京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介
2025/04/22
関西の準難関私立大学群、産近甲龍のひとつである京都産業大学。
京都産業大学は、1965年に経済学部・理学部の2学部をもって京都市・上賀茂に創設されました。創設者で宇宙物理学者の荒木俊馬は、「建学の精神」において、「将来の社会を担って立つ人材の育成」が使命であることを掲げました。その実現に向けて、次の時代を見据えて社会課題を的確に捉え、知識や人を「むすんで」課題を解決し、新しい価値を「うみだす」ための教育に力を注いでいます。
現在は文系・理系全10学部、約15000人の学生を擁する日本最大規模の一拠点総合大学となっています。ワンキャンパスで多種多様な価値観と出会い、協働を経験し、次の時代を担って立てる知識と精神を養います。
外国語学部では、全ての専攻において専攻語と英語を徹底的に学び、世界で通用する高度な語学力の修得を目指しながら、各国・各地域の文化、文学、芸術、メディアや教育など、言語に関わる学びを専門的に探究します。私立大学最大級の10言語から専攻語を選ぶことができ、少人数クラスで、ディスカッションやプレゼンテーションを多く採用しているのが特長です。ネイティブスピーカーの教員による個性的なカリキュラムなど、外国語や異文化への興味を一層深める環境により、知識を実践的な能力に変えていきます。言語とともに幅広い専門的教養を修得することで、実践的な異文化コミュニケーション能力、問題解決力を身に付け、国内外で活躍するグローバル人材を養成します。
この記事では、そんな京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!
◆京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試の名称
京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試は、「AO入試」という名称で募集がなされています。
◆京都産業大学外国語学部のアドミッションポリシー
各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。
京都産業大学の入試要項にはこのように書いてあります。
(入試要項より抜粋)
英語学科、ヨーロッパ言語学科およびアジア言語学科は、多様な言語とその関連領域に関わる教育を行うことにより、京都産業大学の建学の精神に適う人材を育成することをその教育の目的としています。とりわけ、言語についての体系的理解を基礎とした実践的な言語運用能力を習得し異文化理解および国際社会の今日的課題に対する理解を深めることにより、日本国内に限らず国際社会においても信頼され活躍できる人材を育成しようとしています。英語学科、ヨーロッパ言語学科およびアジア言語学科への全ての入学生が、4年間の学部教育の中でこのような人材に確実に成長できるように以下の素養を持った学生の入学を求めています。
1.専攻語が話される国・地域の言語・文化・社会に関心を持っている。
2.外国語の運用能力を身につけ異文化コミュニケーションを実践しようとする意欲を持っている。
3.世界の情勢に広く関心を持ち、国際社会で活躍・貢献しようとする意欲を持っている。
4.外国語の学習に必要な継続的学習習慣と基礎的学力を持っている。
入学者選抜は、京都産業大学のアドミッション・ポリシーで定めたとおり、多様な方法を用いて実施します。
入試要項のURL:
https://www.kyoto-su.ac.jp/admissions/exam/apply/download/index.html
◆出願条件・日程
京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試には、出願条件に制約があります。
・1次選考出願期間: 2024年9月1日(日)10:00 ~9月9日(月)23:00
・1次選考(書類選考)合格発表日:9月27日(金)
・2次選考出願期間: 9月27日(金) ~10月3日(木)
・2次選考試験日: 10月20日(日)
・2次選考合格発表日: 11月2日(土)
※1次選考の出願は、インターネット出願です。期間内にインターネット出願画面で出願内容の入力・確認および写真データのアップロード、受験料(入学検定料)の納入、出願書類の郵送を完了する必要があります。
※2次選考の出願は、受験料(入学検定料)の納入のみです。
出願条件は以下のとおりです。
外国語学部が求める具体的な学生像と、特に定めている出願条件は以下のとおりです。
また、「志望理由書」などの書類も作成して提出する必要があります。
詳細は、入試要項で確認してください。
(https://www.kyoto-su.ac.jp/admissions/exam/apply/download/index.html)
◆試験内容
①1次選考:書類審査
②2次選考:小論文(60分)、個人面接(約30分)
①1次選考:書類審査
1次選考は、出願書類により合否が決定します。
「志望理由書」は、上記の「特に定めている出願要件」に従って、1600~2000字程度で記述します。「特に定めている出願要件(1)」に該当する場合は、志望学科(専攻)で専攻する言語、およびその言語が使われている国・地域の政治・経済・文化・社会・歴史・メディアに関心を持って勉強しているテーマの内容および現在までの勉強の成果を具体的に「成果報告書(中間経過報告書)」に書くとともに、志望学科(専攻)でどのように学びたいかを記述します。「特に定めている出願要件(2)」に該当する場合は、英語資格試験の成果を外国語学部の学習でどのように活かしていけるかについて記述します。「特に定めている出願要件(3)」に該当する場合は、これまでに行ってきた特色ある活動(文化・芸術・スポーツ活動、社会活動、生徒会活動など)の成果を外国語学部での学習にどのように活かしていけるかについて記述します。
学科ごとの書類審査の詳細は以下のとおりです。
<英語学科>
「特に定めている出願要件(1)」を選択する場合には、あるテーマについて、複数の資料を読んだり、自分で体験し取材収集した内容を整理し、それらを自分の考えにそってまとめた成果報告書(所定の用紙5枚以上)が必要です。
<ヨーロッパ言語学科・ドイツ語専攻>
「志望理由書」に次の2点を具体的に明記する必要があります。
(1)ドイツ語あるいはドイツ語圏に興味を抱くようになった経緯、または理由
(2)京都産業大学のドイツ語専攻を志望する動機
また、「調査書」に記されている高等学校等での勉学状況や課外活動等についても審査の対象となります。
<ヨーロッパ言語学科・フランス語専攻>
志望動機など、受験者本人の主張がどこまで論理的に組み立てられているか、また、その論理がどこまで具体的に展開されているかが審査されます。提出された書類などから、フランス語専攻で、受験者本人が十分にフランス語を学び、それに基づいて、大学での学習を発展させていけると十分見込めるかについて審査されます。誤字、脱字等がなく、適切な日本語で書かれているかについても審査されます。調査書も審査の参考となります。
<ヨーロッパ言語学科・スペイン語専攻>
「志望理由書」において、(1)これまでの特記すべき学習のテーマやその過程、クラブ活動など学内外の活動のあらまし、(2)スペイン語学習の志望動機やスペイン語専攻の志望理由、(3)入学後の大学生活の抱負と、将来の研究や進路志望の3 点について、具体的かつ明確に述べられているかが審査されます。また、調査書も審査の参考となります。
<ヨーロッパ言語学科・イタリア語専攻>
「志望理由書」の中に、イタリア語やイタリア文化を学びたいという強い意欲が感じられるかが評価されます。これまでの活動をアピールしたい場合には、その活動がこれからの勉学にどのように結びつき、どのように活かされるのか、という点が具体的に説明できているかが審査されます。語学学習には日々の地道な努力が必要なので、調査書の内容(勉学態度や出席状況)も審査の参考となります。
<ヨーロッパ言語学科・ロシア語専攻>
ロシアに興味を持つようになった経緯を具体的に述べ、自分の考えや入学後の展望を論理的に秩序立てて説明できるか、また継続して学習する習慣を持っているかについて審査されます。
<ヨーロッパ言語学科・メディア・コミュニケーション専攻>
「志望理由書」に次の2点を具体的に明記する必要があります。
(1)メディア分野に興味を持つようになった理由
(2)京都産業大学のメディア・コミュニケーション専攻を志望する動機
また、調査書に記載されている高等学校等での勉学状況や課外活動等も審査の参考となります。
<アジア言語学科・中国語専攻>
志望の理由が明確に中国語習得におかれているかが審査されます。調査書も審査の参考となります。
<アジア言語学科・韓国語専攻>
「志望理由書」に、(1)韓国に興味を持ったきっかけ、(2)韓国語専攻への志望理由、(3)入学後の計画、(4)将来の希望の4点について具体的に記述する必要があります。明確な文章で書かれているか、論理的に構成されているかが審査されます。
<アジア言語学科・インドネシア語専攻>
(1)志望動機などの記述の中で、インドネシアの言語や文化などに関する興味や夢などが具体的に展開されているかが審査されます。
(2)提出された書類などから、入学後に本人が意欲を持ってインドネシアの言語や文化を学んでいけると十分に見込めるかが審査されます。
(3)誤字、脱字等がなく、適切な日本語で書かれているかが審査されます。
<アジア言語学科・日本語・コミュニケーション専攻>
(1)「志望理由書」に、次の点が具体的かつ論理的に記述されているかが審査されます。
・日本語教育や日本語に興味を持った理由や経緯
・日本語・コミュニケーション専攻を志望する動機、京都産業大学で何を学びたいのか、学んだことをどのように社会に役立てたいか
(2)調査書に明記されている高等学校等での勉学状況や課外活動等についても審査の参考となります。
②2次選考:小論文(60分)、個人面接(約30分)
1次選考の合格者に対し、2次選考では小論文と個人面接が課されます。
小論文は学科(専攻)の学びに関するテーマについて出題されます。
個人面接では、出願書類・小論文の内容に関する質問、表現力・論理的思考力・読解力・語学力などを確認するための質問が行われます。
1次選考結果との総合判定により、最終合否が決定します。
学科ごとの審査内容の詳細は以下のとおりです。
<英語学科>
小論文は、学科の学びに関する内容が出題されます。面接では、英語で自己紹介し、大学で学びたいことおよび将来についての計画を語ることが求められます。
<ヨーロッパ言語学科・ドイツ語専攻>
小論文は、専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では、出願書類と小論文試験での筆記内容を参考に、勉学への意欲が審査されます。特に次の2点について審査されます。
(1)質問内容をよく理解し、的確に答えることができるかどうか。
(2)学ぶことへの熱意が伝わってくるかどうか。
<ヨーロッパ言語学科・フランス語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では出願書類の内容について質問されます。また、入学後の抱負について具体的に説明することが求められます。フランス語専攻の他の学生を発揚させるような活躍が見込めるか審査されます。
<ヨーロッパ言語学科・スペイン語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。 面接では出願書類について質問されます。入学後、スペイン語専攻の他の学生に刺激となるような活躍が見込めるか審査されます。また、日本語の文章を音読し、その要旨を説明することが求められます。スペイン語の既習者には運用能力を見るための簡単な会話が課されます。
<ヨーロッパ言語学科・イタリア語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。 面接ではイタリア語を学びたいという意欲だけでなく、新聞のコラムなどを用いて、正確に音読できるか、短時間で文章の意味を把握し、自分の意見をまとめることができるかが審査されます。
<ヨーロッパ言語学科・ロシア語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では出願書類と語学力に関係した質問に対し、明確に答えられるか、また協調性があるかが審査されます。
<ヨーロッパ言語学科・メディア・コミュニケーション専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接で出願書類と小論文を基に、勉学意欲や入学後の抱負などが審査されます。質問に的確に答えられることや学ぶことへの熱意が特に重視されます。
<アジア言語学科・中国語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では志望理由を明確に述べることができているか、目標が中国語の習得であることかどうかが審査されます。また、短い日本語で書かれた評論文を朗読した後、その内容について質問されます。中国語既習者には簡単な日常会話が課されます。聞き取り能力と返答能力が身に付いているか審査されます。
<アジア言語学科・韓国語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では出願書類を基に、韓国語を学びたいという意欲が確認されます。最近韓国で起こった事件など、韓国の現代事情について自分の意見を発表できるか審査されます。
<アジア言語学科・インドネシア語専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接ではインドネシアの言語や文化などに関する興味や夢などについて、質問されます。また、入学後に意欲を持ってインドネシアの言語や文化を学んでいけると十分に見込めるか審査されます。入学後の抱負について具体的に説明することが求められます。インドネシア語専攻の他の学生に刺激を与えるような活躍が見込めるか審査されます。
<アジア言語学科・日本語・コミュニケーション専攻>
小論文は専攻の学びに関するテーマが出題されます。面接では志望理由書に書かれたこと等を参考に、勉学への意欲や 姿勢、基礎的な思考力や表現力が審査されます。
◆募集人員・倍率情報
募集人員は
外国語学部 全学科・専攻あわせて約18名
倍率は
※2025年度入試の結果が公開されていたので、2025年度、2024年度、2023年度の倍率を載せておきます。
2025年度入試 | 2024年度入試 | 2023年度入試 | |
英語学科 | 3 | 1.5 | 1.6 |
ヨーロッパ言語学科ドイツ語専攻 | 1 | 1 | 2 |
ヨーロッパ言語学科フランス語専攻 | 1 | 1 | 志願者なし |
ヨーロッパ言語学科スペイン語専攻 | 2 | 1 | – |
ヨーロッパ言語学科イタリア語専攻 | 4 | 1.5 | 1 |
ヨーロッパ言語学科ロシア語専攻 | 1 | 志願者なし | 1 |
ヨーロッパ言語学科メディア・コミュニケーション専攻 | 1 | 2 | 1.3 |
アジア言語学科中国語専攻 | 1.2 | 1 | 2.3 |
アジア言語学科韓国語専攻 | 4.3 | 3.7 | 8 |
アジア言語学科インドネシア語専攻 | 1.5 | 志願者なし | 1 |
アジア言語学科日本語・コミュニケーション専攻 | 1 | 2 | 3 |
出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。
以上、京都産業大学外国語学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。
オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。
自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。
話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。
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