部が指定する教科と科目は以下のとおりです。
なお、英語はリーディング100点、リスニング100点の合計200点を100点に換算します。
国語は配点200点を100点に換算します。
地歴・公民の得点における2科目受験の場合は、第1解答科目の成績を合否判定に利用します(第2解答科目は利用できません)。
入試要項のURL:
<2>国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試
①第1次試験:書類審査
②第2次試験:英語による面接試験
①第1次試験:書類審査
第1次試験では、出願書類が総合的に審査されます。
出願書類のなかでも「志望理由書」は自身をアピールする重要な書類といえますので、入念に準備しましょう。
「志望理由書」は、自分自身の経験をもとにして、なぜ国際日本文化論プログラム(JCulP)への入学を望むのかを説明するエッセイを、800語程度の英語で記述します。その際に、「国際日本文化論プログラム(JCulP)の学びの中で、何に特に興味を持っているか」、「自分のどんなところがこのプログラムにふさわしいのか」についても言及する必要があります。
②第2次試験:英語による面接試験
第1次試験の合格者に対して、第2次試験では英語による面接が行われます。試験時間は約15分です。試験はZoomを使用して実施されるため、学校に行く必要はありません。
面接では入学意欲が高いか、アドミッションポリシーに合致しているかどうかが問われます。
アドミッションポリシーをしっかりと確認し、大学が求めている学生であることをアピールできるようにしましょう。また、大学ホームページ
(https://www.waseda.jp/flas/cms/applicants/admission/jculp/about/)などを確認し、国際日本文化論プログラム(JCulP)の主旨をきちんと理解したうえで面接に臨みましょう。
◆募集人員・倍率情報
<1>地域探求・貢献入試
募集人員は
文化構想学部 若干名 です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
文化構想学部 | 15 | 17.4 | 21.8 |
<2>国際日本文化論プログラム(JCulP)日本学生入試
募集人員は
文化構想学部文化構想学科多元文化論系 Global Studies in Japanese Cultures Program(JCulP:国際日本文化論プログラム) 15名です。
倍率は
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
JCulP国際日本文化論プログラム | 2.8 | 3.9 | 4.2 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、早稲田大学文化構想学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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