近畿大学工学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2025/05/27
関西の準難関私立大学群、産近甲龍のひとつである近畿大学。
近畿大学は「実学教育」と「人格の陶冶」を建学の精神とし、「人に愛され、信頼され、尊敬される」人づくりを教育の目的として、1925年創立の大阪専門学校と、1943年創立の大阪理工科大学を母体として、1949年に設立されました。創設者、世耕弘一の「学びたい者に学ばせたい」という信念をもとに、医学から芸術まで学ぶことのできる総合大学として発展しました。現在は15学部49学科が設置される総合大学となっており、西日本一帯に6つのキャンパスと水産研究所や原子力研究所など、様々な施設を有しています。
工学部は、化学生命工学科、機械工学科、ロボティクス学科、電子情報工学科、情報学科、建築学科の6つの学科で構成されています。工学部では、科学技術を社会に生かすプロをめざします。最新の技術を使って車の安全性を高めたり、映像技術を応用してシステム開発をしたり、生活のあらゆる場面が活躍の舞台となります。機械、情報、食品、建築などの分野について学び、卒業生の多くが製造業を中心とした専門分野に進んでいます。
この記事では、そんな近畿大学工学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆近畿大学工学部の総合型選抜入試の名称
近畿大学工学部の総合型選抜入試は、「総合型選抜入試」という名称で募集がなされています。
◆近畿大学工学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
近畿大学の入試要項にはこのように書いてあります。
(入試要項より抜粋)
工学部では、近畿大学建学の精神に則り、持続可能な社会を築くための技術者・研究者として必要な高い人格と倫理観(人間性)、専門能力(専門性)および国際化時 代を生き抜く力(国際性)を実学教育のもとに育成します。
このために、次のような人を求めています。
1 .工学部での学修に必要な基礎学力を有し、旺盛な学修意欲のある人。
2 .社会における互いの多様な価値観を理解し、これらを尊重することのできる倫理観のある人。
3 .自然との共生の大切さを理解し、社会に貢献できる新たな技術を創造しようとするチャレンジ精神のある人。
4 .国際的な視点に立って行動しようとする意欲のある人。
(入学者選抜の基本方針)
工学部では、上記に示す人材を選抜するために、複数の受験機会と多様な入試制度を設けています。
1 .推薦入試(一般公募)および一般入試では、個別学力検査において、外国語、数学、国語、理科(物理、化学、生物より1科目選択)、地理歴史(世界史、日本史、地理より1科目選択)により基礎学力を有している人を選抜します。
2 .大学入学共通テストを利用した共通テスト利用方式では、外国語、国語、数学、理科、地理歴史、公民、情報により幅広い基礎学力を有している人を選抜します。また、大学入学共通テストと本学一般入試の成績を組み合わせて判定する共通テスト併用方式も実施しています。
3 .総合型選抜では、教科に関する学力テスト(筆記試験)に加え、口頭試問および出願書類によって、多面的、総合的な判定により、能力、適性、意欲を有している人を選抜します。
4 .その他の推薦入試(学校推薦型選抜)では、口頭試問および出願書類によって、総合的な判定により、能力、適性、意欲を有している人を選抜します。
5 .外国人留学生入試では、日本留学試験の活用と口頭試問および出願書類によって、基礎学力と意欲を有している人を選抜します。
6 .編入学試験では外国語、数学の記述試験と口頭試問および出願書類によって、基礎学力と意欲を有している人を選抜します。
また、工学部に入学するまでに、次のようなことを身につけていることが望まれます。
コミュニケーション:入学者受入れの方針で求める意欲、行動力を発揮するため に必要となる基本的なコミュニケーション能力
国 語:基礎的な日本語の読解力、表現力、論理的な思考力
外 国 語:基礎的な語彙と構文を理解できる能力、考えを表現できる能力
数 学:数学Ⅰ、数学Ⅱ、数学Ⅲ、数学A、数学B(数列)、数学C(ベクトル、平面上の曲線と複素数平面)
理 科:「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」
地 理 歴 史:「歴史総合、世界史探究」、「歴史総合、日本史探究」、「地理総 合、地理探究」
情 報:「情報Ⅰ」(情報の科学的な理解に裏打ちされた情報活用能力)
入試要項のURL:
https://kindai.jp/exam/system/ao
◆出願条件・日程
近畿大学工学部の総合型選抜入試には、出願条件に制約があります。
・出願期間: 2024年9月20日(金)~10月1日(火)
・試験日: 10月19日(土)
・合格発表日: 11月7日(木)
出願条件は以下のとおりです。
工学部の出願条件は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://kindai.jp/exam/system/ao/)
◆試験内容
①学力テスト
②口頭試問
①学力テスト
学力テストでは、数学の能力を評価するための「筆記試験(数学)」が行われます。
筆記試験の出題範囲は、数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学B(数列)です。(過去問データなし)
なお、以下の資格・検定を取得している場合、「筆記試験(数学)」に加点されます。
②口頭試問
口頭試問は、工学部および各学科のアドミッション・ポリシーに基づく範囲で実施されます。また、口頭試問の際には、「自己アピール」が求められます。「自己アピール」では、自身の夢の実現のため、これまで取り組んできた活動や、志望学科に関連する興味を持っていることについて説明し、その活動や興味を通じて獲得した知識や能力を大学でどのように発揮するのかについて説明します。各学科が指定する自己アピールに使用する資料を準備のうえ、試験当日に持参する必要があります。
各学科の自己アピール等の内容は以下のとおりです。
【化学生命工学科】
テーマ:「持続可能な社会と将来の目標との関わり」
自分の得意なこと、化学や生物について興味を持っていること、興味を持った経緯、入学後の学修および卒業後の進路等において、どのように活かしていきたいか等を自身のこれまでの実績・経験を踏まえて発表します。自己アピールに使用する資料は印刷物とします。
【機械工学科】
テーマ:「自己アピールポイントと機械工学との関わり」
発表では以下の事柄を含める必要があります。
①これまで自分が一生懸命に取り組んできたことや、そのためにどのような努力や活動をしてきたかの自己アピール。
②そのとき遭遇した問題点やそれをどのように克服したかについて。
③自分がどれだけ機械や機械工学に興味を持っているか。
④自己アピールポイントを生かしてこれからどのように機械工学を学んでいきたいか。行動力や粘り強さを説明するため、どんな時に自分は力を発揮できたかよく自己分析をしてください。
自己アピールに使用する資料はA4サイズ・片面5ページ以内(図や写真も含む)で、印刷用紙に印刷した資料による発表に限ります。
【ロボティクス学科】
テーマ:「ロボティクス学科で実現したい目標と将来の夢」
大学で行いたい研究や作りたいロボット、入学後にどのような分野の知識を高めたいか、そしてそれを卒業後の進路においてどのように活かしたいかなど、ロボットに興味を持った経緯等の自身の経験を踏まえて発表します。また、プログラム・ロボット等の作成経験がある場合は併せて発表します。
自己アピールに使用する資料は A4サイズ、ページ数の指定はありません。別途、自作の作品を持参することも可能です。ノートパソコン等を持参しての説明も可能です。
【電子情報工学科】
テーマ:「私が電子情報工学を学ぶ理由」または「私が電子情報工学科で学びたいこと」
自分の得意なこと・興味を持っていること・将来の夢などを題材とし、電子情報工学科で特に力を入れて学びたいことについて発表します。
自己アピールに使用する資料は、A4サイズ・片面2ページ以内(図や写真も含む)とします。
【情報学科】
テーマ:「自己アピールポイントと情報技術との関わり」
自分の得意なこと、情報技術との関わりについて興味を持っていること、興味を持った経緯、入学後の学修および卒業後の進路等において、どのように活かしていきたいか等を自身のこれまでの実績・経験を踏まえて発表します。
自己アピールに使用する資料は、様式やページ数の指定はありません。図や写真、イラスト等を入れることも可能です。ノートパソコン等を持参しての説明も可能です。
【建築学科】
テーマ:「建築と私」または「インテリアデザインと私」
自分の得意なこと、建築、インテリアについて興味を持っていること、興味を持った経緯、入学後の学修および卒業後の進路等において、どのように活かしていきたいか等を自身のこれまでの実績・経験を踏まえて発表します。
例:「私の目指す建築家(技術者)像」「私の好きな建築家(建築物)」「私の好きなインテリアデザイン」「私の考える災害に強い建築」「私の考えるまちづくり」「私の考える環境にやさしい建築」「私の考える未来の建築」「災害ボランティアで考えたこと」
自己アピールに使用する資料は、A4サイズ・片面2ページ以内(図や写真も含む)です。別途、設計作品、図面、デッサンポスターなどを持参することも可能です。ノートパソコン等を持参しての説明も可能です。
◆募集人員・倍率情報
募集人員は
化学生命工学科、機械工学科、ロボティクス学科、電子情報工学科、情報学科、建築学科、全学科で30名程度です。
倍率のデータは入試要項から転記しています。
https://kindai.jp/exam/system/ao
2024年度入試 | 2023年度入試 | 2022年度入試 | |
化学生命工学科 | 1.1 | 1.1 | |
機械工学科 | 1 | 1.6 | |
ロボティクス学科 | 1.3 | 1.3 | |
電子情報工学科 | 1 | 1.3 | |
情報学科 | 1.8 | 1.8 | |
建築学科 | 1.2 | 1.3 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、近畿大学工学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
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