MARCH志望だけれど「倍率が高すぎる」と感じて二の足を踏んでいる受験生へ。実は、学部と出願方式を工夫するだけで 倍率2倍前後 の“穴場”が存在します。この記事では、最新データをもとに 低倍率で合格を狙える学部・方式 を大学別に解説し、志望校選びで失敗しないためのポイントを丁寧にご紹介します。
1. MARCH総合型選抜の全体像
MARCH各校は年々、総合型選抜(旧AO)・推薦系の枠を拡大しています。ただし名称・選考方法・募集人員が大学ごとに大きく異なるため、まずは「自分の強みが活きる方式はどれか」を把握することが必須です。
大学 | 入試名称 | 主な実施学部 | 募集人員(23年度) | 選考の特徴 |
明治 | 自己推薦入試 | 理工・農・経営・総合数理ほか | 約230名 | 面接と口頭試問を重視。出願条件は比較的ゆるめ |
青学 | 自己推薦入試 | 地球社会共生・コミュニティ人間科学など | 約220名 | 課題プレゼンや探究活動の成果提出が必須 |
立教 | 自由選抜入試 | 文・経済・理・観光など | 約500名 | 学習意欲と将来計画を評価。英語スコア要求学部も |
中央 | 高大接続・チャレンジほか | 法・経・商・理工など | 約630名 | 方式が多彩。英語運用能力型など資格特化も |
法政 | グローバル体験・自己推薦ほか | 文・経済・人環・など | 約250名 | 小論文や面接に加え、国際資格を活用する方式あり |
Point
- “メジャー方式”ほど志願者が集中しやすい。
- 募集人員よりも出願条件と評価軸を優先的にチェックすること。
2. 大学別|倍率が低い学部・出願方式
ここからは本題となる低倍率ルートを大学別に紹介します。数字はすべて2023年度実績です。
◇ 明治大学
理系学部を中心に倍率2倍前後と、私立難関としては破格の狙い目。特に理工学部の機械系・電気系、総合数理学部の現象数理学科は基礎学力と探究経験をバランス良く評価するため、専門的な課外活動をポートフォリオで示せると優位です。農学部農学科も2.1倍と健闘しており、「自然科学系の実験・研究発表」をアピールできる受験生には絶好のチャンスと言えるでしょう。
学部・学科 | 倍率 |
理工/電気電子生命 | 2.1倍 |
理工/機械・機械情報 | 2.0倍 |
総合数理/現象数理 | 2.0倍 |
農/農学 | 2.1倍 |
◇ 青山学院大学
青学は人文系が人気で倍率が跳ね上がる一方、2015年新設の地球社会共生学部はまだ知名度が高くなく2.6倍で推移。英語4技能スコアが必須ですが、「海外研修」「SDGs系コンテスト」など国際協働の実績がある受験生なら十分射程内です。名称のとおり社会課題解決を重視するため、志望理由書で“課題→提案→実行計画”を論理的に示すことが合格の鍵になります。
◇ 立教大学
立教の自由選抜は「志望動機の筋の通り方」が最重要。理学部数学科(2.0倍)は研究計画書と口頭試問の完成度さえ高めれば十分合格を狙えます。また、コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科(3.4倍)はフィールドワーク経験が物を言う方式。ボランティア活動や地域プロジェクトへの参画歴がある受験生は、実績を定量化して示すと説得力が増します。
◇ 中央大学
中央は方式の種類が豊富で出願が分散しやすいのが特徴。理工学部応用化学科(1.3倍)は、高校での化学研究発表やコンテスト入賞歴があると非常に有利です。文系では国際経営学部(2.0倍)が狙い目。企業分析やビジネスコンテストの実績を盛り込み、プレゼンテーション能力をアピールしましょう。法学部法律学科(英語運用能力型 2.4倍)はTOEFL/IELTSスコアで足切りがある反面、面接の比重が高いので英語でのディスカッション練習が合格率アップの決め手です。
◇ 法政大学
IBディプロマを取得しているなら、経済学部現代ビジネス学科と文学部哲学科のIB入試(どちらも1.0倍)は“ほぼ定員=合格”の状況です。提出書類と英語面接のみの一段階選考で、IB課題やEE(Extended Essay)のテーマが志望学科と一致していれば説得力は抜群。IB保持者は迷わず出願を検討してください。
3. 低倍率になりやすい学部・方式の共通点
- 理工系・基礎理学系
─ 志願者母数が少ないうえ、課外研究を続けている受験生はさらに限定される。 - 新設・特色系学部
─ 看板学部より知名度が低く「情報不足」で敬遠されがち。 - 資格特化型(英語外部試験・IBなど)
─ ハードルをクリアできる受験生が限られるため倍率が下がる。
これらに該当する学部は“穴場”になりやすいものの、条件クリアは前提です。書類準備やスコア取得を逆算して計画しましょう。
4. “穴場”を受ける前に押さえるべき三つの注意点
注意点 | よくある落とし穴 | 解決策 |
① 倍率だけで選ぶ | 「低倍率だからラク」と対策を軽視 | 低倍率の理由(条件・課題・定員)を分析し、対策に反映 |
② 出願条件の見落とし | 英語スコア提出期限・IB科目要件を忘れる | チェックリスト+カレンダーで締切管理 |
③ 志望理由の浅さ | 「倍率が低いから」で終わる志望動機 | 学部のミッションと自分の経験・将来像を具体的に結びつける |
5. まとめと次のアクション
- 理系・新設・資格特化型はMARCH総合型でも驚くほど倍率が低い。
- ただし「低倍率=易しい」ではない。条件・提出物・面接対策の質が合否を決める。
- まずは志望学部の最新要項をダウンロードし、提出物とスケジュールを確認。
- 志望理由書は“課題→提案→実行計画”の構成で論理と熱意を両立させる。
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