立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試の倍率や過去問を紹介

関西の私立難関大学群、関関同立のひとつ、立命館大学。

立命館の歴史は、1869年に西園寺公望が私塾「立命館」を創始したことに始まります。その後、1900年、西園寺の秘書であった中川小十郎が、その意志を引き継ぎ立命館大学の前身となる「私立京都法政学校」を創立。1913年には、「私立立命館大学」と改称しました。

立命館大学は、社会科学・人文科学、自然科学分野を学べる16の学部、21の研究科を有する総合大学です。「自由と清新」の建学の精神と「平和と民主主義」の教学理念に基づき、様々な教育活動が展開されています。立命館大学の最大の魅力は「多様性」で、日本全国・世界各国・地域から多様なバックラウンドを持つ学生が集まり、刺激しあいながら日々選択と挑戦を続けています。多様な価値観や感性を受け入れることで、学生一人ひとりが学びの幅を広げ、個々の成長を実現しています。

情報理工学部は、情報通信技術(ICT)にかかわる広範な領域を網羅する情報系学部として、2004年4月にびわこ・くさつキャンパス(BKC)に設置され、最先端のICTを学べる学部として国内外から注目を集めています。すべての授業を英語で学ぶISSE(Information Systems Science and Engineering )コースも開設しており、世界で活躍できる国際性を備えた次代を担う技術者・研究者を育てています。

2024年4月からは大阪いばらきキャンパス(OIC)へ移転し、各コースにおける高い専門性を軸として幅広い情報技術分野における知識の修得を目指した「ユニット」が導入されました。有益な知見をデータから引き出すデータサイエンス、コンピュータが自ら判断を行うAI、ビジネスや組織の活動・内容・仕組みをデジタル技術により再構築するDX、様々な機器をインターネットに接続するためのIoT等、新たな未来社会に必要不可欠な知識を習得し、様々な専門分野に挑戦することで、世界にインパクトを与える研究に取り組んでいます。

この記事では、そんな立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試について詳細を解説したいと思います!

◆立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試の名称

立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試は、「AO選抜入学試験 情報理工学部「ISSE方式」」、「AO選抜入学試験 情報理工学部「UNITE Program方式」」、「文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験」、「スポーツ能力に優れた者の特別選抜入学試験」という名称で募集がなされています。

◆立命館大学情報理工学部のアドミッションポリシー

各大学学部のアドミッションポリシーは必ず読みましょう。大学側がどのような人材を求めているのかを把握し、そのための準備ができているかどうか自分を省みて試験対策をおこなっていく必要があります。

立命館大学の公式ホームページにはこのように書いてあります。

(公式HPより抜粋)

情報理工学部は、情報科学技術の基礎から応用までの幅広い領域において、中核となる知識や技術から最先端の内容に及ぶ教育・研究を行います。コンピュータを利用して、新しい問題に対して実践的かつ創造的な解決策を導くことのできる経験と知識を備え、情報技術分野の組織の一員として中核的な役割を果たすとともに、多様な組織のリーダーとしてグローバルに活躍できる技術者・研究者を育成することを目指します。このような人材を育成するために、本学部では下記のような人物が入学することを期待しています。

①論理的な思考を行うことができ、情報科学を学ぶために必要な数学や自然科学に関する基礎知識を備えている。

②日本語で学ぶ6つのコースについては、日本語の文章を作成および理解する十分な能力と、英語に関する基礎学力を備えている。英語で学ぶ1つのコースについては、英語の文章を作成および理解する十分な能力を備えている。

③大学での幅広い学びを理解するための基礎的な教養を備えている。

④情報技術に関わる学問分野に、幅広く、強い関心・興味を持っている。

⑤基礎的なプログラミングを学習する強い意欲を持っている。

⑥専門的な知識・技術、正しい倫理観、リーダーシップを獲得することに強い意欲を持っている。

⑦問題を発見・解決する能力、コミュニケーション能力の重要性を認識し、その向上に励む意欲を持っている。

公式HPのURL:

https://www.ritsumei.ac.jp/ise/about/policy

◆出願条件・日程

立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試は、「AO選抜入学試験 情報理工学部「ISSE方式」」、「AO選抜入学試験 情報理工学部「UNITE Program方式」」、「文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験」、「スポーツ能力に優れた者の特別選抜入学試験」の4つの試験があります。

それぞれの試験の出願条件は以下のとおりです。

<1>AO選抜入学試験 情報理工学部「ISSE方式」

・出願期間: 2024年9月24日(火)10:00 ~ 9月30日(月)23:00

・試験日:     10月20日(日)

・合格発表日:   11月6日(水)9:30

出願資格は以下のとおりです。

また、「Application Essays」などの書類も提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://ritsnet.ritsumei.jp/application/ao/dl.html

<2>AO選抜入学試験 情報理工学部「UNITE Program方式」

・出願期間:2024年10月15日(火)10:00 ~ 10月21日(月)23:00

・第1次選考(書類選考)結果発表日:11月15日(金)9:30

・第2次選考試験日:        11月24日(日)

・合格発表日:           12月4日(水)9:30

出願資格は以下のとおりです。

また、「課題論文」などの書類も提出する必要があります。

詳細は、入試要項で確認してください。

https://ritsnet.ritsumei.jp/application/ao/dl.html

<3>文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験

・出願期間:             2024年9月2日(月)~ 9月9日(月)

・第1次選考(書類選考)結果発表日:   10月21日(月)

・第2次選考試験日:           11月2日(土)

・合格発表日:              11月20日(水)

出願資格は以下のとおりです。

また、「志望理由書」や「活動成果等報告書」、「活動実績証明書」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は入試要項を確認してください。

https://ritsnet.ritsumei.jp/application/culture/dl.html

<3>スポーツ能力に優れた者の特別選抜入学試験

・出願期間:             2024年9月2日(月)~ 9月9日(月)

・第1次選考(書類選考)結果発表日:    10月21日(月)

・第2次選考試験日:            11月2日(土)

・合格発表日:               11月20日(水)

出願資格は以下のとおりです。

また、「志望理由書」や「競技成績証明書」、「運動能力測定証明書」などの書類も作成して提出する必要があります。

詳細は入試要項を確認してください。

https://ritsnet.ritsumei.jp/application/sports/dl.html

◆試験内容

<1>AO選抜入学試験 情報理工学部「ISSE方式」

この試験では、書類選考(出願書類)および個人面接(英語、約15分)の総合評価により合否が決定します。

①書類選考

②個人面接(英語、約15分)

①書類選考

出願書類の中でも、「Application Essays」は自身をアピールする書類として重要ですので、入念に準備しましょう。「Application Essays」は所定のテーマについて制限語数内で、英語で作成します。2025年度入試のテーマは以下のとおりです。

書類選考では、提出された出願書類にもとづき、情報科学や情報通信技術への理解・関 心、志望動機、論理的思考能力や英語能力などについて評価されます。

「Application Essays」では、論理的な文章を英語で書くことが求められます。与えられた題目に対して、自分の考えをよく練り、指定された単語数の中でいかにわかりやすくまとめるかが重要です。ISSEコースの学びはすべて英語になるため、様々な科目において英語の文章能力が要求されます。日頃から、ICT関連の記事やニュースについて、自分の意見を、ポイントを押えて英語の文章としてまとめる練習をしておきましょう。

②個人面接(英語、約15分)

試験当日には、英語による個人面接が約15分間行われます。個人面接では、 入学後の学習計画の明確性、論理的思考能力、英語能力等が評価されます。

2024年度入試では、主に、英語能力や論理的思考力、リーダーシップなどを確認するために、情報理工学部ISSEコースへの入学を希望する理由や、入学後に学びたい分野・テーマ、高校時代に取り組んだ活動内容、卒業後の将来設計などについて質問されました。

大学HPに2024年度入試の講評が掲載されています。評価のポイントなどについても説明が書かれていますので、確認しておきましょう。

https://ritsnet.ritsumei.jp/admission/archive/ao.html

<2>AO選抜入学試験 情報理工学部「UNITE Program方式」

①第1次選考:書類選考

②第2次選考:プレゼンテーション、個人面接

①第1次選考:書類選考

第1次選考では、出願書類が総合的に評価されます。出願書類の中でも、「課題論文」は自身をアピールする書類として重要ですので、入念に準備しましょう。

2025年度入試の「課題論文」は、『あなたが今最も関心のある情報技術の分野に、研究者または開発者として関わっていくと仮定し、その技術が10年後、20年後にどのようになっているかを各種資料を参照しながら調査してください。そして調査結果を踏まえて、その技術についてどのように研究・開発していきたいかについて、1,200字以内で述べてください。』という内容でした。

詳細は、入試要項を確認してください。

https://ritsnet.ritsumei.jp/application/ao/dl.html

②第2次選考:プレゼンテーション、個人面接

第1次選考の合格者に対し、第2次選考ではプレゼンテーションと個人面接が行われます。

プレゼンテーションでは、最初に、試験日当日に提示されたテーマについて、「プレゼンテーション用資料」を作成します。(60分)「プレゼンテーション用資料」は、A4サイズの紙に手書きで作成します。作成に必要な白紙や筆記用具は大学が準備したものを使用します。作成した「プレゼンテーション用資料」を使用して、面接を担当する教員の前でプレゼンテーションを行ないます。(約5分)プレゼンテーションは、書画カメラ(OHC)を用いて、「プレゼンテーション資料」をスクリーンに投影しながら行います。

プレゼンテーションに引き続き、個人面接が行われます。(約15分)個人面接では、プレゼンテーションの内容をもとに質疑応答が行われます。(約5分)また、出願書類(「課題論文」等)の内容を踏まえた面接も行われます。(約10分)

<3>文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験

①第1次選考:書類選考

②第2次選考:小論文、個人面接、口頭試問

①第1次選考:書類選考

第1次選考では、提出された書類(「活動成果等報告書」、「活動実績証明書」)に記載された内容が審査されます。審査にあたっては、大会等の実績・戦績および個人の技能等を基本に、組織・集団における役割や役職等の貢献度等を加味して、募集する活動・競技分野ごとに総合的に評価されます。

②第2次選考:小論文、個人面接、口頭試問

第1次選考の合格者に対し、第2次選考では小論文試験と個人面接、口頭試問が行われます。小論文の試験時間は80分です。(小論文過去問データなし)

口頭試問では、情報科学を学ぶために必要な高等学校の数学に関する基礎知識の理解度の確認が行われます。2024年度入試では、数学IIで学ぶ「積分」と数学Aで学ぶ「順列・組み合わせ」に関する問題が出題されました。

大学HPに2024年度入試の講評が掲載されています。評価のポイントなどについても説明が書かれていますので、確認しておきましょう。

https://ritsnet.ritsumei.jp/admission/archive/etc.html

<4>スポーツ能力に優れた者の特別選抜入学試験

①第1次選考:書類選考

②第2次選考:小論文、個人面接、口頭試問

①第1次選考:書類選考

第1次選考では、提出された書類(「競技成績証明書」、「運動能力測定証明書」)に記載された内容が審査されます。審査にあたっては、大会等の実績・戦績および個人の技能・身体能 力を基本に、表彰・選抜の実績、役職等の貢献度等を加味して、募集する競技種目ごとに総合的に評価されます。

②第2次選考:小論文、個人面接、口頭試問

第1次選考の合格者に対し、第2次選考では小論文試験と個人面接、口頭試問が行われます。小論文の試験時間は80分です。(小論文過去問データなし)

口頭試問では、情報科学を学ぶために必要な高等学校の数学に関する基礎知識の理解度の確認が行われます。2024年度入試では、数学IIで学ぶ「積分」と数学Aで学ぶ「順列・組み合わせ」に関する問題が出題されました。

大学HPに2024年度入試の講評が掲載されています。評価のポイントなどについても説明が書かれていますので、確認しておきましょう。

https://ritsnet.ritsumei.jp/admission/archive/etc.html

◆募集人員・倍率情報

<1>AO選抜入学試験 情報理工学部「ISSE方式」

募集人員は 

情報理工学部 情報理工学科 Information Systems Science and Engineering Course

14名 です。

倍率は

2024年度入試2023年度入試2022年度入試
情報理工学科ISSEコース1.61.11.4

<2>AO選抜入学試験 政策科学部 「UNITE Program(数学(統計))」方式

募集人員は 

情報理工学部 情報理工学科 

システムアーキテクトコース、セキュリティ・ネットワークコース、社会システムデザインコース、実世界情報コース、メディア情報コース、知能情報コース 20名 です。

※2025年度から始まった入試方式のため、倍率データなし。

<3>文化・芸術活動に優れた者の特別選抜入学試験

募集人員は 

情報理工学部 情報理工学科 

システムアーキテクトコース、セキュリティ・ネットワークコース、社会システムデザインコース、実世界情報コース、メディア情報コース、知能情報コース 2名 です。

倍率は

2024年度入試2023年度入試2022年度入試
情報理工学科21志願者なし

<3>スポーツ能力に優れた者の特別選抜入学試験

募集人員は 

情報理工学部 情報理工学科 

システムアーキテクトコース、セキュリティ・ネットワークコース、社会システムデザインコース、実世界情報コース、メディア情報コース、知能情報コース 7名 です。

倍率は

2024年度入試2023年度入試2022年度入試
情報理工学科111

出願条件が比較的易しいところに対し、倍率もそれほど高くないので、是非チャレンジしていただきたい入試です。

以上、立命館大学情報理工学部の総合型選抜入試についてご紹介しました。

オーソドックスな試験なだけに、面接で語る内容で差がつく可能性があります。

自分がどんな未来像を持っており、それはどのような原体験から生まれた理想で、その理想を実現するために今、そして大学で何を学ぶのか。

話の中からこのようなストーリーを感じられる受験生に、面接官は納得し、魅力を感じます。

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